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アドミラル~魔法艦隊の艦長に転職したら、彼女(提督)ができました~  作者: 九重七六八
第1章 パンティオン・ジャッジ ~魔法王国メイフィア編
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リメルダさん、ピンチです!(弐)

S級のドラゴンを討伐するためにメイフィア王国上空をくまなくパトロールするパトロール艦隊ですが、出くわしたのはMクラスのレッドドラゴン。火炎を操る凶暴な種です。どう戦う・・・・。

「左舷に2番艦、3番艦を緊急移動、包囲網を突破されるな!シールド全開」

「ダメです!ファイヤーボール来ます!」


 第12パトロール艦隊司令ウルバヌス中将は、火の玉の三連発を受けて爆発炎上する僚艦を見た。衝撃が旗艦アクロスを大きく揺るがす。破壊されたパトロール艦が位置していたところを大きな翼をはためかせた巨大な生物が突破していく。全長109mのパトロール艦とほぼ同じ大きさ。赤いウロコに覆われたレッドドラゴン…レベルはMクラスであった。

 

 この付近をパトロール中に発見した時はSクラスであり、大きさも7割方小さかった。対ドラゴン殲滅マニュアル通り、艦隊で半包囲し、都市から離れた山脈地帯に追い込んだところまではよかった。対レッドドラゴン用の氷結系魔法ブリザードレベル3による一斉攻撃で仕留めるはずであった。


だが、各艦から放たれた魔法攻撃が命中する前にドラゴンの体が突如光り始め、光が四散した時にはMクラスのドラゴンへ変貌していた。


(よりによって、クラスチェンジの場面を目にすることになるとは…)


 ドラゴンは成長していくにつれて、Sクラス(スモール)、Mクラス(ミディアム)、Gクラス(グランデ)と体が大きくなっていくと言われていた。だが、長い戦歴を誇るウルバヌス中将でさえ、Sクラスしか対戦したことはなく、250年前の記録でしかそれ以上の大きさのドラゴンについての知識はなかった。ましてや、クラスチェンジする瞬間を目撃するとは…。


 Mクラスへの成長は第12パトロール艦隊にとっては、悪夢でしかなかった。Sクラスならば容易に打撃を与えられる魔法弾が簡単にはじかれるのだ。ドラゴンはただの空飛ぶ恐竜ではない。相当の知性を備え、魔法を使ってくる。常に魔法障壁を身にまとい、レベルの低い魔法攻撃は弾き飛ばす。口からはく炎のブレスはファイヤーボールレベル10以上の破壊力で、パトロール艦隊の魔法障壁は紙のように消し飛ばし、直撃された船は爆発して地上へ落ちていくのだ。


「司令、完全に突破されました!」

「いかん!バーニングカム市に向かう気だ!全艦反転せよ。追撃する」


ドラゴンはなぜか、人の住む街を襲う。上空から絨毯爆撃のように攻撃し、破壊するのだ。なぜ、そんなことをするのかは不明で、この世界の人間を滅ぼす災厄でしかなかった。


Sクラスであれば、中型の台風並みの被害であるが、Mクラスでは超大型台風の来襲に匹敵するのだ。


「すぐさま、応援要請を!近くのパトロール艦隊、打撃艦隊に連絡せよ!緊急事態だ。バーニングカム市にも連絡。住民に避難勧告を…うっ!」


キラッっと光った途端に、ドカーン、ドカーンと遠くで2つの爆発音がした。


「に、2番艦、3番艦、撃沈しました!奴が反転してきました」

「クククク…ドラゴンには知恵があると言うが、知性はせいぜい動物レベルだな。まずは目の前の獲物を狙うということか。住民の非難する時間は稼げるが…」


 ウルバヌス中将は少しだけ笑みを浮かべる。7隻のパトロール艦も既に3隻が撃沈され、今も必死の砲撃で反撃するにも関わらず、1隻が尻尾で艦体を真っ二つに折られて落ちていくのだ。コイツに勝つには打撃艦隊の戦列艦クラスによる集中砲撃とデストリガーによる殲滅しかない。このパトロール艦の火力では倒せない。


(戦列艦や打撃艦隊を他数製造してドラゴンに備えたいところだが、ハードはそろってもそれを扱う人間、魔力の高い人間が不足している。このパトロール艦隊ですら、魔力の高い人間を揃えるのに苦労しているのだ。近く復活するレジェンド級が復活したら、この世界どうなってしまうのだ…人は滅びる運命なのか…)


 爆発炎上して落ちていく味方艦、直撃はまぬがれたがドラゴンの放つ火炎弾に主砲を破壊されて、反撃する術が失われた自艦を見て、ウルバヌス中将は死を覚悟した。


ドラゴンが大きな口を開けた。大きな輝く球状のものがどんどん大きくなっていく。とどめを差すつもりだ。


(もはや、これまでか!)


 中将がそう思った時、ドラゴンの体がうねり、体勢を崩した。凄まじい咆哮をあげる。


「だ、第2魔法艦隊です!第2公女リメルダ様です、助かった!」


通信兵のその言葉は、艦橋全員の想いを代弁していた。


リメルダさん、登場!地味なヒロインに対抗して、できる女のポジションで目立ちそうな彼女。大活躍?しそうな予感が・・・。

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