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24話:戦力増強します。

相楽、堂本、詩歌は揃いも揃ってみんなからの注目の的となっていた。俺の役目としては学校にいる間は魔術の範囲内なので詩歌が誰とどう話そうが正直どうでも良い。大した障害でも無いのだ。問題は・・・相楽と堂本。特に相楽は人当りが良いのが見て分かるほどによく笑うし、人懐っこいという言葉がよく合うだろう。そんな一面がとても怖く見えた。対して堂本はこいつが本当に俺に何かをする気があるとしたら、なんでこいつを選んだねん(遠い目)という程に自分を隠せてない。


今だって、堂本の好きなキャラクターの話題になって「は、恥ずかしい、、、」なんて言っちゃってるしこいつに関しては心配しなくて良いのでは?なんか正々堂々聞きに来そうな気がしているよ。


授業に関しては真面目に受けてるし悪い奴じゃないんだろうな。怪しいけど。


そんなこんなで昼休憩。詩歌と昼でも食べるかと思った矢先だった。


「蒼矢!この役得男子!」


「お前、後で分かるって言ってたのはそういう事か・・・」


「蒼矢が羨ましいよ」


「・・・はい?伊藤も颯斗も煉牙も、揃ってどうした?」


どうやら詩歌から俺の家に住んでると聞いたらしい。なるほど。伊藤が「良い?男子ってのはみんな獣なんだぞ!ってお兄ちゃんから聞いたから注意するんだよ?」とか朝言ってたのはその事だったのか。


「蒼矢さん」


「はい。なんでしょうか煉牙さん」


「高校のうちに一線は超えちゃ駄目だよ?」


後ろで2人が凄い頷いてる。


「そういう心配か。まあされて当然だが、その可能性は10割無いから安心しろ」


「なら良いけど・・・まあ、良いか。そんじゃ僕達は次の目的地があるからまたね」


「おう」


その後詩歌と弁当を食べてるとベラから念話が入る。


『主人。気付いてるか』


『もち』


『見られてるぞ?どうする?』


『そうだな・・・学校外だし敵意は無い。ただ見てるだけだから迎撃はしないでおこう。だが、盗み見は感心しねえから殺気飛ばすわ。どこに行くかの把握頼む』


『了解。引き受けた』


向けた途端に消えていく。さあ、これでどういう行動を取るかで頭の出来が分かっちまうぜ。


チラッと相楽、堂本を見る。堂本は友達と話しているが、相楽がスマホに目を落として次の瞬間、喋ってた人達に断りを入れこっちへ向かってくる。なるほどこいつは真っ黒寄りの黒だ。タイミング良すぎ。


「こんにちは。相楽真綾です。突然すみません。桜井さんとお食事中なのは分かっていますがお話したくて。混ぜていただいても?」


「初めまして。桐生蒼矢です。私は構いませんよ、詩歌はどう?」


「へふに、らいようふれす」


「食べながら喋らないでもらえますかねぇ。まあ、二人とも大丈夫なのでどうぞ」


「失礼しますね」


会話、一挙一動全てを見ていたが不自然な所は無かった。まだしっぽは出さないようだ。ただし気になったのは堂本がこっちを頻繁に見ている事だ。なんで分かったかって?だって話してる人たちが「天ちゃん、桐生君気になんの?」と聞いたのに対し「べ、べ、べべ、別にそういう訳じゃないじょ!」とか言ってるしモロバレです。


そんな堂本が仕掛けてきたのは放課後だった。


教室を出ようとすると、声をかけられた。


「桐生蒼矢!話がある!付いてきてもらおう」


「お、名前覚えてくれてたのか。ありがとう堂本さん。話はしたかったから良いよ」


「!なんだと!?」


「何か変か?転入生の人となりを知りたいと思うのは当たり前だろ」


「あ、そ、そ、そうだな。うん。それじゃ付いてきてくれ」


「ねえねえ、天。どうせ蒼矢とは一緒に帰るんだし私も一緒にお話して良い?」


「お、詩歌。勿論大丈夫だ」


そうして人気のない所へ誘導される。


振り向きざまにこう言った。


「桐生蒼矢!!私と付き合ってくれ!!お前が好きだ!!」


「・・・・・・」   「・・・・・・・」


「え~~~~~?」


俺と詩歌の叫びが木霊する。


「え?え?ちょっと待って天。それって私いて良かったの?」


「構わん。二人は屋根の下で暮らしているのだろう?知っておいてほしいのだ!」


「そ、そうなのね・・・」


絶賛困惑中。これでも綺麗に見えるんだから顔面偏差値って重要なんだなってしみじみ思う。


「で、桐生いや蒼矢!答えを聞かせてくれ!」


よし、相楽と同じか確認するか。


「そうだなぁ・・・一つ聞くぜ?お前が好きなのは人柄なのか?顔なのか?」


「全てだ」


「そうなのか・・・てっきり俺の素性なのかと思っちまったぜ」


「な、貴様」


「ま、それなら嬉しいや。でも、答えはまだ出せねえわ。俺はお前をよく知らな・・・いや、今わかったのか。でもよ、まだ付き合えるかは不明だ。そこの所分かってくれ」


「お、おう。分かった。善処しよう」


「そうか。なら帰るわ。帰ろうぜ詩歌」


「はい」


踵を返して数歩歩く。そこで振り向いてこんな事を言ってみた。


「堂本、いや天と呼ぶか。天、お前のそうやってストレートに来る所、好きだぜ」


「な!?」


そうして帰路につく。駅近くまで来てから詩歌に言う。


「俺さ、お前を育てるわ」


「はい。・・・はい?私アイドル志望じゃないですよ?」


「そうじゃない。能力的な所な?堂本はどう考えても俺を狙ってはいるが相楽はあの時の妖狐である詩歌を狙っているかもしれん。俺がいつでもフォロー出来る訳じゃないしな。一人でいたいときもあるだろ?その為に一人でどうにかなるまで育てるんだよ」


「相楽さんが私を?理由は?」


「俺の勘だ。俺は女性運が無くてね、だから分かるんだよ。あいつは危険な女だって」


「フフフ、そんな事本人に聞かれたらいけないわね。でも同感。彼女は警戒して丁度良いわ」


「よし、そんじゃ帰ってハダルの報告でも聞くか」


ちなみにハダル君はココアが気に入りすぎて17時頃の帰宅になりめっちゃ謝る事となるのであった。


「具体的にはどんな事をするの?」


「そうだな、まずは感知能力の向上、幻術、体術、剣術とかを教え込んでいく予定だ。妖狐が扱う魔術は俺の知ってる魔術とは少し違うだろうからその辺は勉強したらおいおいだな」


「師匠、宜しくお願い致します」


「お願いされました」


家に帰ると母さんが話しかけてくる。


「ただいまー」


「ただいま戻りました」


「あら二人とも。地震大丈夫だった?」


「え?」   「は?なんの事?」


「あら?丁度3時間前くらいにあったのだけれど、揺れなかったのなら良かったわね」


「マグニチュードは?」


「たしか・・・20kmで5.8だったかしら結構揺れたから怖いわ」


「ふーん」


自室に行き、詩歌の身体能力を確認する為にストレッチを含めた運動をしていたが


「蒼矢」


「気になるよな。あの地震の話」


「はい。結構大きめなのに学校で揺れを感じないなんておかしいです。なんだかこうきな臭くて」


「だよな。少し調べるから続けてくれ」


が、地学を殆ど知らない俺じゃ特に分からない事だけが分かった。


その後、マンツーマンでやってたら姉貴に二人してこもりっきりで何してんの?と突撃されてしまった。たまには外でやる事も視野に入れるかと思った俺だった。

詩歌を蒼矢がどの程度まで強くするかはお楽しみに

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