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アドミラル~魔法艦隊の艦長に転職したら、彼女(提督)ができました~  作者: 九重七六八
第1章 パンティオン・ジャッジ ~魔法王国メイフィア編
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リメルダさん、ピンチです!(参)

今回の敵はドラゴン・・・ミディアム級の強敵です。リメルダさん、どうやって戦うの?

「第1擊、ドラゴンバスター10発命中。不意をついたので魔法障壁を80%無効化に成功。ターゲットは混乱中です」

「反撃が来るわよ!各艦、防御体制。戦列艦は氷系アイスブランドレベル10で攻撃する。十分魔力を注入して一斉に攻撃する。攻撃態勢までどれだけかかるか?」


「おおよそ、3分」

「3分間、巡洋艦と駆逐艦はドラゴンバスターを各自最大レベルで射撃して」


リメルダは的確な指示を告げる。第2魔法艦隊は戦列艦4隻を配備し、巡洋艦6隻、護衛駆逐艦10隻を従える大艦隊である。それがドラゴンに向けて一斉に攻撃する態勢に入る。不意をつかれたレッドドラゴンは、しばらくのたうち回っていたが、新たな敵に反撃体制に入る。


火炎弾を2、3発はいてきたが、第2魔法艦隊の魔法障壁に跳ね返されると、急速に接近し、するどい爪や牙、尻尾で船を破壊しようとする。各艦はそれをかわし、距離をとってドラゴンバスターの魔法の洗礼を与える。


魔法ドラゴンバスターは、無属性の攻撃魔法で光り輝く聖なる無数の剣でドラゴンの体を突き刺してダメージを与える。発射直後は光ビームのように進み、着弾直前に光が拡散し、無数の光の剣が突き刺さるのだ。対ドラゴン用に開発された術式だが、ダメージは小~中程度でこれで倒すには時間がかかった。


(ドラゴンの魔法障壁を破りやすい利点はあるが)


「アイスブランド、レベル10到達しました!」

「よし!撃て!」


リメルダの命令と共に戦列艦から氷系攻撃魔法のアイスブランドが発射される。レベル10であるので、Mクラスドラゴンの魔法障壁を破り、確実にダメージを与えられるだろう。


戦列艦の主砲から発射された青白い光の帯は、やがて巨大な氷柱に変化し、レッドドラゴンの体に突き刺さると粉々に砕け、強烈な低温で体を凍らせていく。アイスブランドの集中砲火を浴びたレッドドラゴンは、ぐったりとして地面へと落ちていった。


「アイスブランド、全弾命中。ターゲット、地面へ落ちていきます」

「下はどうなっているの?」

「森です。クラーケン山脈下に広がる広大なレジェンドフォレストです」


「まだ、討伐できたとは限りません。各艦、臨戦態勢はそのまま。ナアム、ブルーピクシーは、デストリガーの発射準備を行いなさい」

「そうですね。その方がよいと思います」


ケットシー族のナアムは、リメルダが座乗する旗艦ブルーピクシーの艦長である。ブルーピクシーは、探索と情報収集に力点を置いたイージス艦で、戦力は巡洋艦にも満たないが、敵の分析力に優れ、そしてデストリガーという最大の魔法攻撃を行うことができる決戦用の船であった。


デストリガーは各艦によって、呼び方が変わるが、ブルーピクシーの場合は、「スレイプニール」と呼んでいた。トドメをさすにはこれ以上ない攻撃である。


イージス艦ブルーピクシーの探索魔法で、森に落ちたドラゴンの生命反応はまだあることが分かった。地面に向かって魔法魚雷による攻撃を行いつつ、デストリガーの発射体制に入る。


「圧倒的じゃないか…公女の艦隊がこれほどとは…」


パトロール艦隊がなすすべもなく、全滅させられそうであった巨大なドラゴンが、第2魔法艦隊の前では叩きのめされ、地面に墜落していく姿を見て、ウルバヌス中将は、ドラゴンへの恐怖をしばし忘れていた。これだけの戦力があれば、今後の戦いも案外、楽に人類は勝てるのではないかと思ったのだ。

 

だが、このベテラン軍人は、ドラゴンとの戦いはそんなにあまいものではないことを思い知らされる。上空に無数の巨大な火の玉…いや、燃える巨大な隕石が現れたのだ。


「司令!巨大な隕石が他数、我が艦隊に…」

「メ、メテオか!バカな、あんな魔法を使えるとは!」


部下の声がすると同時に、艦橋に巨大な隕石が衝突し、第12パトロール艦隊旗艦アクロスは爆発炎上した。


「第12パトロール艦隊旗艦アクロス撃沈、戦列艦ラビアンローズ撃沈、戦列艦オースチンローズ大破、我が艦隊のダメージ、甚大です!」

「姫さま、やられました。メテオストライクの魔法を使うなんて」


ナアムが爆発して四散する第2魔法艦隊の状況を整理する。旗艦ブルーピクシーはデストリガーの準備中で、少し離れた場所に位置していたので、直撃はまぬがれたものの、ドラゴンの攻撃は主力の戦列艦を狙ったらしく、一発の魔法で戦列艦4隻が戦闘不能状態になってしまった。


「ナアム!デストリガーを発動できる?」

「魔力90%です」

「それでいい!次、メテオをくらったらこちらが全滅するわ!」


「承知しました」

「スレイプニール…撃て!」


ブルーピクシーの船体が2つに分離し、真ん中から巨大な砲身が姿を現した。そして、すさまじい音と共に七色の光りを発し、巨大な刀剣の形の魔法弾が地上のドラゴンの体を串刺しにした。


グエエエエエエエエッツ!

ものすごい断末魔の咆哮と共にドラゴンは息絶えたのであった。


強えええっ・・・デストリガー。

でも、必殺技にはそれなりのデメリットもあるのです。この場合、魔力の枯渇。つまり、連発できないということ。リメルダ艦隊の危機はここから始まるのです・・・。

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