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真珠の姫君~海に捧げる子守歌~  作者: とも
第一章 緩やかな時
11/36

~緩やかな時~10.

同じやり取りは、以前にもあった。

実際その通りだと思う。彼の危機に、たまたま私がその場に居合わせた。それこそが、一番の救い。


どちらからともなく、笑っていた。

なんとなく思った。

ーーうん。きっとウィルは大丈夫。まだ笑えているもの。


「さあ、今は休んで。嵐がおさまったら送って行くからね」

とは言ったものの、彼の表情がちょっと歪む。

寝ようとすると、傷に障るのだろう。


マリエッタは、少しウィルの方に身体を寄せると視界が塞がっている彼を、ゆっくり引っ張った。


「??」

不思議そうなの顔の彼の頭を、痛くないように自分の尾びれに乗せる。

膝枕のような形にすると、傷が痛くないよう手をそっと乗せた。


「……気持ちいい」

人魚の体温は、人よりずっと低い。傷口は熱を持つので、固い岩に直接寝るより快適な筈だ。


「大丈夫。もう、大丈夫だよ……」


顔の半分が隠れているので、今どんな表情かはうかがい知れない。けれど、肩の力が抜けたのが伝わってきた。

マリエッタは、歌い出す。このひととき、彼にとって少しでも癒しになるようにと。


『ららら 夢の中で見たものは

良いも悪いも 銀の糸

ららら 紡いでお空にお上げましょ

月も 星も 喜んで

その糸 織ってくれるでしょう……』


願わくは、この歌があなたの眠りを守ってくれるように。


いつしか、規則正しい寝息が聞こえ、人魚の娘は微笑んだ。

その胸に暖かく息づく思いには、未だ気づかず。


ただ、今は、彼の眠りを護るように。

いつまでも優しい子守り歌を歌うのだった。

ようやくネタ紛失部分が終わりました。

後から書き足した部分だったので、それなりに大事なのに見つからず。筋は変わってない筈なんですが、細かい伏線とかがなくなってたりして……(^^;


読んでくださってありがとうございます。

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