結局話し合う
あらすじ:私リズ!ヒロインムーブをする同級生がいるから話し合うわよ!断られたけど諦めないわ!
「そ、それで…リズ様は何をお話ししたいのでしょうか…?」
そう話すのはフルール。彼女は一度リズとの話し合いを断り、逃亡を図ったものの、結局リズの令嬢らしからぬ俊敏な動きに付いてこれず、捕まってしまった。
「そうね…」
そうリズは呟くと、手に持っていた紅茶を飲み干し、再び話し出した。
「フルールさん…まず、【あなた】は日本の生まれかしら?」
「うえっ!?おっ、おえっ!そ、そ、そ、そんな国知りません!」
「『国』って言ってる時点で知ってるも同義なのよ。」
「あっ。」
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「も、申し訳ありませんでした!」
そう言って頭を下げるフルールにリズは淡々と答える。
「謝罪は当事者にしなさいな。」
「そ、そうですよね…でも…」
「気まずいわよね。分かるわ。」
リズの言葉にフルールは頷いた。
リズは少し考えた後、何かを閃いた。
「そうだ!勉強で頭がおかしくなった事にしましょう!」
「へ?」
「私の侍女が調べたところによると、あなたの友人が『勉強しすぎて頭がおかしくなったかもしれない。』って言ってたのよ!」
「な、なるほど…!それを使えば…!」
「ええ。多少の理解は得られると思うわ。実際あなた人望があるもの!」
「私そんなに人望があります?ただの伯爵令嬢ですよ?」
「実はトレンス王国に隠れファンクラブがあるわ!」
「えっ」
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一応解決策を考えた2人は、前世について語り合うことにした。
「そう言えば、あなたはいつ自分が転生したって自覚したの?」
そうリズが聞くと、フルールは少しずつ思い出しながら話し始めた。
「えーっと…つい先日ですね。ちょうどリズ様がお休みしている時です。」
「なるほど、それで私がいないものだと思ったのね。」
「はい…ちょうどその時は【前世の私】の意識が強くて…」
「ゲームの世界に入ってつい興奮しちゃったと。」
「そ、そうです。昨日ようやく落ち着いてきて…その頃にはもう手遅れでした。攻略対象に片っ端から声を掛けていって…なんてはしたない…」
「まあ、やっちゃったものは仕方がないわ。私もフォローしますから、当事者の方々にはちゃんと謝罪しなさいね。」
「は、はい!ありがとうございます!」
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「ところであなた…『転生』よね?」
「お、恐らくそうです…と言っても、このゲームをやっていた時の記憶しかないんですけど。」
「ね、ねえ…どれくらいかかった?攻略。」
「えっ!…数年はかかりました…」
「よね。私が攻略した時は販売したばかりだったから大変だったわ。」
「えっ!?販売したばかり!?…ということは…」
そう言ってフルールは何かを考え出した。
少し考えた後、不思議そうに見つめるリズに向かって話し始めた。
「私の前世が生きていた時代は、リズ様の前世の方が生きていた時代より少し後かもしれません。」
「えっ!そうなの!?」
「はい。私が病気で入院していた時に担当のお医者さんに聞いたことがあるんです。先生の担当の患者さんが病院でこのゲームをプレイしていたって…私は結構すぐに退院できたのでそれ以外の事は聞いていませんが…」
フルールの言葉を聞いて、リズは何かに気付いた。
リズは慌ててフルールに話し掛ける。
「ちょっと待って…!ねえフルールさん。そのお医者さんって、正井さんって人じゃなかった?」
「えっ!そ、そうです!正井 泰裕先生です!」
「…正井先生…!」
リズは驚いた。医者の政井 泰裕氏はリズの前世の親友である佐柄 瑛美の主治医であるからだ。
リズの前世である須藤 紗貴も、幼少期から何回も患者としてお世話になっている。
(正井先生…!まさかまた先生の名前を聞けるなんて…!)
「そ、その反応…!もしかして、リズ様の前世の方もお世話に?」
「え、ええ。そうよ。…ビックリしたわ。世間って狭いのね。」
「私もビックリですよ!…はっ!もしかして…リズ様の前世のお名前は佐柄 瑛美さんですか?」
「えっ!?違うわ!?」
「えっ!?」
次へ続く!
世間って意外と狭いですよね。私もたまにあります。




