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クラス分け

校門から校舎までが長いのだ、この星見ヶ丘学園は。

制服の可愛さだけで選んでしまったという後悔もどこかへ飛んでいき、麻衣は呆然と立ち尽くしていた。


『しまった、どっちに行けばよいのやら……』

頭を悩ませる麻衣の元へ、天使が再び舞い降りる。

「そこの迷える麻衣さん?なにかお困り事ですか?」

その声はっ!!と視点を振り、一目散に狙いを定める。

「さっちんんんん!!!助かったぁぁあ!」

「どうしたのー麻衣さん、昨日来たでしょー?」

「昨日は緊張しちゃってほぼ無で帰ったんだよおおお」

「そっかそっか、よしよし。とりあえずクラスは見たの?

私もまだ見てないから見に行こうよ、ね?」


麻衣を引きずるように、紗知はずんずん歩き出す。

意外にもパワーのある子である。


「着いたぞー、麻衣さん。自分のお名前探してみてよ!」

ほんっとありがとう!と紗知に一礼し、二人は掲示板に目を向けた。

「鶴見、鶴見…あ、あった。B組だってー、さっちんは?」

「えー!わたしもBだよぅ!やったね麻衣さん!」

お手手をつないで歓喜のポーズ。なんと微笑ましい事か。


手を繋いだまま、二人は教室を目指し歩く。

麻衣の元気の良さに頑張ってついていく紗知。

と、そこに褐色のギャルが足を止めた。

「お!登校初日で仲良しさん発見だぁ!」

「えへへー、いーでしょ!あなたも1年生?」


よくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに、ギャルは決めポーズを取る。

「おはつにお目にかかりやす!あっしは麦原 節!せっちゃん、むぎとかって呼ばれてやした!以後お見知り置きを!」

間近で三味線がなりそうな江戸っ子紹介を聞かされ、一瞬固まってしまった紗知をよそに

「おう!こちらこそおはつにお目にかかるぜい!あたしは鶴見 麻衣!B組に馳せ参じた次第だぜい!よろしくぅ!」

なぜ麻衣はこんなにノリが良いのだろうか、さっき半べそかいてたくせにと思っていると、2人の視線が紗知へ向く。

「あーもう!わかったよ!あっしは亀沢 紗知!麻衣と同じくB組のモンです!よろしくね!」


…ぷっ

「「「アハハハハ!!」」」

廊下に響き渡る笑い声は、他の生徒にも笑いを与えるほど。

春の陽気はここにも届いて居たようだ。


「そういやお二人さんB組なんだってね!私もB!よろしく!」

節はこれまた嬉しそうに教室のドアを開けていった。


「麻衣ー、席順あるよ、見てみぃよ」

節が指さす方には、黒板に貼られた席順があった。

「まぁまぁ、五十音順なんでしょ、わかってるって」

やれやれといった感じで確認すると

「ぉぉ!?さっちん!隣じゃん!むぎっちも後ろだ!」

阿部、伊藤、池田…奇跡的な噛み合いで、3人すべて隣接するということになった。

「えー嬉しい!せっちゃん、麻衣、よろしくね」

「神だなこの席順!…ていうか紗知?麻衣のこと麻衣さんじゃなかった??」


ハッとした表情で今気づいた麻衣。

「んーなんか、さっきの江戸っ子で取れちゃった!だめ?」

「ダメなことあるもんか!あたしなんて最初からさっちんじゃん!嬉しーよ!」

「アタシもさっちんにしようかな〜?」

冗談めかしてニヤニヤする節、なにがそこまで…とゲラゲラ笑っている麻衣

「なんでもよろし!あ、ほら先生くるよ!」


先生というワードは学生に効く。

実際さっきまでゲラゲラしてた2人は、紗知の横で犬のように大人しくなった。


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