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野菜たちの主張  作者: 西玉
その他の野菜編

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ホウズキ(食用)1 珍しい野菜

  食用ホウズキという植物がある。 

 見た目はホウズキだが、中身は食べられる、というものではない。

 日本で飾りに使われるホウズキとは、ほぼ別物である。


 実が鞘に収まっているが、飾りのホウズキよりも圧倒的に小さい。

 この作物を知ったのは、検索したからである。せっかく畑を作るので、全く知らないような、珍しい植物はないだろうかと調べたのだ。


 食用ホウズキ、キャンディランタン。

 うん、知らない。

 種が売っていた。早速注文した。


 綺麗にコーティングされた種をセルトレイに植えると、比較的簡単に芽が出てきた。

 畑に植えると、真上に伸びてから、長く横に枝を伸ばす独特の樹形に育った。


 ナス科らしいが、ナスとも、同科のピーマンやトマト、ジャガイモとも違う。

 小さなホウズキの実がついた。

 鞘に守られている。中を見ると、緑色の小さな実がある。


 よく探すと、黄色く色づいた実もみつかる。

 食べる勇気は湧かなかった。

 ただ、こんなのを作ったよ。という意味で、実家に持っていった。


 父は他界している。

 母は迷わず口に入れた。

 食べる勇気がなかった私は、その勇気に驚いた。


「美味い」

 その一言に、さらに驚いた。

 試しに食べてみた。


 甘酸っぱい味が口の広がる。

 なるほど、これは珍しい。

 だが、緑色の実は酸っぱくて美味しくなかった。


 収穫してからしばらく放置して、黄色くなるのを待ってから食べるようにした。


 なかなか夏野菜が育たない時期、食用ホウズキはとても小さな範囲でブームになった。

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