紗貴への手紙、その後…
あらすじ:私リズ!お母様…いや、瑛美が私の前世である紗貴のために手紙を読んだわよ!
「以上よ!!!」
エリーゼが宣言すると、部屋は静まり返った。
リズがプルプルと体を震わす。
「…リズ?どうしたんだい?」
「…」
ケンドリックの問いにリズは答えない。
「リ、リズ嬢…?」
タイラーの問いにリズは少し反応し、口を開いた。
「…感情が行方不明なんだけど。」
リズの言葉に、場は再び静まる。
「え?どうして?」
不思議そうに尋ねるエリーゼを、リズは睨み付けた。
「どうしても糸瓜も無いでしょ!!何なのあの正論パンチ!?かと思ったら何よあの後半の文!救われたって何よ!救った覚えなんて全く無いんだけど!?」
「あら?覚えてないの?小学校の時、限界まで沈み込んでいた私に教えてくれたじゃない。家の中で出来る遊びを。」
「は…?たったそれだけ?」
「それだけって何よ。あの出来事が無かったら、私の人生はもっと辛いものだったのよ。」
「いやいやいや…そんな大袈裟な…」
「大袈裟じゃないわよ。本当よ?」
「大袈裟!」
「大袈裟じゃない!」
「いや大袈裟だって!」
「大袈裟じゃないって言ってるでしょ!何で分かんないのよ!」
睨み合いながら応酬を続ける2人。
「あ、あの…止めなくて良いんですか…?」
タイラーが不安そうにケンドリックに尋ねる。
「ん?ああ、大丈夫だよ。前世では良くあったし、しょうもない喧嘩。」
「「しょうもなくない!!!」」
「…」
「…」
ケンドリックに突っかかったリズとエリーゼは黙り込む。
しばらく無言が続いた後、リズの目からうっすらと涙が浮かんだ。
「何で…」
「何で母親に生まれるのよ…また先にいなくなっちゃうじゃん…」
「…紗貴…」
「また先にいなくなっちゃうなんて嫌だよう…」
リズは溢れ出る涙を必死で拭う。
エリーゼはリズの肩を叩き、話し始める。
「…ねえ、紗貴。」
「…何?」
「私の今の体ってとっっっっても丈夫なの!!!」
「へ?あ、うん。」
「だから私は長生きするわ!!!150まで生きるわよ!!!」
「…は?」
「そしてあなたは130まで生きるのよ!そうすれば天国へ行くのはほぼ同時よ!!!」
「何言ってんのあなた?」
リズは呆れた表情でエリーゼを見る。
そして、リズはこらえきれずに笑い始めた。
「…ふふっ!いや、150って!無理でしょ!前世の世界でもいなかったのに!」
「あら、分からないわよ?…せっかく丈夫な体に生まれたんだもの。精一杯生きてやるわ!」
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一同は解散し、グレント公爵邸で1泊するようにした。
夜が更け、暗くなった部屋、わずかな灯りの中でリズとエリーゼ…いや、【紗貴】と【瑛美】は話をする。
「ねえ、瑛美。」
「なあに?」
「今世では親子だけど…これからはたまに親友に戻ってお話ししても良い?」
「…良い以外に返答すると思ってるの?」
「まさか!」
「だったらわざわざ聞かないで良いでしょ。」
「えへへ…瑛美。」
「なあに?」
「…生まれ変わってきてくれて、ありがとう。また会えて嬉しい。」
「…こちらこそ。」
「…ねえ瑛美。」
「なあに?」
「まだまだ気が早いけど…もし次に生まれ変われるならどんな関係が良い?」
「本当に気が早すぎるわね…双子とか?」
「あり!…恋人は?」
「無しでーす。」
「ちぇー…」
笑顔で話し続ける2人。その目は希望で満ち溢れている。
こうして2人は一晩中話し続けるのであった…
次へ続く!
この作品も終わりが近付いてきました。後もう少しだけお付き合いください。




