フルールの前世
あらすじ:私リズ!フルールさんと無事に話し合いが出来たわ!これで騒動は解決ね!でも、フルールさんの前世…気になるわね。
「なるほど、瑛美さんの親友さんでしたか。」
「そう!紗貴って言うの!」
和やかに前世について話す2人。
その時、リズはフルールの前世に対する疑問を投げる。
「それにしても、どうしてあなたは瑛美の事を知っていたの?ゲームをしていたってエピソードは知っていても、直接関わりはないはずなのに…」
「そうですね…エピソードを聞いたときは名前は存じ上げなかったのですが…とある事情で、人から名前を聞く機会があったんです。」
「事情って?」
「実は…私も瑛美さんと同じ病気にかかっていたんです。」
「えっ…!で、でも…すぐに退院って…あ!そうか!通院に切り替えたのね!」
「いえ、そうではないんです。」
「な、なら…どうして?」
リズは疑問を投げた直後、何か思い付いた表情をした。
「まさか…」
リズの呟きに、フルールは頷いた。
「はい…もしかしたらリズ様…いえ、紗貴さんにはお辛い話かもしれませんが…」
フルールはひと息ついた後、再び口を開く。
「瑛美さんが亡くなられた十数年後に治療法が確立されたんです。」
「ええっ!」
驚くリズを見て、フルールは苦い表情をする。
治療法が確立され、無事に完治した自分。一方、リズの前世の親友、瑛美は治療法が全く分からず、この世を去った。
決して誰かが悪いと言う話ではない。ただ、フルールは申し訳ない気持ちになってしまった。
その時、リズの口から音が漏れる。
「お…」
「お…?」
フルールはリズを不思議そうに見つめる。
途端、リズは勢い良く立ち上がった。
「教えてあげなくちゃ!急いで実家に帰らないと…!って!お母様は今お祖父様の家にお泊まりしているのでしたわ!じゃあブリーク王国へ…って!リュミーにも相談しないと!」
「あ…あの…リズ様?」
慌てるリズに困惑するフルール。彼女の声は届いていない。
「リズ様!」
「はっ!?…ごめんなさい、取り乱してしまったわ!」
「ええっと…辛くはないのですか?」
「え?どうして?」
「だ、だって…瑛美さんは助からなかったのに…」
「それは仕方がないわよ!…確かに、瑛美がいなくなったときはものすっっっごく辛かったけど…」
リズは椅子に座り直し、フルールに話し掛ける。
「けど、その事があったからこそ、フルールの前世の命は救われたのよ!それは物凄く良いことだし、瑛美も喜んでくれるわ!」
リズの言葉を聞いたフルールは安堵の表情を見せる。
途端、フルールの目から涙が一筋流れた。
「ちょ、ちょっと!フルールさん!?」
「ご、ごめんなさい…!」
慌てて涙を拭うフルールに、リズはハンカチを差し出す。
「もう!可愛い顔が台無しよ!」
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「落ち着いたかしら?」
「は、はい…申し訳ありません。」
目の周りを赤くしたフルールは、ゆっくりとお茶を飲む。
「それにしても…十数年で治療法を見つけたって…凄いわね。かなり珍しい病気って聞いていたのだけれども。」
「はい。何でも…正井先生が必死に研究していたみたいで…研究している間に、治療法を見つかったみたいなんです。」
「そうなの!?…正井先生が見つけたのね。…余計に瑛美は喜ぶわね。」
ふふっと笑うリズをよそに、フルールの表情は少し暗くなる。
「?どうしましたの?フルールさん。」
「い、いえ…あの…」
フルールは少し言葉を詰まらせた後、意を決した表情でリズに話し出す。
「実は私…その事で後悔があるんです。」
「…その後悔の事、教えてもらえるかしら?」
「はい。実は私、完治して退院するまでに、正井先生に会えていないんです。」
「そうなの?」
「はい。色々お忙しかったみたいで…」
フルールは少し言葉を詰まらせた後、再び口を開く。
「私、もう一度正井先生に会いたいんです。会って、お礼を伝えたいんです。」
次へ続く!
エピローグって言ったのに長くなりそう…




