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野菜たちの主張  作者: 西玉
プリンスメロン編

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マクワウリ1 ウリ科の雄

 プリンスメロンが美味しく作れないと悩んだ挙句、マクワウリを育てることにした。

 5年ぐらい前からだろうか。


 元々の畑の所有者だった父が、嬉しそうにマクワウリを食べさせてくれた。

 味がしなく、メロンより美味しくないと思っていた。どうしてメロンを作らないのだろうと思っていた。


 結果的に、自分でマクワウリを作ることになった。

 同じ思考過程を経たものかどうかは分からない。

 ウリ系作物がなく、寂しい時の代用ぐらいに考えていた。


 調べると、主に2種類あった。

 形はプリンスメロンによく似た、ニューメロンという名のマクワウリと、父がよく育てていた縦長の黄色い、黄金マクワというマクワウリだ。


 違いがよく分からず、どっちも栽培してみた。

 栽培はどちらも難しくなかった。

 どんどん蔓が成長し、ごろごろ実が成った。


 どちらが美味しいかと言われれば、当初はニューメロンだ。

 その時は、あまり甘いとは感じなかった。

 だが、薄味のプリンスメロンより、確実に甘味が強く、スイカ以外では一時期最も美味しいウリ科作物だった。


 だが、おいしさが安定しない。

 年によっても個体によっても、美味しいものもあればそうではないものもある。

 黄金マクワは、期待通りだった。


 薄味だ。ほのかに甘い。だが、極甘を期待していない。

 その意味では、期待通りだった。


 それ以上を求めるつもりがなかったので、満足していた。

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