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真珠の姫君~海に捧げる子守歌~  作者: とも
第一章 緩やかな時
15/36

~緩やかな時~14.

少しですが、誤字脱字等修正しました。

昨日今日、家族が寝静まってから書いているので、短め投稿……。

すみません。

ーー海での暮らしかーー

マリエッタは、ふと思う。

彼女の仲間たちは大体のんびりしていて、自由気ままに生きている。

長命な彼等にとって、些細なことは全く気にならないのかも知れない。


けれどマリエッタは、緩やかな時間の流れが億劫になることがあった。

そんな時海上に出て、目まぐるしく動く月や星の下で大好きな歌を歌うことは、今にも止まってしまいそうな彼女の時を、動かし続ける唯一の手段なのだ。


「……そう。俺も似てるかも」

ウィルが静かに呟いた。彼女は、横に座った少年を見やる。

「似てるって?」


気配で、夜空を見上げていることが伝わって来る。

「……あんまり、外に出れないんだ。殆ど、塀

の内側で暮らしている。毎日毎日、同じ顔ばかり見て、同じコト言われて、同じコトの繰り返しで、……時々息が詰まりそうになる」


「そうなの……」

少年の言葉は、『息が詰まりそうになる』そこで終わってしまっていた。

つまり、マリエッタのようには、解消する術がない、と言うことなのだろう。


マリエッタは、そっとウィルの肩を抱き寄せた。

彼は一瞬身を固くしたが、すぐに力は抜けた。


そして、いつかのように、小さく彼のためだけに子守り歌を歌った。


その歌声は、闇に吸い込まれるように流れていった。波の音とともに。


「マリエッタの歌を聴くと、……何だかホッとする」

歌が終わると、ポツリとウィルが言った。


読んでくださってありがとうございます(*^^*)

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