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とある日の勉強会
「ねえねえ、こないだ作ってもらったハートのキーホルダーあるじゃん?」
「おう。俺とお前の名前入りのやつな。俺がゼロから作った作品第一号だし忘れるはずもない」
「友達に自慢したら羨ましがられちゃって『私も欲しいなー』って言われちゃった」
「ほっほっほ。余の作品に目を留めるとは憂い奴じゃ。苦しゅうない」
「でね、お金出すから作ってって頼んでよってお願いされちゃったのよ」
「ふーん。タダで作れって言うのなら速攻お断りだけど、お金貰えるってなら考えてもいいかな。材料費もそこそこかかるし、電気代もタダじゃない」
「それだけじゃなくてあんたの手間賃も込みよ。その友達にはちゃんと説明してるから大丈夫。逆の立場でタダ働き出来る?って聞いたら、そりゃそうよねって納得してもらってるし」
「ほう。なんでも無料が風潮のこのご時世にきちんと分かってくれる女子高生がいるとは、世の中も捨てたもんじゃないわな」
「あんたいくつよ? とにかく、同じキーホルダーが欲しいって言ってるんだけど、作れる? あたしは別にどっちでもいいわ。そのまま伝えるだけだから。あんたに無理なお願いをするつもりは無いし」
「そうだなー、ハートのモデルはもう出来上がってるから名前のモデルを差し替えるだけだし、名前モデル自体はモデリングソフトがサクッと作ってくれるんで、労力的にはたいしてかからんからな。いくらなら買うって?」
「1万円とかじゃちょっと無理だけど、オリジナルだし是非欲しいし多少高くても頑張るってさ」
「あはは、そんなにはかからないよ。初めてのお客さんということだし、材料費、手間賃、その他もろもろで1,000円くらいでどうかな」
「そんなに安く作れるの? 1,000円だったら全然問題ないと思うわ。伝えてみるわね」
「あ、そうだ。彼氏の分も入れて同じ物2個で1,500円てのもありだな。それも伝えといてくれ」
「なかなかの商売上手ね。わかったわ。友達も喜ぶんじゃないかしら」
「商売上手ったって、この値段だと儲けなんかほとんど出ないしなあ」
「そうなの? もし、他の友達からも頼まれたらどうする?」
「別に受けてやってもいいけど次からは値上げするぞ」
「いいんじゃないかしら? それでも欲しければ買うと思うし」
「おや。お前、結構ドライだな」
「いや、ドライとかじゃなくてね。友達だからって受けた側が割を食うのは歪だと思うの。こういうのはお互いがいいと思った条件で成立させるのが大事じゃないかな」
「そうだな。一方的に相手を利用しようってのは友達関係とは言わんわな」
「でしょ? ……あ、そうだ忘れてたけど、ハートの大きさを変えることってできる?」
「そのあたりはデジタルデータの得意なところだよ。好きに変えられるぞ」
「よかった。あたしのキーホルダーの一回りくらい小さいサイズがいいんだって」
「了解。そのへんの手間は無いに等しいから全く問題ない」
「わかったわ。それも伝えておくね。……なんかバイトでお金稼ぐのもいいけど、こういうお小遣い稼ぎみたいなも楽しいわね」
「そうだな。俺も自分で作ったものが売れるってのはなんだか楽しいしな。まあ、大量に請けようとは思わないけど、たまにちょっと売るってんならやってもいいな」
「あたしも何か作って欲しい物があったら頼んでもいい?」
「おう、もちろんだ。お前の依頼は永久にタダだからお金の心配はするな」
「もう、さっきの話聞いてた? 受けた側が損しちゃだめでしょ? ちゃんと払うわよ」
「それは友達関係の場合な? 俺とお前は恋人同士だからそんなのには縛られないんだよ。わかった?」
「そ、そうね、恋人同士ですもんね。わかったわ」
「わかればよろしい。ちなみになんか欲しいもんある?」
「うーんと、そうね、スマホスタンドとかってできる?」
「スマホスタンドか。そうだな、デザインがシンプルのやつだったら割と簡単にできるな。名前も入れられるし、なんならハートをあしらうことも楽勝」
「わーい、やった! 全然急がないから勉強の合間にでも作ってくれたら嬉しいな」
「任せとけ」
「頼りにしてるわよ」
「へへ。おっと、つい話し込んじゃったな。そろそろ勉強会するか」
「あ、ごめんごめん、時間取っちゃったね」
「そんなの謝るこっちゃないよ。こういう時間も大切なんだよ、俺達にはな」
「うふふ、そうね。ありがとね」
「おう。うし、やるぞ!」
「はい!」
人の役立ちにもなる趣味ってのもいいもんだな
勉強も大事。ふたりの時間も大事。




