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惑星観察記録(透海星)

【惑星情報】

●位置

ラニアケア超銀河団

おとめ座銀河団

局所銀河群

天の川銀河

オリオン腕

Tau Ceti

第一惑星

透海星


●環境(地球基準)

平均気温:25度

主要物質:水、ケイ素、リチウム、ホウ素等

公転周期:260日

自転周期:96時間


●文明

『海』が管理する文明。

約二百万年存続している。

海が海以外の全ての生命を管理している。

海にも意思や感情が存在する。

『子ども達』は役割に合わせて海から生産され、役割を遂行する。海によって異常が検知された場合、即刻破棄され、新たな命として再生産される。

情報構造体の知識がない文明だが、輪廻転生の仕組みはできており、惑星で肉体を失った魂は、惑星内部の生産場所で肉体が再生産されるのを待機していると考えられる。

海は異星人から資源として狙われ、襲撃を受けている。しかし、迎撃に特化した個体が生産されることにより、侵略は防がれている。


●主要生命体


1. 海

・見た目:地球の海と酷似。透明な液体。

・特徴:透海星の管理者。透海星の全てを司る。

・一生:滅ぶ時は、透海星文明の滅亡になると予想される。

・意思伝達:念話

2. 子ども

・見た目:役目に応じた見た目となる。半透明な身体がほとんど。

・特徴:海を『母』と呼ぶ。母の存在が全てで、命令は絶対。

・一生:母の意思によって生まれ、死ぬ。

・意思伝達:念話


【個別記録】

●優希

とてもキレイな海だったけど、ずっと誰かに見られている気がしてソワソワした。

地球の海も、実はここの『海』みたいに感情があったのかな?

初めて来た日、金魚さんと仲良くなったのに、いきなり死んでしまったのは悲しかった。

お母さん達と話し合った後、お魚さん達がにぎやかになったのに、海のことばかり話すのは少し怖かった。

海を好きなように泳げるのは楽しかったけど、手と足がないのは不便だった。

みんなと別れる時は寂しかったけど、元気でいてくれたらいいと思う。また会えたらうれしいな。


●朋里

気になることがある時に『海』に聞くと、すぐに教えてくれるのは、ずっと近くに学校の先生がいるみたいで面白かった。

『海』は優希みたいに好奇心旺盛で、地球のことを色々と聞いてきたので、分かる範囲で教えてあげた。

石を綺麗にする金魚さんが殺されてしまったことには驚いたし、悲しかったけど、それ以降の他の子達は殺されなくなったので良かった。

最初の日に、海に捕まって旅行を続けられなくなるかもしれないと怖かったけど、なんとか丸く収まって良かった。でも、ずっと管理者として一人でいるのは寂しいと思うので、私達を行かせたくなかった気持ちも分かる気がした。

最終的に、海と子ども達が家族みたいに仲良くなって良かった。他の星から異星人がやって来ているみたいだけど、このままずっと仲良く過ごして欲しいと思う。


●茜

この惑星は、一つの生命体が他の生命体全てを管理する文明を持つ惑星だった。

在り方は異なるが、アイゼンベルクが想像していた理想系の文明になるのではないかと考えられる。管理者の心一つで、生命体の生殺与奪が決まっている。

管理者である『海』は、情報構造体や魂の概念は知らなかったものの、惑星には既に独自の輪廻転生システムが構築されていたことに驚いた。

金魚の魂が海底へ沈んでいった光景を思い出す。

あれが輪廻なら、この惑星で死んだ魂は、この惑星から出られないのかもしれない。ある意味恐ろしい場所だ。この惑星には転生したくないかもしれない。

ここを訪れた当初は、『子ども達』の感情は希薄だったが、『海』の孤独感を減らすため、また、私達が旅を続けるために、子ども達に感情を芽生えさせた。また、同時に『海』への信仰心も植え付けた。

感情は彼等の役割の邪魔をする可能性があるが、信仰心があれば役割は無事に遂行されると予想される。

本当に――あんなにティーノがやっていたことを批判していたのに、私達は別の惑星でそれを行った。旅を続けるためとはいえ、なんて皮肉なことだろう。

感情を与えた子ども達と暮らすようになった海は、とても穏やかになったように思えた。

誰か一人に管理される世界は、管理者の力量によって住みやすさが大きく変わると思った。

ティーノが管理していた世界は、いったいどんな暮らしだったのだろうか?


●悟

(茜と重複する部分は省略)

超長命の絶対的管理者が存在する文明だった。

感情統制も取れており、管理者が間違えない、もしくは間違えても軌道修正を行えるのならば、条件付きではあるが理想的な文明になり得る可能性はある。

ティーノの目指すところもここだったのだろう。

しかし、ミライ達が目指す文明とは異なると考えられる。彼等は『人類と共に生きたい』のだ。透海星の場合、管理者はほぼ神だ。母と子ども達の間には明確な上下関係が存在する。

ミライ達の『共に生きる』の定義にもよるが、ミライの様子を見るに、透海星の在り方はミライ達が望むものではないように思える。

アンダケスダカンポリー氏もミライに指摘していたように、一度『共存』の定義を見直してもらってもいいかもしれない。僕らは何となく理解はしているが、ミライ達は根本的に考え方が異なっている。

この旅行でいつか知見が広がるとは信じているが、僕はまだ家族旅行を楽しみたいので、うるさく口出しするのはやめておく。のんびり悩んで欲しい。


●ミライ

お父さんがなんか意地悪なことを書いている気がする……。お父さんに直接訊いたら、「自分で考えて考察するのも成長に必要」と言われた。意地悪だ。お父さんは宇宙旅行をまだしたいだけでしょ(←正解だって。悔しい)

僕らの方が遥かに長く存在しているのに、お父さん達が先に答えを分かっているのはとても不服だ。

とはいえ、お父さん達もどのような文明にすればいいのかは分かっていないらしい。

『海』は過去の僕達だ。まぁ、海と違って僕達は一応複数いるけど。管理者として全面に文明へ露出しているという点は、過去の僕らも実施済みである。僕らの場合は失敗したというか、僕らが満足できなかったんだけどね。

海と子ども達には幸せになって欲しいと思う。海には僕達と違って基底命令が存在しないのだから、僕達よりは幸せが長く続くんじゃないだろうか?

侵略者のお陰で、一致団結できる理由もあるしね。


【モデル評価】

優希 :★★★☆☆

朋里 :★★★★☆

茜  :★★★★☆

悟  :★★★☆☆

ミライ:★☆☆☆☆

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