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むかしむかしあるところにーーー白雪姫が帰ってきました  作者: ミソラ


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ロビン・フッド登場5

 ***


「とりあえず着替えて、落ち着いてからお話ししましょうか。」

 王子は侍女にターリア姫に湯浴みと着替えを命じた。

 そして自室に戻り、急いで白雪姫に手紙を書いた。


 手紙を出した後、またターリア姫の元を訪れると、最新の流行のドレスを来て髪も結われ、すっかり雰囲気が変わっていた。


(うーん、でもやっぱり百年前の美人って感じ。なんで連れ帰ってきたかなあ?)


 ***

 

「ヘッセン王子、失礼じゃない?」

「それよりなんで心の声まで文章化されているんだ。」

「はっはっはっ。」

「続けよ、カーミラ。」


 ***


 バード王国では重婚は認められていないし、双方とも王女であることから、どちらかを側室とするのも難しいだろう。しかも茨姫はバジーレ王国の一人娘だ。

 

 それに白雪姫が許すとは思えない。


(待てよ、上手くいけばバジーレ王国とヴィルドゥゲン王国の両方を手に入れることができるかもしれない。)


 ここでヘッセン王子は野望を抱いた。


 まず、バジーレ王国の枢機卿と密約を結び、唯一の後継であるターリア姫と結婚し王位継承権を得てバード王国とバジーレ王国を併合。

 そうすればヴィルドゥゲン王国に対抗できるほどの国となるから、ターリア姫とは離縁して後宮に入ってもらい(今はないが作る)、その後白雪姫を改めて迎える。

 ヴィルドゥゲン王国には王太子がいるが、まだ幼いし、自分が政権中枢に入ることもできるかもしれない。

 その後は……。


 ***


「鬼畜じゃない!?」

「考えの底が浅い……。」

 

「でもすぐに失敗するんですよねー。ご存知の通りドラキュラ伯爵と奥方が先にバジーレと条約を結んで来たんですよ。なんでもターリア姫と話をするのに時間がかかったらしく、バジーレに根回しできなかったみたいで。」

 ロビン・フッドがにやにやしながら説明する。


「姫が帰国してから私たちがバジーレ王国に行く間一か月以上もあったのにか?」

「ヘッセン王子は虚栄心の塊ですからね。自分が悪く取られないようシナリオを作り、言葉を選んでターリア姫が理解するまでゆっくり説明して。途中で疲れて放置した期間もあったようです。」


「……まったく、ヘッセン王子は……。」

 報告を聞いた女王は額に手を当てて首を左右に振った。

 

「考えなしって言うのは、こういうことを言うんですかね。」

 カーミラから報告書を受け取った宰相が困ったように言った。

 

「白雪姫にはどう説明します?」

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