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転生令嬢がゆるゆる頑張る話  作者: 和和
第二章 転生令嬢、リズ
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ビデオレター、その後…

あらすじ:私リズ!【瑛美】のビデオレターを観たわよ!

「以上よ!」


部屋が静まり返る。


ケンドリックがゆっくりと静寂を破った。


「エリーゼ…」


「どうしたの?ケンドリック。」


その時、エリーゼはケンドリックの腕に包まれる。


「君の想いは、瑛美(きみ)の両親にちゃんと伝わっていたよ。」


「…!そう。良かった。…【私】の事、忘れなかった?」


「当然。でなければ、私は前世で一生独身を貫いていないよ。」


「ちょっと!そこまでする必要はなかったでしょ!…もうっ!」


エリーゼはケンドリック引きはがし、膨れっ面を見せた…後、呆れたように微笑んだ。


「本当に…仕方ないんだから…バカ。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「…」


「リズ?どうしたの?」


エリーゼは呆けているリズに話し掛ける。


「…私このビデオレター知らないんだけど…」


「えっ!?」


リズの言葉に驚くエリーゼ。


「あー…エリーゼ。申し訳ない。」


少し申し訳なさそうな表情で話すケンドリック。


「実は…このビデオレターを見たのは瑛美(きみ)が居なくなったしばらく後だったんだ…で、リズは今、ゲームをクリアした辺りの記憶までしかないから…」


「えっ!?な、何故そんな遅いタイミングで…!?」


「その…紗貴への手紙と同じタイミングで渡しただろ…?」


「あっ。」


エリーゼは思い出した。


「…観るタイミング、教えてなかったわね…」


そう、【瑛美】は【健斗】に手紙とビデオレターを渡すだけ渡して観るタイミングを全く伝えていなかった。


とはいえ、当時の【瑛美】は多くの話をするほどの力が無かったため、仕方がない話であるのだが…


「し、しかも…手紙の後に作ったから時系列がめちゃくちゃになってるし…しまったわ…!」


エリーゼはしゃがみこみ、頭を抱える。


…が、すぐに立ち上がった。


「まあ、仕方がないわね!どっちにしろ、皆が観ることが出来て良かったわ!」


すぐに立ち直ったエリーゼを見て、ケンドリックは苦笑いを見せた。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



一同が解散する直前、リズはエリーゼに話し掛けた。


「お母様。」


「どうしたの?リズ。」


「…今度(・・)は笑って見送りますから。」


「やあねえ、私は長生きするって言ってるでしょ?…でも、よろしくね。」


そう言ってエリーゼはリズを抱きしめた。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



帰り、リズとタイラーはタイラーが乗ってきていた馬車の中で向かい合って座っている。


リズと一緒に来ていたリュミー、メイル、フルールは元々リズ達が乗っていた馬車に乗って帰っていた。


(リュミーったら…『言いたいことがあるのなら、早い方が良いですよ。』だなんて…どこまで察しているのかしら?)


そう思っていたリズはふと前を向く。タイラーは視線に気付くと爽やかな笑顔を見せた。


リズはその笑顔にやられつつも、意を決してタイラーに話し掛けた。


「タイラー様。」


「どうかしましたか?リズ嬢。」


あの時(・・・)の返事をまだしておりませんでしたね。」


「あの時?」


「はい。私が倒れてしまった時ですわ。」


「ああ!あのと、き、の…えっ!?」


リズはタイラーをまっすぐ見据えて想いを告げる。


「私も、お慕いしています。タイラー様。」


「…リズ嬢…」


「しかし…私、普通の令嬢のようなおしとやかさはございませんし…何より、普通の方には無い前世の記憶がございます。」


リズは少し申し訳なさそうな表情でタイラーを見つめる。


「こんな特殊な事情を持っている私を…それでも愛していただけますか?」


「当然、生涯かけて…いや…」


タイラーはリズの前に跪き、顔をまっすぐ見据えて告げる。


「今世でも…来世でも、愛してみせます。」


「…タイラー様…」


2人の顔が近づく。





瞬間




ガタンッ!!




ゴンッ!!!




「いったあああい!!!」


「…っ!…っ!」


2人の額がぶつかる。


「も、申し訳ございません!」


「い、いえ…大丈夫ですわ…っふっ…!」


リズは体を震わす。


「…ふふっ…!」


「…ハハハ…!」


リズの笑いに、タイラーもつられる。


2人きりの馬車の中は笑いに包まれた。


(…私、今最高に幸せな気分!)


リズは幸せを噛み締めるのであった。



次へ続く!

最終話まで後2話です。応援お願いします。

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