タワー前夜
男性にとって不快な内容が含まれている可能性があります。男性の方がこの小説を閲覧されて、気分を害されても、当方は一切責任を負いかねます。
本作品は純粋な空想科学小説です。フィクションであり、実在する人物団体名とは一切関係ありません。また本作品に描かれている科学技術のほとんどがフィクションであり、現実に可能になっているものではありません。将来可能になるかどうかは現在の時点では言及できるものではありませんが、いくつかは紹介、実用化してほしいと作者は切に願っております。
奈津子たちが力を注いで完成させた蓄電物質の乾電池は、バイオ電池と名付けられ、販売が開始された。
その一方で、その工程、各特許、研究成果をまとめたデーターを一元管理しなくてはならない。各工程のデーターは、それにかかわる研究班にはアクセスできるようにしている。工程を細分化し、それ以外の分野の人間は、共同開発の時に一緒に閲覧できるようにすれば、研究は滞らない。全部を閲覧できる人間を増やすと、情報漏洩につながるので、すべてをまとめたメモリーは、会社の最高機密として、最深部の金庫に収めた。同時にそれまでの研究ノート、実験ノートも一緒に収められた。それ以外に、一つ、メモリーをチップ化したものをペンダントの形で赤城奈津子が身に着けて保管することになった。
そのメモリーをまとめる役目を、早川麻衣子が取り仕切った。彼女は、研究者ではないが、コンピューターオペレーターとして、奈津子の研究を長らく手伝ってきた信頼置ける人物として、今回の任務に就いた。
早川とそのチームは、その研究のデーターの意味をあまり理解していない。複雑な化学式は理解の範中外だし、数式の多くも、計算はできるが、何の意味を持つ数式かは理解できない。でもそれを記録することは手馴れているし、そこはプロだ。
そこそこの時間をかけて、早川は三つのチップを作った。頼まれていたのは二つだ。これは早川の秘密で、一つ余分に作り、会社の中枢の秘密をこっそり自分のものにしたかった。悪意だ。やってはいけないことだ。会社の最重要機密を個人が所有することは許されない。赤城や、正木は、早川を信頼したからこそ、こんな重要な役目を頼んできたというのに、後ろめたさが快感になった。
早川は、自分のペンダントの中にチップを入れ込んで、首から下げた。対防水性、耐腐食性、酸にもアルカリにも強く、衝撃にも強靭なチップだ。早川はそれこそ風呂に入る時ですら、体から離さなかった。
稚拙な文章ですが閲覧していただきありがとうございます。なるたけ時間をおかずに続きを掲載したいと思います。次の掲載をぜひ閲覧のほど、お願い申し上げます。




