Episode 4
「ただいま〜」
誰も居ない部屋に声を掛け、イヤホンを外す。
あれから、音楽を聴きながら通学するのが日常になりつつある。
ベッドに寝転がり、少しずつ慣れてきたアプリを開く。
小さく深呼吸をして、配信開始ボタンを押した。
ユウ『こんばんは』
「こんばんは!今日も1日お疲れ様でした!」
ユウ『ありがとう』
ユウ『みらいちゃんもお疲れ様』
ユウに続いて、すぐにアオのコメントも目に入る。
アオ『こんばんは、お疲れ〜』
アオ『みらいちゃん、テレビは見ないの?』
「⋯たまに、見ますよ」
アオ『何見るの?』
「⋯ドラマが多いかも⋯アオさんとユウさんは、テレビ見ますか?」
アオ『めっちゃ見るよ!』
ユウ『テレビは、あんまり見ないかな⋯』
アオ『ドラマもバラエティも好き!』
アオ『みらいちゃん、どんなドラマ見るの?』
「⋯えっと⋯恋愛系が多いです」
アオ『恋愛系かぁ⋯』
アオ『ホラーとかは?』
「⋯ホラーは、苦手で⋯」
アオ『女の子、ホラー苦手な子多いね』
アオ『サスペンス系は?』
「⋯あんまり激しくないものなら⋯」
アオ『もしかして、グロいのも苦手?』
「⋯はい、苦手です⋯」
アオ『女の子って、グロいの苦手な子も多いよね〜』
アオ『ホラーもサスペンスも、激しいの面白いのに⋯』
アオ『怖がりなの、可愛いけど』
アオ『みらいちゃんには、バラエティが向いてるんじゃない?』
「⋯オススメのバラエティ、ありますか?」
アオ『色々あるよ!』
次々と、バラエティ番組名が書き込まれていく。
「⋯機会があれば、見てみますね」
アオ『是非、見てみて!』
ユウ『ごめん、そろそろ落ちるね』
ユウ『楽しい話、聞かせてくれてありがとう』
「っ⋯!こちらこそ、聞いてくれてありがとうございました!」
ユウ『またね、おやすみ』
「おやすみなさい⋯」
アオ『そういえば⋯彼、今日はコメント少なかったね?』
「⋯そう⋯ですね⋯」
アオ『まぁいいけど』
「⋯私も、そろそろ終わろうかな⋯」
アオ『え〜、もうちょいしようよ』
「⋯課題しなきゃなので⋯」
アオ『なら、仕方ないか〜』
アオ『またね〜』
「たくさん話してくれてありがとうございました⋯おやすみなさい」
配信を終了させ、思わず溜息が漏れる。
ついさっきまで話していたはずなのに、何故か寂しさを感じた気がした⋯




