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新世界 The world changes with the times.

二つを合わせて。

「通りたいのかい?ここ」

瀬登が夏目に尋ねる。瀬登は火で作った鳥を飛ばす、夏目は鏡を前に創ってそれを防ぐ。

「答えは分かりきっているだろう、いちいち聞くな」

夏目が不機嫌そうに返す。後ろの軍勢も臨戦態勢をとる。夏目は翼を発生させて空中の瀬登に跳びかかる。先ほど兵士に行った刃を用いての蹴り。

「いちいちというか、一回目だけど」

瀬登はその蹴りを飛んで避ける。夏目は舌打ちをしてすぐに追いかける、瀬登は翼から炎を噴射しながら距離を取る。

「炎魔法 炎章(えんしょう)

瀬登の翼から弾が飛んでくる。夏目はそれを飛び回って避ける、厄介だな。弾の中にこちらを追尾してくるものが混ざっている。他の弾はすぐに壁や床に当たって消える。弾の密度が濃く、それを見分けられない。

夏目は距離を離す。

「鏡魔法 白薔薇凛弁(はくばらりんべん)

夏目も翅から透明の棘を飛ばす。弾と弾がぶつかり合う、どちらの弾の威力も同程度で当たった瞬間に消える。夏目はそれを放ちながら瀬登の弾幕に飛び込む。弾の密度はより一層濃くなっていく。それでも避けられなくはない。そして素早く攻撃圏内に入る、暑い。夏目は腕に硝子を纏わせながら瀬登を殴る。剣となった拳が瀬登に迫る、瀬登は少し遅れてそれに反応する。

「逆噴射」

瀬登の鳥のような翼からガスが吹き出る。その風力に夏目は吹き飛ばされる。うめき声が漏れる、翅でブレーキをかけるがそれでもかなり後ろに退がってしまった。瀬登は弾を一斉に夏目めがけて飛ばす。

「残念だったな、経験の差」

「無いようで大きい」

炎が襲いかかる、夏目は鏡を張って防ごうとする。だがその異常な密度の攻撃の前にすぐに破られてしまう。鏡が割れる、瀬登が飛んでくる。

「炎脚」

炎を纏った蹴りが飛んでくる。夏目はそれを何とか両手を使って防ぐ。皮が焼ける、威力を殺しきれず夏目は吹き飛ぶ。そして壁にぶつかって止まる。強い、夏目は咳をして口の中から血を取り除く。幸い、進行方向の方に飛ばしてくれた。夏目はゆっくりと立ち上がる。強い、自分もこれまでかなり鍛えてきたつもりだがこの男はとてつもなく強い。腹の底が見えない、さっきのが本気なのか本気じゃないのか分からない。

「あら、全然違う方向に飛ばしちゃったな。どうしましょう」

おどけてやがる、瀬登がすごい速度でこちらに迫ってくる。今度は弾を飛ばさず、腕に炎の剣を持っている。腕に硝子を纏わせる。跳びかかってきた瀬登を止める。

「硝子...鏡の”過大解釈”か」

「おっと行かせないよ」

瀬登は右手をちょいちょいと操る。入口に炎が燃え盛る、かなりの勢いをつけない限りあそこを通るのは不可能だろう。

「あ...熱っ...」

か細い、弱弱しい声が聞こえた。昔よく聞いた声。いや、こんなところに居るはずがない。一瞬油断し、力が弱くなる。瀬登の剣が自分に迫る、夏目はなんとか押し返し後ろにステップする。ちらりと出口が見える、そこにありえないものを見た。

「あ、すまんな 鏡 崎 さん」



「ふむ...何かしら行動を起こすとは思っていたがまさかここまで来るとは」

「ええ、契約ですから」

「む?契約?」

先程牢から出てきた老人はルイスに言った。ルイスは看守帽をその辺りに捨てる。

「お互いの目的は違えど”ここに来る”という目的は同じでしたから。さあ、これを使って退却命令を」

ルイスがスイッチのようなものを老人に手渡す。

「押せばいいのか?」

「ええ、それを押していただけるとすぐに各戦闘員をすぐに退却させることができます」

ルイスはスイッチを押す。

「感謝します」



「ん?退却命令か。残念だったな綾瀬さん」

「次は無い。お前はここで死ぬからだ」

綾瀬が剣で参謀長を斬る。参謀長は避ける、そして消えた。綾瀬はため息をついた。


「ん?消えた?」

瀬登はしばらく呆気にとられていた。戦っていた夏目が突然消えたからだ。あの後、向こうが跳びかかってきたと同時に消えた。隅の辺りに居た取り巻き達も消えていた。瀬登は炎を消した。

「大丈夫か?鏡崎春」

「はい、なんとか大丈夫です」

「なら良かった。しばらく待機しておけ」


「ん?通信が繋がるようになった?」

「こちら瀬登、被害の報告お願いします。4.5Fかなりの死者が出た、脱獄囚ゼロ」


「1F被害甚大!カメラで生きている兵士を確認できません!」

「2F、死傷者はかなりの数だが生きている者を10人近く確認できてる。」

「3F、2Fに同じだ脱獄したら奴らが数人いる」

「4F...死傷者は1Fに同じだ、だが囚人の数が数人足らん」

「5F死傷者ゼロ」

「了解。鏡崎春、来い」


「監獄長との連絡はまだとれんのか?」

「はい...最下層に居るはずなのですが...現在部隊を最下層に派遣しましたがまだ連絡が...」

「分かった俺が行こう」


「瀬登看守長」

向かい側から声が聞こえた、向かい側から銀色の髪を携えた猫背の若い男性が現れる。瀬登は立ち止まる。男性は春に軽く会釈した、春も軽くお辞儀した。

「なんだ、榊染さかきぞめ。何か用でもあるのか?」

「今から瀬登看守長は”ロストポジション”に向かわれるんでしたよね?」

「ああ、それがどうした?」

「万が一そちらに敵が潜んでいた場合を考え鏡崎春をこちらのフロアに移動させようと思うのですが」

「ん?ああそうだな。あと迎えが来るから準備しとけ」

「了解、鏡崎さん。こちらへ」

春は榊染に付いて行く。榊染は振り返って歩いていく。瀬登はすぐに方向転換し、ロストポジションに向かう。瀬登は兵士と通信する、10秒ほどたって兵士が応答する。


「瀬登看守長、監獄長を発見しました」

「その調子だと...死んでいるのか?」

「いえ、脈はあるのですが意識が…」

「そうか…俺が着くまでしばらくそのままにしておけ」


「迎え…ですか?」

春は恐る恐る尋ねた。榊染がちらりとこちらを見た。そしてすぐに視線を戻す。

「ええ、そうです。あと30分ほどで来ますよ」

榊染は言った。そしてポケットから何か取り出す。白い錠剤のようなもの、口に入れ咀嚼する。ドラッグの様なものだろうか、春は思う。榊染がこちらを見る、春は視線を逸らす。榊染は左手に一つ錠剤を落とす、そして手を春に向ける。食べろということなのだろう。でも、これなんだろう

「やましいものじゃないですよ、ただのラムネです」

榊染は言った。手に取ってみる、嗅ぐ。少し甘い匂いがする。素早く口に入れる、噛み砕く、甘い

寒い最近

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