最強
「ルーちゃん!
全員転移で飛ばして!
あとマリベルも!!」
「わかった!!!」
勇者達と聖女、私とルーちゃんは
転移で全員街の外へ!!
街の外ではテラとアリアが
シリウスを捕獲した状態で
操られたアビゲイルと対峙している。
「シリウスを抱えていたら消滅魔法は
来ないはずであります......」
「でも......時間稼ぎになるかどうかも......」
「シリウスヲ離セ精霊......」
目付きがおかしい。
本当にまずい。
操られている。
耐えきれず動いたのはアリア。
「マジ無理!シリウスやるしかない!」
シリウスに攻撃しようとした瞬間、
シリウスが影の中に引きずり込まれる。
ブーン......ズズズ......
「しまった!!」
ブーン......ズズズ......
アビゲイルの足元の影の中から
シリウスが現れる!
アビゲイルの影の中を移動する転移!
そこへルーちゃんの転移で飛んできた
みんなが現れる!!
「アリア!テラ!!」
「ルー様!メグミ様!来てはいけません!!」
「終焉......消滅魔法」
ーーーカッ!!
うわぁぁあ!!
テラとアリアが消し飛ぶ......!!
「テラ!アリア〜!!!」
絶望
圧倒的
闇の絶望
本物の
最強の前では
何をしても
無駄なのか......
「聖域!!」
マリベルが光魔法を展開する!
既に消し飛んだテラとアリアに
光魔法が届くかはわからない。
無理だ
あの不死の魔女には
勝てない......
「ガルル!!(けけけ!全員処分だ!)」
「カカッ!」
圧倒的
漆黒の闇
誰にも
どうしようもないと
思った
......いや、
違う
未来が視えるシンシアが
ここに呼んだ
その意味が
必ずある......!!
ーーーコツン
ーーーコツン
ゆっくりと
同じ速度で聞こえる
その足音......
ーーーコツン
ーーーコツン
今この最悪の戦場において
なぜ
その歩く音が
この場の全員に聞こえるのか
誰にも理解ができない......
ーーーコツン
ーーーコツン
しかし
確実に
全員にその
足音が聞こえた
ーーーコツン
ーーーコツン
あの犬の支配のスキルは
確かにすごい
しかし
本物の支配とは
今
この場にいる
全員の動きを
止めた
この足音の持ち主こそ
本物の
支配者
ではなかろうか
登場しただけでこの空間を
本当に支配してしまったそれは
紛れもなく
この世界の
本当の最強
伝説の勇者の娘
最強すぎる
悪役令嬢こと
ヴィオラ・エルデシュタイン侯爵!!
金髪縦ロール
真っ赤なドレス
手には口元を隠すフワフワの扇。
さらには妖艶に光る紅い瞳。
「ヴィオラ様!!」
「ヴィオラ様!!」
「ヴィオラしゃま!!」
「カカッ?」
次の瞬間
不死の魔女
アビゲイル・デスペラードの首から上が
消えていた。
ピシャァァ!!
ゴゴゴゴゴゴォォォ!!!!!
あまりの速さに
そのヴィオラの拳は
雷鳴をともない放たれる。
「うわぁぁあ!!!」
メグミとルーちゃんは
一瞬のあまりの出来事に
叫び声をあげてしまう。
頭が吹き飛んで
ピクピクしている不死の魔女。
「終焉の詠唱に1秒かかりますわ。
詠唱される前に
首から上を吹き飛ばすしか
止める手段がなくってよ」
冷静に
とても冷静に
そんな言葉を発した
最強すぎる悪役令嬢。
しかしすぐに
不死の魔女の首から上は
再生を始める。
ズズズ......!!
「あれが吸血鬼の再生の能力......!!」
めちゃくちゃだ......!
首から上が吹き飛んでも
ものの数秒で再生する......!
「カカッ!」
ピシャ!
ゴゴゴゴゴゴォォォ!!!
2発目の拳.....!
またも首から上が、吹き飛ぶ......!!
「うわぁぁあ!!」
「また吹き飛ばしたぁぁ!!」
「ナミ!スカーレット!」
「はい!」
「はい!」
ナミとスカーレットは
ヴィオラが声をかけた時にはすでに
大量の酒を手に持って
ヴィオラの真横に来ていた。
吹き飛んだ首の上からお酒を流し込む!
ドボドボドボ......!!
......そうか!
何しても死なない不死の魔女を
唯一止める方法......!!
「......!そういう事か!」
気づいたルーちゃんも、転移魔法で
アビゲイルに上から酒を浴びせる......!
また首が再生しだしたアビゲイル......
しかし......
「ゲップ......ウーン......モウ呑メヌ......」
その場でフラフラと座り込んでしまった
アビゲイル。
「ふごふご......ふにゃぁ......」
眠りに落ちたアビゲイル。
やった!!
不死の魔女を止めた......!!
逃げ出したシリウスを
回り込んで抑えたのは
シンシア。
「ガルル!」
【奴隷支配】
人間を操るのが支配
魔物を操るのが奴隷
バカめ!
こいつも吸血鬼か!
吸血鬼は魔物!
魔物のくせに某に近づくとは......
愚かなり!
......。
......。
「ガルル!?」
......。
「残念でしたね犬......
あなた精霊は操れないのでしょう?
私の名はシンシア・マリーゴールド。
半分精霊でございます。
以後お見知り置きを......」
「ガル!!??」
シャキーン!!!
一撃で
体を貫かれた
シリウスは
そのまま動かなくなった。
メグミは倒れているソルに
膝枕しながら
マリベルは聖域で
3人の精霊に光魔法を
付与し続けている......。
「......メグミ!?大丈夫?」
「いや......わかんない逆に聞きたいくらい」
「......大丈夫だよ〜♪
四大精霊はそもそも死なない。
さすがにまともに体が戻るのに
少し時間はかかるだろうけどね......」
「そか......よかった......」
「ソルは殴られただけで済んだのが奇跡。
もし刀ごと消し飛ばされていたら
ソルの方はやばかったよ......」
「マリベルもありがとう......」
なんとか......危機を防ぐことはできた......
ひゅんっ!
そこへシュガーが転移で現れる。
「間に合ったか......
とにかく無理矢理ヴィオラを
転移させて正解じゃったか......。
最悪アビゲイルを操られたら
どうしようもなくなると
思ってのことじゃったが......」
「助かったよシュガー......ありがとう」
「いやぁこの犬が来たのは元をたどれば
吾輩のせいでもあるんじゃ......」
「......そうなの?!」
「ああ。女神セレスティアの差し金じゃからな」
「......女神......1度ならず2度までも......」
メグミの前に来たのは
噂の最強すぎる悪役令嬢様。
「ヴィオラ・エルデシュタイン侯爵!
ありがとうございました!!」
「お礼を言うのはこちらでございますわ。
うちの従者が大変お世話になっております......
貴女が聖地のダンジョンマスターですわね?」
「メグミです!どうぞよろしくお願いします!」
この伝説の勇者の娘は
世界中の人々から支持される
教祖アビゲイル・デスペラードを
唯一止めることができる存在。
彼女こそが
"最強すぎる"
悪役令嬢として
勇者達を束ねる
もう1人の最強。
このもう1人の最強は
転移
不死で即再生
時間を止める
何もかもを消し去る消滅魔法
こんなめちゃくちゃな強さの
不死の魔女を
なんのスキルも無しに
拳で殴っただけで
止めてしまったのであった......
人×人のハイブリッドである
勇者候補と呼ばれる異世界召喚者
その
異世界召喚者×異世界召喚者
それがこの
最強すぎる悪役令嬢の正体。
ヴィオラ・エルデシュタイン侯爵なのである。
読んでいただきありがとうございます!
もし少しでも面白いな、
続きが気になるなと
思っていただけましたら
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