エピローグ
あらすじ:私リズ!遂にタイラー様と結婚したわ!最高に幸せよ!
ここはブリーク王国、イーヒルト公爵が管理する領地にある館の中。
お腹を大きくした女性が、椅子に座って自分のお腹を優しく撫でている。
「早く会いたいなー…元気に産まれてね。」
女性…リズ・ラ・イーヒルトはもうすぐ産まれる初めての子供に向かって優しく話し掛ける。
同じ部屋にいた侍女…リュミーがリズに寄り添う。
「奥様、体調は大丈夫ですか?」
「ええ。問題無いわ、リュミー。むしろ元気なくらい!」
「でしたら良かったです。でも、調子が急に悪くなることもあると聞いたことがあるので、気を付けてくださいね?」
「そうね…ありがとう。」
リズはそう言って、ふと窓を見る。
(今まで…色々あったわね…)
リズは学園を卒業した後の事を思い出していた。
(ラッセル王子は公爵となって婚約していたレイア様と結婚、もう子供もいるのよね。ザパーチ様もまだ受け継いではいないけれども、ビキシー公爵の後継として活躍されてらっしゃる。メイルは学園の成績を認められてトレンス王国の王宮で働いているのよね。フルールさんはブリーク王国で侯爵と結婚したから、この前にお会いしましたし…)
(…みんな、この世界で幸せに生きているのね。)
リズは楽しかった記憶を思い出しながら、今日も幸せに生きている。
その後、リズは今お腹の中にいる子を含め、3人の子宝に恵まれることになる。
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ーーー数十年後ーーー
「お母様!」
リズはトレンス王国にある実家、マイメリー公爵邸のある部屋に飛び込んだ。
母であるエリーゼの残された時間があと少しであると聞いたからだ。
「あら、リズ。来てくれたのね。」
「当然でしょう!」
リズがそう言うと、エリーゼは笑顔を浮かべた。
「ねえ、申し訳ないのだけれども…少しの間、2人きりにしてくれないかしら?」
エリーゼはそう言って部屋に集まっていたリズ以外の人々を部屋から出した。
エリーゼとリズの2人きりになった部屋。
沈黙が走る。
「…」
「…」
リズがポツリと呟く。
「…150まで生きるって言ってたのに…」
「そうなのよね…私ももっと頑張りたかったのに…」
エリーゼはクスリと笑う。
「もしかしたら、ケンドリックが寂しかったのかもね。…なんて。」
「…グスッ。」
「もう…泣かないの。」
「無理。」
「言ったでしょ?今度は笑って見送るって…」
「でも…」
リズは涙目で押し黙る。
エリーゼは困ったように笑う。
「ねえ、【紗貴】。お互い、おばあちゃんになったわね。」
「…うん。【瑛美】もおばあちゃんになった…」
「…今まで、楽しかったわね。」
「…うん。」
2人は微笑み合った。
リズは泣き笑いを浮かべながらエリーゼに伝える。
「ねえ、次は私を見送ってね、【瑛美】。」
「嫌よ。次も私が先よ。」
「何でよ。見送る立場も味わってみなさいよ。」
「いーや!」
「わからず屋!」
「そっちこそ!…ふふっ。」
「ふへへ…」
再び笑い合う2人。
…『次』がある保証なんて全く無い。2人ともそれは理解している。
それでも、2人は約束した。
来世でもまた会おうと。
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2人が話をした数日後、エリーゼは沢山の家族に囲まれながら、静かに息を引き取った。
96歳の大往生であった。
泣き笑いながら交わした2人の最後の言葉は、「またね。」であった…
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その20年後、リズも沢山の家族に囲まれながらこの世を去った。
エリーゼ、リズ共に今日の大陸文化の発展に貢献したとして、歴史に残り続けることになるが、2人はその事を知るよしもない…
そして…
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この日、日本のとある病院にて、新しい生命が産まれた。
「オギャア!オギャア!!」
「オギャアアア!」
「お母さん、良く頑張りましたね!元気な双子の女の子ですよ!」
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「美来…!本当に頑張ったな…!グスッ。」
「あなた、さっきから泣きすぎよ。」
「だ…だって…美来があんなに頑張っている姿を見たら…うう…」
「全くもう…それで、名前だけど…」
「ああ。男の子なら俺の名前の一部を、女の子なら美来の名前の一部を、だったな。」
「そう。だから、2人には私の名前の一部を使おうと思うの。」
「そうだね!それが良いよ!それで、名前は決めてるの?」
「ええ。双子って聞いたときから決めてる名前があるの。」
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病室で美来は2人の赤ん坊を見て、微笑みながら呟いた。
「私がお母さんですよ…これから、よろしくね。美夢、夢来。」
終わり
これにて転生令嬢がゆるゆる頑張る話は終わりです。
後書きを投稿してこの話は完結にします。
今まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回作で会いましょう。




