表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

言い訳「別の友達を優先したかった」――黄の供述

 黄色い薔薇は嫉妬の嵐。

 でもね、友情という美しい花言葉もありますのよ。



 あたしには大事な幼馴染みがいる。

 幼馴染みの名前は――多分興味ないわ、貴方は。

 幼馴染みは昔は大きな屋敷を持っていて、婚約者もいたのよ。

 でも没落してしまって、婚約者との結婚話もお流れ。

 面白い出来事が、それでも人生起きるみたいで――実は、お姉様に仕えていた侍女の一人。ルシェルに迫られていた人。

 その人は、あたしの幼馴染みなの。

 そう、今度ルシェルの愛妾として迎え入れられる一般人とされてた子。

 家柄が元は立派だと判れば、愛妾という立場も少しは変わるかもしれないわね。

 子供が生まれて正妻になったら、あたしはきっとお姉様のときと違って拍手喝采よ。

 ルシェルもあたしがその子の幼馴染みだと判ると、「資金提供を惜しまない」だって。

 大事な宝物なのね、きっと誰にも渡したくないのね。

 だからあたしは黙るの、あの子が淹れたお茶が、毒入りだったってこと。

 あら、誤解しないでね?

 事件が起きたときの慌てぶりからすると、あの子は知らなかったのよ、毒が入ってたなんて。

 ルシェルはきっとあの子を守りたかったのよ。

 そうでなきゃあの杜撰な捜査はしなかったと思うし、一国の公爵令嬢が殺されて黙るなんて馬鹿はいないわ。

 皆、ルシェルと私達の国に屈したのよ。

 少なくとも、青と黄だけは手を組んで、あの子を守るって。

 ああ、誤解しないでねと言いたいのは――あの子じゃなくて、あの人が裏の犯人だと知ってるってことよ?


 毒を用意したのも、死者の国の情報をルシェルに流したのも、あの子に罪がいくように仕向けたのも――全部、あの人だって。


 尤も卑怯で臆病者の薔薇は誰かって?

 安心して、あたしは黄色の薔薇。友達を大事にするわ。

 生涯誰にも言わないつもりよ、その為のオルカの犠牲だもの。


 オルカだけ報われない喜劇。そんな喜劇でさえ、あたしには名乗る必要が無い。

 あたしは黄薔薇、それだけで良い――。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ