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Unknown

「よう、お嬢ちゃん」

眠っていた同居人が目覚めたようだ。少し驚いた、春はその同居人を正面から見据える。同居人は40歳後半くらいのやせ細った男性だった。こちらを見て弱弱しく笑っている。見た感じ悪い人には見えない。春は話をすることにした、何故かこの牢屋では魔法が使えない。囚人の気をそこねても大丈夫だ。

「暇だろ?少し話をしないか?」

向こうから話を振ってきた、春はいろいろなことを聞くことにした、暇だから。

「ここはどういう刑務所なの?」

「どういうって言われても普通の刑務所なんだが...まあ他の刑務所と異なる点はこっちの装備が世界最強クラスな点だな。ここは逮捕された犯罪者、それもかなりの悪人を集めたとこだ」

「フロアは1~5まである。振り分けられる基準は使用魔法の危険度、そして犯罪の重みだ」

「ちなみにここは4.5、君みたいな対応に困る人を連れてくるところだ。自己紹介をしよう私は片桐瀬登(かたぎりせと)君の護衛を任されているしがない看守さ。囚人じゃない」

老人がマスクを外す、中から若い男性の顔が出てくる。

「どうかい?面白いサプライズだったろう?」

「どこがですか」

春はため息を吐いた。

「まあいいじゃないか、暇なんだから」

瀬登が言った。

「さて、余興はこの辺にして...君には聞きたいことがあるんだ」

瀬登が真剣な表情で言う、春は瀬登をまっすぐに見据える。眼は鋭く、先程の優しそうな雰囲気は無い。

「君を襲った連中についてだ、君は12月25日に黒羽ー桐場間を経由する列車内での惨殺事件の生き残りだ。連中どんな奴らだった?今から写真を見せるからもしその中に犯人が居たら言って欲しい」

写真が床に一枚一枚ポーカーのカードを配るかのように置かれていく。顔から見て悪人面している人物もいれば見た目はひ弱そうな人物もいる。その中に見覚えがある人物が見えた、電車の中で機関銃をぶっ放したガスマスクの男。春はその写真を指さした。瀬登がその写真をよく見る、目が悪いのだろうか。

「こいつかい?」

瀬登が聞き返した。春は頷く...

「なるほど...こいつは荒住血吹(あらすみちすい)頭の狂った殺人鬼さ、一度ここに投獄したんだが...」

「逃げ出したんですか?」

「君の見間違いじゃなければね、生きていたのか...だがどうやって...まさか...アレを...?」

「まあ、それはそれだ他に居ないか?」

二十枚ほど写真を見せられた。ほとんどが日本人ではなかった。

「いえ、居ません」

「そうか、なら他にどんな感じの人が居た?名前や特徴を教えて欲しい」

「えっと...」



「なるほど...泡川翡翠...か...それに君の言っていた銀髪の女も気になるな...」

「この件は上に言う必要があるな、じゃあまた」

瀬登は扉を開けてどこかへ行った。おまけに鍵を閉めていった。また暇になった、春は横になる。天井には大量のシミがあった。することもないので数えることにした。本や映画でシミを数える人物は見たことがある。本当にそれくらいしかやることがない、本くらい持ってきたらよかった。でも取り上げられそう。横の壁にもシミはたくさんあった。それも数えようかな、そんなことを考えているうちに春は眠ってしまった。


しばらくたって春は眼を覚ました。隣では瀬登が本を読んでいた。

「よう、起きちまったか。起きたとこ悪いけど今日はずっと暇だぞ」

瀬登が眠そうに呟いた、刑務所の中は依然暗く時間の感覚が分からない。たぶん今は昼頃なのだろう。

「話してもいいですか?」

春は聞いた、返答がない。

「血吹という人物はどうやってここから脱獄したんですか?」

「そんなこと知ってどうするつもりだ、鏡崎春」

瀬登が冷たく返す。

「単なる興味です」

「そうか、まあいいだろう」



「まあこんな感じだ」

瀬登はそっけなく言って布団の中に潜りこんで動かなくなった。春も話を聞いていて眠たくなってきた。昼寝?をしたがまた眠たくなってきた。うとうとしてきた、そのすこし後に春は布団に不時着した。



「鏡崎、食事の時間だ」

朝起きると瀬登に声をかけられた。まだ瞼が重たい、春はゆったりと起き上がる。瀬登は扉の前で待っていた。時間は分からないがほとんど寝ていない気がする。鏡を見ていないがたぶんひどい顔と髪だろう。瀬登は扉を開けた。春はそこから外に出る。目の前に弁当が乗った台車があった。

「あたまがいたい」

春は呟いた。そして弁当を手に取った。



「準備できたぞ」

「ええ、始めて」

「おう、始める。通信魔法 ジェラシーノイズ」


「ん?」

瀬登は異変に気づいた。

「どうしたんですか?」

春は尋ねる。瀬登は素早く春の前に立った。大きな背中だ、おどけていても看守だ。その勢いに春は少し驚く。冗談には見えない、春は瀬登の後ろに隠れる。

「鏡崎春、少しの間俺から離れるな」

明瞭な声色で彼は言った。

忙しくてなかなか書けないんです

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