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アドミラル~魔法艦隊の艦長に転職したら、彼女(提督)ができました~  作者: 九重七六八
第1章 パンティオン・ジャッジ ~魔法王国メイフィア編
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リメルダさん、ピンチです!(八)

リメルダさん、待っていて!スーパーヒーローと猫1匹が助けに向かいます!

 リメルダはすぐに見つかった。上半身スッポンポンで、下半身はかろうじてパンツ1枚でつながれて泣いている。牢を軽くブチ破り、鎖を断ち切ると、平八は上着を脱いでそっとリメルダに羽織った。


「へ、ヘイハチ?」


リメルダは、そっと顔を上げて助けに来た男の顔を見てつぶやいた。


「リメルダさん、脱出しますよ。僕におぶさって」


そういうと平八は後ろを向いてしゃがんだ。リメルダは裸足なので、がれきだらけの場所は早く移動できない。


「お、男におぶさるなんて…公爵令嬢の体面が…」

「調子でてきたじゃないか。でも、今はそんなこと言ってる場合じゃない。早く!」


平八は語気を荒げる。


「は、はい」


 素直にリメルダは平八に体を預ける。ひょいとおんぶすると、左手でリメルダのお尻を持ち上げ、右手のハンドガンをぶっぱなして、地上へと脱出した。地上に出ると破壊されたアジトから無数の煙が上がり、大半の盗賊どもは倒れているか、逃げ散ったかであった。


だが、キュルキュルという不気味な音が近づいてくるのを聞いた。


「お、おろしてください」


 そうリメルダが懇願するので、ひょいと下ろす。そして前方を見ると巨大な乗り物が移動してくるのが分かった。砲塔を持つそれはまさに戦車である。平八はハンドガンをそれに向かって撃つ。だが、着弾して爆発しても戦車にはダメージを与えられない。


「おい、トラ吉、この武器じゃ、役に立たないぞ」

「あちゃ~魔法戦車があるとは。さすがの旦那でもハンドガンじゃ撃破はできませんぜ」


「どうしたらいいんだ?」


戦車はこちらに砲身を向けて射撃体制に入った。


「こうするのよ!」


 平八の軍服の上着を着たリメルダが、武器を構えた。肩に乗せたそれは対戦車魔法ランチャー。倒れていた盗賊が持っていたものを拝借したのだ。

迷わず引き金を引くと、発射された魔法弾は渦を巻き、リメルダの魔力と重なった。戦車着弾したとたん、大爆発して一瞬で粉々にしてしまった。


爆風がリメルダの上着をはためかせる。(チラチラ見える…何が?)


「あなたに密着した時に少し魔力を頂いたのよ。少しだけでこれだけの威力。さすが、平八ね。わたしが見込んだ男だけはあるわ!」


 リメルダさん、先程まで泣いていたのに、完全に調子を取り戻したようだ。


「よかった、公女ちゃん、貞操は失っていないみたいで」


トラ吉が余計なことを言う。


「な、なんてこと言うの!この馬鹿ネコ」


 リメルダが持っていた対戦車ランチャーを振り回す。とっさに避けたトラ吉は、いつもの悪ふざけの妖精力の風を起こしてしまった。いつもより強い風がリメルダの羽織っている平八の上着を吹き飛ばす。仁王立ちしているパンツ一枚の女子が一名そこにいた。


プルプルと体を震え、思わずしゃがみこむリメルダ。


「へ、平八、ネコ…見たよね?」

「は、はい」

「ばっちりです。公女様。ちっちゃいのごちそうさま!」

「・・・・・・・・・・。」


(沈黙五秒、トラ吉が取りに行った上着を再び羽織らせてから、さらに五秒)


「と、取ってもらいます!」

「何を?」

「責任を取ってもらいます!」


「え?」


「平八は、私の裸を見ました。それにお尻も触りました。胸の感触も味わったはずです!公爵令嬢で、この国の第2公女にそのようなことをしたのです!責任を取って、わたしをお嫁にもらってくださいまし!」


「はああああ?そ、そんな決まりがあるのか?」


「あります!ありますとも!今、このわたくしが決めました!あなたは、わたくしの夫です。お父様に紹介しますから、クロービスの屋敷まで一緒に行きましょう」


「いや、ちょっと待てよ。話を勝手に進めないで…裸を見たなら、あの盗賊だって候補だろうが?」


「あの下衆は死にました。結婚してくれないなら、あなたも殺します!」

「こ、怖いこと言うなよ!」

「それくらいわたくしは真剣なんです!」


「ダメだ。君とは結婚できない」

「ど、どうして?このわたくしがこんなに頼んでいるのに!」


「フィンが、フィンちゃんが好きなんだ。もう結婚の約束もしてるんだ!だから、君とは結婚できない!」


 平八は男らしくはっきり言った。こういう女の子にははっきり言うのが一番だ。


「じゃあ、2号さんで構わないわ。側室でいいわ。あんなより、わたくしの方がずっと魅力的だから、最初はそれでいいわ。うん、それで決定!」


「いや、それはちょっと」

「それもダメなの?」

「うん。それはできない。フィンちゃんを裏切りたくないんだ」


そうはっきり告げられたリメルダは、両手で顔を覆った。


「びえええええええええええっんんんんん~平八に振られた~愛人でもダメなんて、わたし、なんてダメな女なんだろう~。もう、女として魅力がないんだわ。それなら、ここで死んでやる~」


 なんて泣き叫ぶ。気丈な女の子のこの豹変に女慣れしていない平八はオタオタしてしまう。


「いや、君は魅力的だよ。長い黒髪で美人だし、スタイルもスレンダーでいいし。きっと、君を好きになってくれる男はいるよ」


「びえええええええんん・・・。そんなこと言って、平八はわたしのこと嫌いなんだわ。口では何とでも言えるわ。わたしのこと、好き?嫌い?」


「いや、好き、嫌いって・・・嫌いじゃないけど」

「じゃあ、友達になって。友達からでいい」

「そ、それなら…」

「ありがとう!平八。今日から、わたしはあなたのガールフレンド!彼女よ!」


「へ?」


「友達なら、わたしは女ですからガールフレンドですよね」

「まあ、そうだけど。彼女って」


「ガールフレンド=彼女でしょ?」

「え?ええええええっ?」

「大丈夫。本妻ふぃんには内緒ですから」


 ツンデレ娘、リメルダはこの後、第5魔法艦隊に入隊することになる。目標は第3魔法艦隊へのリベンジと、フィンから愛しの平八を奪うこと!波乱万丈です。


平八メモ

その31 第2公女リメルダの旗艦は「ブルーピクシー」は、情報収集とデ     ストリガーに特化した対ドラゴン用イージス艦である。

その32 ブルーピクシーのデストリガー名は「スレイプニール」という

その33 Mクラスドラゴンは、Sクラスドラゴンがクラスチェンジしてな      る。

その34 レジェンドフォレストには、無法者の集団が巣食い、盗賊行為を     繰り返している。

その35 ケタ外れの魔力保持者が使うと通常武器でも常軌を逸した攻撃力     をもつ。ハンドガンでバズーカ砲並みの威力がある。


23年間モテない男が急にモテ始める・・。なぜ?フィンちゃん一筋なのにこうもよってくるのか?悪意のあるリリムちゃんはともかく、リメルダさんはやばいぞ~。完全に平八狙いだ?どうする?主人公。

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