⑤
それから、しばらくして。
リリアーナはあることに気が付いた。
それは、アレクシスの姿を見ることが以前よりも減っていることだった。以前なら授業の合間や休み時間に姿を見かけることがあった。皇太子なのだから当然忙しいと思っていたが、それでも以前は顔を合わせる機会があったのに。それなのに、どうして最近はあまり会えないのだろう。
そんなことを考えていたところ。
「どうして……?」
思わず疑問が口から零れ落ちた。
リリアーナの呟きに、傍にいた四人が一斉にリリアーナを見る。
「どうした、リリアーナ?」
「アレクシス様、どこにいるのか分からなくて」
「……殿下ですか?」
リリアーナの返答にセドリックが眼鏡の奥の瞳を瞬かせる。
「うん。最近、全然会えてないなって……」
「殿下もお忙しいんじゃないかな」
寂しそうに俯くリリアーナの頭を、ルシアンが慰めるように撫でる。
「そうだぜ。皇太子殿下なんだから、俺たちみたいに暇じゃねぇんだ」
「そうですよ、リリアーナ。殿下もご公務がございますから」
ルーカスに続き、エドワードも慰めるように声をかける。
それに納得がいかず、リリアーナは頬を膨らませた。
「でも……」
せっかく学園生活にも慣れてきて、アレクシスと距離を縮めている最中だったのに。肝心の本人がいなければ物語が進められないではないか。そんな不満が胸に上がる。
丁度その時、背後から声がかけられた。
「アレクシス様は本日、学園へはいらっしゃらないそうですわ」
振り返れば、そこにはロザリアが立っていた。
「ロザリア様! どうして知ってるんですか?」
「アレクシス様から伺っておりますもの」
当然のことのようにロザリアは答える。
「今日はご公務もありますが、それに、アリアンヌ様のご体調が優れないそうですから」
「アリアンヌ?」
ロザリアの言葉にアレクシスは来ないのかとがっかりしたところ、初めて聞く名前を耳にして、思わず何気なく口にした。
次の瞬間。
「ベルナール嬢!」
ロザリアの声が鋭く響いた。
「今、何とおっしゃいました?」
「えっ、……アリアンヌと」
「まあ!? 皇女殿下のお名前を呼び捨てになさるとは、どういうおつもりですか!」
「えっ!?」
思わず目を丸くする。その隣では四人も一斉に青褪めた。いつもと違う様子の四人に、何があったのだろうと狼狽える。
「ち、違うんです、ロザリア様! リリアーナは知らなくて――」
「君がお名前を呼んだのは殿下の妹君だよ!」
ロザリアに釈明するルーカスに続き、ルシアンも慌てて口を開いた。
「神聖ルミナリア帝国の皇女殿下! つまり、皇太子殿下の妹君!」
「皇族の方のお名前を呼び捨てにするなんて、さすがにまずいですよ……!」
セドリックまで珍しく声を荒らげた。
「リリアーナ、皇女殿下のことは必ず『アリアンヌ皇女殿下』、もしくは『皇女殿下』とお呼びするんだ!」
ルーカスも必死だった。その隣ではエドワードも青い顔をして何度も頷いている。
「そもそも、俺たちだってお会いできないお方なんだからな!?」
「え、そ、そうなの……?」
四人揃って頷く。リリアーナはその様子をぽかんと見ているだけだった。
――アリアンヌ。
皇太子アレクシスの妹。そして、皇女。そう理解したところで、ようやく自分が何を口にしたのかを知る。なるほど、皇族を呼び捨てにしてしまったのがいけないのか。確かに、自分も前世では天皇陛下のご家族を様付けで呼んでいた。それを思い出して皆の慌てぶりに納得する。
「アリアンヌ様、ですか?」
「いいえ、違います。さきほどルーカス・ウォルターズ伯爵令息も告げていたでしょう。『アリアンヌ皇女殿下』または『皇女殿下』です。お名前を呼ぶ許しを得ていないのに、勝手に呼ぶのは無礼に当たります」
じろりとロザリアの紫の瞳がリリアーナを睥睨する。それは暗に、アレクシスのことも告げていた。けれどリリアーナはそのことはスルーして、「わ、分かりました」と頷くだけだった。
その様子を見て、ロザリアは呆れたように告げた。
「皇女殿下ですもの。くれぐれも失礼のないようになさってくださいませ」
「は、はい……」
しゅんとリリアーナは項垂れる。こうしてしおらしく項垂れておけば、大体怒られることはない。だから今回も小さく丸まっておくことにした。
そんなリリアーナを見ながら、ロザリアは小さく息を吐く。
ロザリアは知っていた。アレクシスは最近、学園でリリアーナと顔を合わせる時間を減らし、その分、身体の弱い妹のもとへ足を運んでいることを。
おそらく今頃、妹の側でようやく肩の力を抜いていることだろう。少なくとも、リリアーナに振り回されるよりは心穏やかに過ごせているはずだ。
そう思いながら、ロザリアは何も言わなかった。
その隣では。
「……アレクシス様、今日もいないんだ」
リリアーナは寂しそうに呟いてみせる。
四人はそんな彼女を見て。
「大丈夫だって、リリアーナ!」
「殿下もすぐ戻ってくる思いますよ」
「そうそう!」
「我々もおりますから」
と、せっせと慰めていた。
その様子を見て、ロザリアは静かに扇を開いた。ロザリアの目が汚物を見るような目をしていたのを、リリアーナたちが気付くことはなかった。
◇
それからというもの、リリアーナはアレクシスが学園へ来るたびに、その姿を見つけては駆け寄るようになった。
「アレクシス様!」
「……ベルナール嬢」
もはや、いつもの光景だった。
アレクシスが廊下を歩けば、その隣にはリリアーナがいる。昼休みになれば、アレクシスのもとへやってくる。授業が終われば、また声をかける。アレクシスが別の生徒と話していても、構わず会話に加わろうとする。
リリアーナにとっては、アレクシスと一緒にいたいだけだった。もちろん、悪役令嬢を煽ると言う目的もある。けれど純粋に、やはり一番格好良いのはアレクシスだ。それに彼は皇太子でもある。だから一緒にいると優越感が満たされた。
そしてアレクシスに付き纏うリリアーナを見ている者たちの中には、次第に別の感情を抱く者も増えていった。
「……またですの?」
今日もアレクシスの隣にいるリリアーナを見て、ロザリアは小さく呟いた。
「アレクシス様が学園へいらっしゃるたびに、貴女はそうやって殿下のお側に張り付いて……」
「ロザリア?」
アレクシスが怪訝そうに眉を寄せる。しかし、ロザリアは止まらなかった。
「いい加減になさいませ!」
普段の彼女からは想像できないほど、鋭い声が響いた。リリアーナはそれに驚いた表情をしてみせる。
「殿下には公務も学業もございます。それを何度お伝えしても、貴女は殿下のあとを追い回して! 少しはご自分の立場をお考えになったらいかがですの!?」
「……………っ」
あまりの迫力に、リリアーナは素で怯んだ。
しかし、これは物語が進んだ証ではないだろうか? そう思えば、内心でガッツポーズをする。けれど喜んでいるのを悟られないように、怯えた振りをした。
「聖女だから何をしても許されるとでも思っていらっしゃるの!? 殿下は貴女の玩具ではありませんわ!」
「ロザリア」
アレクシスが強い声で制した。
「それ以上の発言は看過できなくなる」
「ですが、アレクシス様――」
「彼女に言いたいことがあるのは分かった。だが、ここまでだ」
アレクシスは静かにロザリアを見つめる。
そんな二人を見て、リリアーナは嬉しくて仕方なかった。今まで絶対に庇ってくれなかったアレクシスが、ついに自分を庇ってくれたのだ。これが喜ばずにいられるだろうか。
「……………」
ロザリアは唇を噛んだ。
しばらくして、深く息を吐く。
「……申し訳ありません。少々、感情的になりすぎましたわ」
「分かっている」
アレクシスが頷く。
「今日はもういい。先に戻っていてくれ」
「……はい」
ロザリアは一礼すると、その場を立ち去った。
その姿を見送り、アレクシスが泣きそうな顔をしているリリアーナへ向き直る。もちろん嘘泣きだった。
「ベルナール嬢」
「はい……」
「先ほどのロザリアの言葉については、私から謝罪する。あれは言い過ぎだった」
「アレクシス様……」
「君に悪意がないことは分かっている。だが、ロザリアもこれまで随分と我慢していたのだろう」
「……………」
「だからといって、あのような言い方をしていい理由にはならない。婚約者として君に苦言を呈すこと自体は、彼女の立場を考えれば当然のことだ。だが、あそこまで感情を露わにするべきではなかった」
リリアーナは俯いた。
けれど、その胸の奥では別の感情が渦巻いている。
――アレクシス様は、私に謝ってくれた。
それだけで、リリアーナの胸は再び高鳴った。
「……ありがとうございます、アレクシス様」
「いや。こちらこそ、すまなかった」
そう言ってアレクシスは小さく息を吐く。その顔には、疲労の色が滲んでいた。しかし、リリアーナはそれに気付かない。ただ、アレクシスが自分のために謝ってくれた。その事実だけを嬉しく思っていた。
◇
それから数日後。
リリアーナは、廊下を歩いていた。
四人と別れ、一人で次の教室へ向かっていた、そのときだった。
「――あら」
背後から、令嬢の声が聞こえた。振り返った瞬間、ばしゃっと冷たい水が頭から降り注いだ。
「きゃっ!」
突然のことに悲鳴を上げる。
制服も髪も、一瞬でずぶ濡れになった。
「まあ、大変」
「申し訳ありません、聖女様。水魔法が上手く調節できなかったようですわ」
目の前には、数人の令嬢たちが立っている。
けれど、その顔には謝罪の色など欠片もなかった。
「……どうして」
呆然と呟いたリリアーナに、令嬢の一人が冷たい笑みを浮かべる。
「どうして、ですって?」
「貴女、ご自分が何をしているのか分かっていらっしゃらないの?」
「殿下に付き纏うのも、ほどほどになさった方がよろしくてよ」
「殿下だけではございませんわ。他の殿方にだって、婚約者はいらっしゃいますのよ?」
胸が痛くなるような言葉が次々と浴びせられる。まあ、リリアーナにとっては痛くも痒くもないけれど。
しかし、それだけでは終わらなかった。
机の上に置いていた教科書がなくなったり、廊下を歩いていると肩をぶつけられたり。
ある日は階段を下りようとしたところで、背中を強く押された。
「きゃあっ!」
咄嗟に手すりを掴んだことで転げ落ちずに済んだものの、心臓が大きく跳ねる。振り返っても誰もいない。けれど、ぱたぱたと廊下を走る軽い音がした。
そして、その日の放課後。
教室へ戻ったリリアーナは、自分の机を見て立ち尽くす。机の上には、何かを汚い言葉で書き殴った紙が置かれている。
その紙を手に取った瞬間、リリアーナの胸に込み上げてきたのは恐怖ではなかった。
――これって。
リリアーナは、紙を握り締める。
頭の中に、これまで読んできた恋愛小説や乙女ゲームの記憶が蘇った。ヒロインを快く思わない悪役令嬢が、婚約者である王子に近づくヒロインを妬み、取り巻きを使って嫌がらせをする。
そして、やがてその悪事が露見して――。
「……これ、いじめイベントじゃない?」
思わず呟いた。
今まで令嬢たちに嫌味を言われ過ぎたせいで、嫌がらせであることに気付かなかった。その延長線上だろうと考えてしまっていた。
けれど。
――そうだ、間違いない。これ、物語で何度も見た展開じゃん! いじめイベントだよ!
そして、この学園でこんなことを命じられる立場の人間なんて、一人しかいない。
「……ロザリア様」
呟いたリリアーナの瞳が、徐々に輝きを増していく。
階段で背中を押されたことは、確かに怖かった。
けれど、それ以上に嬉しかった。
――ついに始まった。
これまで何度も苦言を呈してきた悪役令嬢が、ついに本格的にヒロインである自分を虐め始めたのだ。
きっとこれも、物語の筋書きの一つ。
そして、この先には必ず――。
「アレクシス様が、私を助けてくれる……!」
そう思った瞬間、リリアーナの胸は恐怖よりも期待でいっぱいになった。
そして、その日の放課後。
リリアーナはアレクシスのもとへ駆け込んだ。
「アレクシス様!」
「……ベルナール嬢」
アレクシスの側には、セドリックたち四人もいた。自分の味方であるセドリックたちがいてくれることを頼もしく思いながら、リリアーナは今日あったこと、ここ最近の出来事を一つ残らず話した。
小出しにしないで、耐えていたんです。でも、もう限界なんです! と、そうした展開に持って行った方がいいことは分かっている。なにせ乙女ゲームではそんな展開が多かったから。まあ、正直なところ嫌がらせに気付いていなかっただけなのだが。
「それで、こんな酷いことまで書かれた紙も置いてあって……」
取り出した紙を見せる。すると、四人の顔色が変わった。
「ひどいな……」
「大丈夫だった、リリアーナ? 怖かったでしょ?」
「階段から落とされかけたって、怪我はないか? クソッ、俺がそのときいてやれれば、守ってやれたのに!」
「これはさすがに許せませんね」
口々に心配してくれる四人を見て、リリアーナの胸が温かくなる。
けれど。
「……そうか」
アレクシスは紙を一瞥しただけだった。表情は変わらない。
……あれ? と思う。ここは大丈夫かって心配するところではないのだろうか。それなのに、いつもと変わらないアレクシスに眉を寄せる。仕方がないので、悪役令嬢のことを匂わせることにした。
「……ロザリア様だと、思うんです。だって、ロザリア様、何度も私にきついこと言ってくるし……」
「ベルナール嬢」
リリアーナの発言に、いつもは表情を変えないアレクシスが眉間に皺を寄せる。そのことに気が付かない振りをして、リリアーナはさらに口を開いた。
「アレクシス様。絶対、ロザリア様が――」
「ベルナール嬢」
咎めるような声がアレクシスから上がる。さすがにこれは言葉を止めるほかなかった。
「憶測でものを言うのは止めた方がいい。もし本当にロザリアが関係しているのであれば謝罪させよう。だが、ロザリアが関わっていなければ、今の発言は公爵令嬢、……いや、皇太子である私の婚約者を侮辱したことになる」
アレクシスの言葉に顔を青くさせたのは、大司教を父に持つエドワードだった。リリアーナがこの件で罰を受けることになれば、教会も無関係では済まない。そのことを瞬時に悟ったエドワードは、慌ててリリアーナを止める。
「リリアーナ、それ以上はいけません! 殿下、申し訳ありません。リリアーナは恐怖から思い付きを口にしてしまっただけなのです。どうかご容赦を」
「もとよりベルナール嬢は被害者だ。これ以上の発言がないのなら罰するつもりはない。しかし、憶測でものを言わないようしっかり教育をした方がいい」
「……はい」
アレクシスの言葉に項垂れるようにしてエドワードは頷く。その隣では、リリアーナは不服そうに頬を膨らませていた。
「……なんで? だって、私いじめられたのに。……怖い目にあったのに」
「ベルナール嬢。君が被害にあったのは事実だ。この件は、こちらで対処する」
「アレクシス様……」
その声に、リリアーナは顔を上げた。相変わらず淡々としている。しかし、先ほどのような鋭い声でも、咎めるような表情でもない。そのことに安堵した。
それに、きちんとリリアーナが被害者だと言ってくれた。対処するとも言ってくれた。なら、きっと怒った姿を見せたくないだけだろう。自分がこんな目に遭ったことに、内心で腹を立ててくれているに違いない。
「ありがとうございます!」
「礼を言われるようなことではない。学園内で生徒に危害を加える行為を放置するわけにはいかないからな」
そう告げるアレクシスを見て、リリアーナは素直に言えないだけで、本当は自分を心配してくれているのだと思った。
――やっぱり、アレクシス様は私を守ってくれるんだ!
きっと好感度も上がっているに違いない。そう思うだけで、胸が高鳴った。
そして。
アレクシスが対処すると言ったその日を境に、嫌がらせはぴたりと止んだ。
「すごい!」
リリアーナは思わず声を上げた。
「本当に何もされなくなりました!」
「良かったな、リリアーナ!」
「これで安心して学園生活を送れるね」
「殿下に相談して正解でしたね」
「ええ。本当に良かったです」
四人が嬉しそうに笑う。リリアーナも笑顔になった。
そして、アレクシスから犯人はロザリアではなかったことを告げられる。他の人だったが、厳重注意をしたからもう大丈夫だろうこと。また何かあったら言うようにと告げてくれる。
――さすがアレクシス様! 私のためにこんなに早く解決してくれるなんて!
ロザリアが犯人ではなかったのは、きっと取り巻きにさせたのだろう。悪役令嬢だし、それくらいはするだろうと思っていた。これからまた同じようなことが起きるかは分からない。けれどその時はまた、アレクシスに頼れば良いと思うと気が楽だった。
こうして、リリアーナは平穏な日々を取り戻した。
そう思っていた。
けれど。
「…………」
廊下を歩いていると、向こうから数人の令嬢がやってくる。
すれ違う瞬間。
「……ふふっ」
「まあ……」
小さな笑い声が聞こえた。
振り返っても、令嬢たちは何事もなかったかのように歩いて行く。しかし、ちらりとリリアーナを見て視線が合う。令嬢は、笑ったままリリアーナに声を掛けることなく、通り過ぎて行った。
また別の日。
昼休みになっても、リリアーナのもとには誰からも声がかからなかった。以前なら誘われていたお茶会も、最近は呼ばれない。教室へ入れば、会話をしていた令嬢たちが急に口を閉ざす。目が合えば、微笑まれることもある。けれど、その笑みにはどこかよそよそしさがあった。
ははーん、なるほどね、と悟る。女らしい陰湿な嫌がらせだ。しかし、そんなことに負けるリリアーナではない。美味しい状況をありがとう、としか思わなかった。
「……どうして」
寂し気に見えるよう、ぽつりとリリアーナは呟く。
そんなリリアーナを励ますように、四人が声を掛けてくれた。
「気にするなよ、リリアーナ」
「そうだよ、僕たちがいるでしょ?」
「皆、リリアーナの味方ですからね」
「リリアーナが気に病む必要はございません」
口々に慰めてくれる四人に、リリアーナは感動しているような表情をした。
嫌なことは続いている。けれど、物理的な恐怖はない。何より、自分のことを守ってくれるアレクシスがいるのだ。無駄なことをご苦労様、としか思わなかった。
「ありがとう、皆。私、ロザリア様になんて負けないわ!」
健気に見えるよう、四人に笑顔を向ける。同じように、笑顔が返って来た。皇太子を狙っているとはいえ、彼らも攻略対象者には違いない。ちやほやしてくれるのは気持ちが良かった。
――やっぱり、私はヒロインなんだわ。
そう信じて疑わなかった。




