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野菜たちの主張  作者: 西玉
カボチャ編

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カボチャ1 意外な顔

 カボチャは、荒地でも強く育つと聞き、畑を始めたばかりの時から栽培を始めた。

 特別強いという印象はなかった。


 化成肥料を使用し、ビニールの黒マルチを使用していた頃は、ずんずん大きくなった。

 高畝の隣にまで堂々と蔓を伸ばした。スイカにはこの現象は見られない。隣の畝には根を伸ばせない構造の圃場だからかもしれない。


 カボチャは他の作物に容易に侵食する、とても強い植物なのは間違いなさそうだ。

 実もついた。


 隣の畝に襲いかかるほど強いので、実も途中でできた。

 隣の畝で実をつけたのではなく、伸びている途中で実がついたので、大きくなって通路に落ちた。


 まだまだ肥大した。

 雨が降り、通路に水溜りができた。

 畝と畝の間に実をつけたカボチャは、大きく立派で、タイヤのように横に膨らんでいた。


 重くなり、地面に降りた。

 通路の、水溜りの上だった。

 カボチャは強い。皮も厚い。


 水溜りぐらい平気だろう。

 十分なサイズだった。

 まだ熟さないだろうか。


 手で触れた時、指がぐずりと沈んだ。

 大きく立派なカボチャが、水溜りの中で腐っていた。

 スイカとは違う。カボチャの皮は、水没から中身を守るようにはできていない。


 カボチャは水没させてはいけない。カボチャもやはり、主張をせずにはいられない野菜なのだ。

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