Episode 10
「お疲れ様でした〜」
バイトを始めて数日経ち、随分と慣れてきた。
「未来ちゃん、お疲れ様」
「あっ⋯深沢さん⋯」
「ユウでいいよ」
「っ⋯ユウさん⋯」
「うん⋯未来ちゃん、この後時間ある?もし良ければ、ご飯食べに行かない?」
「⋯行きたいです!」
「良かった⋯何食べたい?」
「う〜ん⋯今日の気分は⋯ハンバーガーかな⋯」
「ハンバーガーいいね!」
他愛のない話をしながら、バーガーショップへ行き⋯
「チーズバーガーとてりやきバーガー、どっちにしよう⋯」
メニューを見つめて、思わず呟く。
「俺もその2つで迷ってた!⋯両方いっちゃおうかな⋯」
「⋯私も、両方にしようかな⋯」
「ポテトとドリンクはどうする?」
「ポテトMとココアのセットにしようかな⋯」
「俺はポテトMとコーヒーのセットで」
頼んだバーガーセットをテーブルに置き、向かい合って座る。
「未来ちゃん、バイトには慣れた?」
ハンバーガーに齧り付きながら、優しい瞳を向けてくる。
自分もハンバーガーを口に運びながら⋯
「はい、お陰様で⋯」
「お陰様って、俺は何もしてないよ?」
「そんな事ないですよ!いつも優しく教えてくれるじゃないですか⋯」
「⋯それは、まぁ⋯当たり前というか⋯」
「当たり前なんかじゃないですよ⋯」
目の前で照れたように微笑む彼に、胸が高鳴る。
『もしかして⋯森宮さんって音声配信してる?』
そう言われた時、心臓が大きく跳ねたのがわかった。
そして、いつもコメントしてくれるユウさんだとわかって⋯
運命だと思った。




