~緩やかな時~14.
少しですが、誤字脱字等修正しました。
昨日今日、家族が寝静まってから書いているので、短め投稿……。
すみません。
ーー海での暮らしかーー
マリエッタは、ふと思う。
彼女の仲間たちは大体のんびりしていて、自由気ままに生きている。
長命な彼等にとって、些細なことは全く気にならないのかも知れない。
けれどマリエッタは、緩やかな時間の流れが億劫になることがあった。
そんな時海上に出て、目まぐるしく動く月や星の下で大好きな歌を歌うことは、今にも止まってしまいそうな彼女の時を、動かし続ける唯一の手段なのだ。
「……そう。俺も似てるかも」
ウィルが静かに呟いた。彼女は、横に座った少年を見やる。
「似てるって?」
気配で、夜空を見上げていることが伝わって来る。
「……あんまり、外に出れないんだ。殆ど、塀
の内側で暮らしている。毎日毎日、同じ顔ばかり見て、同じコト言われて、同じコトの繰り返しで、……時々息が詰まりそうになる」
「そうなの……」
少年の言葉は、『息が詰まりそうになる』そこで終わってしまっていた。
つまり、マリエッタのようには、解消する術がない、と言うことなのだろう。
マリエッタは、そっとウィルの肩を抱き寄せた。
彼は一瞬身を固くしたが、すぐに力は抜けた。
そして、いつかのように、小さく彼のためだけに子守り歌を歌った。
その歌声は、闇に吸い込まれるように流れていった。波の音とともに。
「マリエッタの歌を聴くと、……何だかホッとする」
歌が終わると、ポツリとウィルが言った。
読んでくださってありがとうございます(*^^*)




