24.用意開始
「で、リフィリーゼ。俺の封印はどうやったら解けるのか、予想はあるのか?」
食堂からの帰り道、人気が少ない場所に通りかかったところでイスランタがリフィリーゼに問うた。
辺りを見回したリフィリーゼは、イスランタの耳元で囁いた。
「うーん。まだ見当もついていないけど」
リフィリーゼの答えに、イスランタは耳を抑えながら答えた。
「やっぱりか。……覚悟を決めるから、もう一度魔力で探ってくれないか? それが一番手っ取り早いんだろ?」
イスランタの瞳には決意が輝いていた。そんなイスランタを見て、リフィリーゼは顎に手を当て首を傾げて悩む。
「……イーリア様に聞いたけど、対魔法使いの拷問に使う手法らしいよ?」
「わかってる。俺がどこの家の生まれだと思っている?」
「……一度、イーリア様に相談しよう」
リフィリーゼの提案にイスランタは頷き、二人は執務室に向かって歩き始めるのだった。
「と、いうことで、俺がリフィリーゼに魔力で探られるの手伝ってくれませんか?」
イスランタがイーリアにそう問い、二人の様子を交互に見て確認したイーリアが大きくため息をついた。
「イスランタの決意は固そうだし、リフィリーゼはリフィリーゼで魔力への興味を隠しきれていないねぇ」
再度大きなため息を落としたイーリアは、決意したように机にトンと肘を置き、手を組んで言った。
「じゃあ、あたし立ち合いの元行おう。ただし、死人は出しくない。あたしの指示にはしっかり従ってもらうよ? リフィリーゼ?」
名指しされたリフィリーゼが少し飛び上がり頷いた。
「わ、わかりました!」
イスランタはその横でガッツポーズをとっている。そんなイスランタを見て、イーリアが言った。
「イスランタ……あんた、拷問を受けることになって喜ぶなんて頭おかしいんじゃないんかい?」
「いや、それが嬉しいんじゃなくて、」
イーリアの言葉に、イスランタが慌てたように反論した。まとわりつくイスランタを振り払いながら、イーリアは席をたって部屋を出て行こうとする。
「あたしは準備してくるから、イスランタはイーリアに魔力回復薬と体力回復薬をもらって、少しでも体力を戻しておきな」
「「はい!」」
二人は声を揃えて返事をして、リフィリーゼはイスランタに薬を手渡す。イスランタはその二本を一気に飲み干し、少し休息を取ることになった。




