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野菜たちの主張  作者: 西玉
カボチャ編

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カボチャ6 苦手な相手

 2025年から、完全自然農に移行するのと同時に、栽培は輪作することにした。

 野菜の多くは連作を嫌う。

 連作は、同じ野菜だけでなく、同じ科の作物は避けた方がいいらしいのだ。


 夏野菜の多くはナス科かウリ科、冬野菜はアブラナ科が一大勢力を誇っている。

 圃場を5分割にして同じ科の作物をまとめてしまえば、ナスの翌年にトマト、翌年にピーマン、みたい なうっかりした事故がなくなるはずだ。ちなみに、ナスもトマトもピーマンもナス科である。


 計画的に、ウリ科野菜を同一の区画にまとめた。

 どうやら、それがいけなかった。

 その区画は、長年サツマイモ専用につくっていた。


 毎年ヘアリーベッチとヘイオーツを蒔き、無施肥、不耕起、無農薬で管理していた。いわば、最も自然農の状態を長く続けていた場所だ。

 この年は、ウリ科野菜区画とした。


 マクワウリがずんずん育った。プリンスメロンが巨大に育った。キュウリが次々に実をつけた。

 ただ、カボチャだけが生育が悪い。


 蔓は伸びた。過去の経験から、カボチャは他の作物を制圧する勢いで蔓を伸ばすのだと思っていた。

 その時は元気だったキュウリやマクワウリを、どう守ればいいのだろかと思い悩んだ。


 だが、杞憂だった。カボチャの蔓が、マクワウリの手前でぴたりと止まったのだ。

 まるで、マクワウリを避けるように成長をやめ、横に向かって伸び出している。


 よくよく調べてみると、カボチャは他のウリ科作物と、根の競合を極端に嫌うらしい。

 根と蔓が連動する性質を持つカボチャは、根の競合を避けた結果、蔓も重なるのを避けたのだ。


 植えた配置をよく見てみる。

 ウリ科区画だから、ウリ科なら混ざってもいいだろうと、カボチャの畝と畝を分断するように、キュウリが植っている。


 キュウリは元気だ。

 だが、キュウリの壁で分断されてしまったカボチャは、いかにも窮屈そうだ。

 結果、長年自然農状態を続けた区画は、思うまま暴れられなかったカボチャだけ、生育が悪かった。


 ウリ科をまとめるのは間違いではないはずだ。

 来年は、カボチャの中に他のウリ科作物を植えてはいけないのだと学んだ。


 カボチャ、主張が強すぎだろう。

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