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【完結保証】女神の愛し子はだぁれ?  作者: 月瀬小春
第四章 女神の愛し子とは

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1回目の人生 ⑥

アレクシス視点の話です。

アレクシスの最期。


 それから、数日後。


 皇太子宮に引きこもるアレクシスのもとへ、父が尋ねてきた。

 アレクシスは椅子に座ったまま父を出迎える。今さら礼を失したところで構わないだろう。父も何も言わず、ただアレクシスの前に立った。


「……最後に、あなた自身が来るとは思いませんでしたよ」


 そう言って諦めたように笑えば、父は眉を上げる。しかし何も告げることなく、机の上に小瓶を置いた。

 無色透明の液体が入ったそれが何なのかなど、言われなくても分かっている。抵抗したところで意味がないことも知っていた。

 だから無言でその小瓶を手に取った。

 蓋を開ける。匂いはなかった。幼少期に飲んだ毒のように、苦しむようなものでなければいい。思うことはそれくらいだった。

 父は自分が毒への耐性をつけていたことを知っている。だから以前と同じ毒を使うことはないだろう。より強力で、確実に息の根を止める毒のはずだ。

 毒を煽ろうとした、その寸前だった。

 父が言葉を発した。


「ナフェリエと同じ顔のままであれば、幽閉して愛でてやっても良かったものを。……とんだ失敗作になりおって」


 吐き捨てるように告げられた言葉に、もはや傷つくことはなかった。嫌悪感を抱くことはあれど、もう、この人には何の期待もしていない。

 だから。


「全力でお断りします。私は、母上ではありませんので」


 そう笑顔で告げて、毒を煽る。躊躇いはなかった。

 痛みも苦しみも感じない。ただ、身体から力が抜けていく。眠りにつくような穏やかさだった。

 最後に与えられる死がこれなら、そう悪いものでもない。


 そんなことを考えながら、アレクシスの意識は静かに落ちていった。


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