44話:八岐大蛇?
リアル忙しくて0時には無理でした
大森豪は当主土御門 天道と対面で話をしていた。時間としてはショッピングモールで桐生達とあった日の夜である。
「あれからどうだい?調子としては」
「更生プログラムのお陰で過去の自分とは決別できたかのようです」
「そうか・・・相楽真綾、君の彼女には君の知らない間にあんな任務を押し付けてしまった。そこについては謝罪しよう」
「私には勿体なきお言葉です。彼女も大役を任されて喜んでいるでしょう」
「・・・本当にそう思っているのか?」
「はい。土御門に生涯を捧げる事こそ至高の極みと失敗と更生プログラムから学びました。土御門に多大な貢献が出来るのならそれはまさしく至上の喜びでしょう」
「そうか・・・そうかそうか。そう言ってくれると君を教育した甲斐があるという物だ。彼女にもその素晴らしさをもっと伝えてくれるかい?」
「勿論にございます!最近、何かと不平不満を口にしてはいますが、分かってもらえるよう努力します」
「君には期待をしているよ。下がって良し」
「は!失礼いたします」
部屋から出ていく豪を見届けた天道は不穏な笑みを浮かべる
「本当に不安になってしまうよ。子供ってのはどこまで行ってもガキだ。大森豪、彼もそこら辺の凡人となんら変わりなかったという事か。件のプログラムは是孝が発案した物。あれで土御門に忠誠を誓わなかった人間は一人だけいたか。あやつはどうにか口を封じたがな・・・フフフ、しかし笑い種だ。世間は凡人を求めない傾向にある。何かに秀でていなきゃ雇用が貰えないはおろか、恋愛すら危ういご時世、世の人間共は馬鹿なのかね。秀でた者など御しにくいというのに。働く気のある、そして働ける凡人こそが世界を動かすというのに。さて、相楽真綾は我に不信感を抱いているらしいと聞いたかの。火種となる前に摘むとするか」
そう言うと傍付きの忍に任務を下した。
「貴様らに命ずる。相楽真綾の動きをより監視しろ。変な動きをした場合には報告を。次私が命を言い渡す時は・・・分かっているな?」
「はい」 「勿論にございます」
「ならば良し。いますぐ就きたまえ。次の命は出したくないのだ。賢明な行動を彼女がする事を期待しよう」
天道は完璧だと思っているようだが、真綾が既に蒼矢に話をしているという情報を掴めていなかった事。これが彼の転落人生の始まりだったとはまだ知る由も無かった。
どうも。八岐大蛇を調べに勝手に西に来てます。桐生蒼矢です。今回はリッタと2人で来てます。あれから4人に相談した結果、敵の正体は把握しておくべきだと言われたのでこうして来てます。でも、皆がみんなリッタを連れてけって煩かったけどなんでだろうか。
兎にも角にも来た以上は何の成果も得られないなんて事にはなりたくないので本気で調べるけど、そんな俺達は今英気を養うという名目で美味しいものを食べ歩いている。歩いていると妙に男からの視線を集めてしまうプロポーションを持つリッタと並んで歩いているというのは嬉しい。それに、俺の横を歩いてるリッタも嬉しそうに見えるし良かった。
実を言うと調査という事を忘れて2時間半くらい楽しんでた。思い出すキッカケは
「そういえばマスター?何か分かりましたか?」
と問われたからである。
「・・・調べんの忘れてた」
「もう、仕方ないですね。観光はここまでにして調査に行きましょう。まずは、マスターが感じる嫌な感じの場所へ行きましょうか」
「そうだな。そんじゃ行くか」
こうして俺はようやく調査をする事になった。
それにしてもよく遊んでしまったものだ。元々、付近に降りたった筈だったのに気付けば4kmもその地点から離れてしまっていた。
急いで戻り、その場所向かうととある山の中だった。
「てっきりあの凸守とかいう奴の言ってた大江山なのかなと思ったけど違うんだな」
「でこ・・・もり?おおえやま?存じ上げませんが確かになんだか陰の気配が漂っていますね。耐性があまり無いのに分かってしまう方だと気分を害されるかと」
「だな。でも、こんなのが神話に名を遺す大蛇とは思えない。この程度で良いなら弱ったぬらりひょん率いる百鬼夜行だろう」
ちなみに本当の百鬼夜行なら凸守が真剣に対峙するので程度なんて可愛いものでは無いのだ。
「そのぬらなんとかはまた存じ上げませんが警戒する事を怠らないでいきましょう」
「うん。それじゃ行くぞ」
「はい」
山に入る事40分。陰の気配が徐々に強くなってきてる。ここからは隠蔽魔法使って行った方が良いな。てか、俺最近山登りしすぎじゃね?
「マスター、少々気になっていたのですが人の気配がします。こんな山に20人近くも?」
「まあ、筍とか山菜収穫しにきた人じゃないかな・・・いや、違うな。なんだ?この血の臭い」
「マスター・・・」
「ああ、急ごう。この山はあまりに危険すぎる」
俺はこの時思い出していた。相楽から教えてもらった土御門の秘術を。
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「人血を用いて魔を喚ぶ?」
「ええ、かつての第二次世界大戦で本土決戦になる時に使われる予定だったらしいの。最近ね、本家の方が身寄りのない子供とか雇用を失った人たちを引き取ってるらしくて、考えすぎかもしれないけどあの当主ならやりかねない。だから教えとくわ。その術はね完成する時に・・・」
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「あの術は完成する時必ず小規模の地震が起こるって言ってたか」
「地震?今は揺れて・・・!?」
瞬間、体幹に自信のある俺でもグラつく揺れが襲った。
「リッタ!飛ぶぞ!」
「え?はい」
(距離にして500mか。余裕だな)
安定しない足場でリッタを抱え跳躍をする。そして着地地点近くでそれは見えた。
「なんだありゃ。どデカい黒い蛇?」
「あれは・・・魔王の弟が飼育していたのにそっくりですね。強さとしては私達なら問題無いかと」
「そうなんだけどね、近隣への被害は最小限にしないとね、ってこんな冷静にいられる高1って俺だけじゃねえか?っと、敵さんに気付かれたか。ま、こんな事する連中だ。死なない程度の深手は負ってもらおう。リッタも半分頼む」
「了解しました」
「さて、久々に剣でも振りますかね」
「・・・きちんと手加減してくださいね?」
「お前は俺を何だと思ってるんだ・・・」
そのまま着地。愛刀を装備してそのまま切りかかる。
「ぐぁ!」
「な?こいつ剣を?一体どこから。銃刀法違反だぞ!」
「法を破る事はてめえらにツッコまれたくないわ!イラついたから殺してやろうか!あ゛ぁ?」(かつてある世界を最小限の戦いで救った勇者様です)
「ひぃ!や、やめぐぁ~~~~~」
「クソ、女の方も強い。まさかこいつが桐生蒼矢か!」
「おう、わざわざ紹介してくれてありがとう。そんじゃさよなら。序に俺のプライバシーもな!」(かつて以下略)
2分もかからず掃討は完了した。なんとか死んじゃいねえけど2時間放置してたら血は足りなくなるな。・・・いっそのことこの蛇に食わせてみるかと思ってマジでリッタに相談したら
「マスターって、感情の起伏によって人変わりすぎですよね」
と言われ引かれた。
「くっくっく、もうそやつは止められない。止められるものなら止めてみろ!私達も何を召喚したのか分からないのだから!」
「お前ら七流のクソ雑魚じゃねえか!」
さて、今にも動き出しそうなこいつどうしようかな。




