~2章~15話:地獄の幕開け
前回までが長いんで少しだけ短く感じるかもです。
我々学生にとって、特に中学生以上の学生にとって試練の時が来た。最近よくGo Toとか騒がれてるからこの期間はGo To Hell週間とでも名付けよう。異論は認めんというか無いだろ。
まあ、だいたいこの週の朝はこんな言葉で溢れる。
「お前、勉強やった?」 「やったよ。頭には残ってないけどな」 「本当かよww」
ちなみに桐生蒼矢という個体名がある俺はやったけど深夜のネトゲをテスト前日にやってしまったお陰でうろ覚えな箇所が多々とある。なんでこんな喋り方かって?そりゃ、頭良さげに見えるだからだ。おい、そこ。その発言が頭悪そうとか言ったら映画をもじってバックトゥザホームするぞ?
そんな俺も今頑張って最後の足掻きをしている所だ。仕方ない。魔法を使ったら1位を取れてしまうがここは記憶力を一時的にあげとくか。ん?待て。この魔法なんで昨日使わなかったんだろ。
「よ、蒼矢。ちゃんと学校に来たんだな」
「いやいや、颯斗さんよ。もう何日も前なんだからアウトオブファッションって奴だぜ?」
「ハハハ、そりゃそうだ。今回は英語だけだが学年1位目指してんだ。負けねえぜ?」
「今回はも何も今回が初めてだろ。それにそれ狙うなら満点狙ってけ」
「ま、その為に1時間目の地理は捨ててるがな」
「イケメンでも万能じゃないってなんか気分良いな~。今日のテスト頑張れそうだわ」
「てめえ、張っ倒すぞ」
と、HR開始前5分のチャイムが鳴る。このあたりから人が続々と来だすのだ。
「ふぃ~~。間に合った~」
まずは伊藤。
「ハァハァ、最後の追い込みしなくちゃ・・・」
真面目そうに見えるが遅刻しかけてる時点で全然真面目じゃない煉牙。
そして、普段なら遅刻なんてしそうにない奴がギリギリで滑り込む。
「ふぅ、なんとか間に合ったわね」
東雲、お前まさかグレたのか?と心配になる。
そして俺達にここが処刑台だと告げに来るトンデモ女が君臨する。
「よし、皆真面目に勉強しているな。関心関心。一応ではあるがHRを始める。席に着け」
担任の登場である。この人が地理担当だからな~・・・死んだかもしれん。
「貴様らには一つ伝えておこう。今地理は得意だから取れるとか考えている奴はプライドズタズタになる前に捨てておけ。あまりの難しさに毎年何人もの生徒が泣きを見ている。この地理教師、崎田 燐子の作問はな。心してかかるように。そして不正はするな!以上だ!総員!!戦闘に備えろ!!」
「イェスマム!」
俺、煉牙、颯斗と数名の男子がその気迫に思わず叫んでしまった。めっちゃ笑われるが、先生はなんだか嬉しそうだった。
「お!おー!!その反応を待っていたのだ。皆このノリについてこれずいつもシーンとしてしまうのだがこのクラスは一味違うな。ありがとう。夢見る男子たちよ!」
「あ、じゃあ先生。燐子ちゃんってよんでも」
「あ゛?な゛んかいった゛か?」
「ひ~~。なんでもないです!」
「じゃあ、燐子先生は?」
なんだこれは・・・俺もこのビッグウェーブに乗るしかない!
「リンちゃんは?」
「燐子先生は成績上位には許そう。リンちゃんとか・・・正気か?桐生」
「あの、その本気で心配する視線止めましょう?泣くよ?僕泣くよ?」
「うわ、キモイ」
「ボソッと言ってんじゃねえ!」
朝から賑やかなクラスになってしまった。ちなみに今日以降我がクラスはテストを楽しんでいるヤバい集団という認定を受ける事となる。
「ま、マジで頑張れよ」
とだけ言い残し颯爽と教室を出る。なんだろう。格好良さのレベルが違う。くっ殺せ・・・
「なんだか馬鹿な事を考えていそうな顔ね桐生君」
「お、東雲かおはよう」
「おはよう。さて、総合学年3位を目指している桐生君はどのくらい自信があるのかしら?」
こんのヤロウ・・・わざと大声でクラス中に聞こえるように言いやがって
「自信?んなもんねえよ。なるようになるだけさ」
「そ、まあ互いに頑張りましょう」
そしてチャイムは鳴る。戦いの火蓋が切って落とされたのだ。




