16話:戦闘1日目の記録
少し更新遅くなりました。ごめんなさい(>_<)
「それでは、はじめ!」
その合図と共に机に向かう制服の集団が一斉に紙をめくり始める。みんな、戦地へと赴いていくのだ。
みんなやる気に満ち溢れてるな、若いって良いものだ。と心の中で唱えながら俺もめくる。
そして見て分かった。
このテスト、授業の内容の中でも高難易度しか出てないじゃないか。しかも、聞いてなきゃ地理を自主的に勉強してる奴しか解けねえ作りになってやがる。
一個だけ問題を公開しよう。
「世界最高峰はエベレスト。では、世界8位の標高の山は何?」
・・・時を戻そう。戻せない?あ、はい。
2位までしか知らねえ。終わった・・・
現に生徒たちからも
「いや、知らん」 「なんか書いてあったけど・・・」 「もうダメだぁ、おしまいだぁ」
等々うなだれる声多数。
色々問題を飛ばしたが9問も分からない始末。どうする・・・どうすれば良い・・・俺がこの戦地を余裕で生き抜く方法・・・
イニットの発展魔法を作ろう。イメージは計算領域の活性化ではなく前頭葉の活性化。前頭葉ってどこらへんだったか覚えてない。
まあ、だいたいのあたりを付けて発動。
「メモリースキャニング」
すると、読んできた本の数々が鮮明に思い出される。そしてその中から合致する物は・・・
あった!答えはマナスルだ。
良い訳をしよう。今回は対策の仕方が分からなかったからだ。次回からはきちんと判明した対策方法で自力で臨む。約束する。あ、魔法も実力のうちなのでどうしようもない時は使います。
そうして見直しを同じ方法で終わらせて試験15分前にフィニッシュ。おい、寝てるやつ多すぎんか?君達もう終わったの?
そして
「そこまで。筆記用具を置いて後ろから回収するので待っていてください」
俺以外はみんな終末でも見たかのような顔をしていた。
颯斗に聞きに行ったら「燐子って名前とは裏腹にえぐい事するな」と遠い目をしていた。
そして2,3時間目、英語。
英語には2種類ある。コミュニケーションと表現だ。一日でどっちも受けさせられるという対英語嫌い包囲網を構築されている。
2時間目の英語表現だが、始まってしまえばこっちはとても良心的で、解きやすかった。これは魔法無しでも満点行けるはず。
なんて考えていた時期が俺にもありました。
最後に用意されている作文問題。内容はこのテストで何点くらい取れてると思いますか?理由も含めて英語の長文で記述せよ。という物だった。俺はここで大いに悩む。
自信としては満点と書けるのだが、先生からすれば85点くらいが嬉しいのではなかろうか。いや、はたまた60くらいと書くべきなのだろうか。この選択に頭をずっと悩まされている。
先生が終了5分前のアナウンスをする。しかし、未だ結論は出ていなかった。この時点で75未満の数字を書くのはあまりに謙遜しすぎだろうと考え、候補から外していた。
そして閃いたのだ。自分の中では満点だと思っている。だが、どうなるかは採点を待つしかない。つまり、シュレーディンガーの猫のような状態なのだから何とも言えないと書くのが正解だと。凄く面白みに欠けるのは分かってるが、これ以外に書きようが無かったのだ。許せ。
考える時間が余りに長すぎて終了と同時だった。今度からは余裕を持てる男にならなくてはと反省する時間だった。
3時間目、コミュニケーション英語。こっちはリスニングも入ってくる。耳が出来ていなくとも合格点は取れるだろうが、満点を目指す猛者たちには必須スキルとなるのが聞き取り能力の向上。俺はこのために毎日洋楽を聞いてきた。だからこそ、周囲を警戒する為の聴力強化は使わなくて良いようにしてきた。
その結果として現在、リスニングが余裕でニヤニヤが止まっていない。
そのまま終了。特筆する事もほぼ無い程に順調だった。皆も英語2教科は顔が穏やかだった。
今日はこれだけで終わりなのですぐに帰宅準備を始めていると
「桐生君、少し聞きたいのだけれど、3日目、テストの最終日は放課後予定空いてる?」
と東雲にいきなり聞かれた。
「空いてるが、どうかしたのか?」
「帰り一緒に帰らない?」
「良いぜ」
疑問に思った人もいるだろう。俺が敬語を使っていない事に。あの後、話をしてとりあえず元に戻るという事で話が纏まったのだ。
1日目の戦闘記録は以上である。




