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聖獣



「女神セレスティア。

さすがに街ごと破壊しようとは

やりすぎではないか?」


「バステト......。

フラフラしてるだけのお前に

とやかく言う資格はない。

もう気づいておるのだろう?

混血の魔女しかり。異世界召喚者しかり。


この融合というハイブリッドが

もたらす力の圧倒的な強さを......。

これを見過ごせばこの世界のバランスは

大きく崩れる。そもそも異世界召喚者など

元をたどればお前の転移の応用ではないか。


好きにさせてやればバランスを崩しおって。

お前が何ををいまさら言うか......」


「セレスティアよ。言いたいことはわかるが

あのダンジョンマスターはかなりの人徳者じゃ。

吾輩も認めておる。様子を見てやれ」


「バカか。結果として教祖ミカエルを

暴走させたのもお前だ。信用に足らぬわ」


「セレスティア!」


「黙れ駄猫が。お前にはもう何も期待せぬ。

すでに犬を向かわせたわ。


「な!セレスティア!なんて事を!」


「転移の猫神バステトと支配の犬神シリウス。

お前とコンビだった頃が懐かしいな。くく......」


「あの犬の支配はろくな事にならんぞ!」


「お前のケツを拭きに行ったのだ。」


「くっ!セレスティア!」


ひゅんっ!

急いで神界から転移をするバステト。


「まったく......駄猫めが......」











ワンダーリゾートでは

勇者シンシア太陽克服おめでとうの宴が

連日繰り広げられていた。

何かしら理由をつけているだけで

みんなただ呑みたいだなのは明確だが

ワンダーリゾート名物となっている

連日の宴をとめるものなどいるはずもなく......。


「吸血鬼♪はい吸血鬼♪

麦わら帽子が良く似合う♪

夏の精霊マリーゴールド〜♪」


謎の歌を歌っているアリアと

周りで踊っているいつものメンバー。


「ドゥフ!ドゥフ!おもろ!

夏の精霊の具現化した姿が麦わら帽子て!」

笑い転げているスカーレット。


シンシアは昼間は

麦わら帽子とサングラスをかけている。

この麦わら帽子とサングラスが

夏の精霊マリーゴールドが具現化した姿であり

太陽を克服した現在のシンシアの

昼間のスタイルなのである。



「剣聖......いい加減にしろ。

寿命を待たずに息の根を止めてやろうか?」


「ドゥフ!

サングラスかけてすごんできてる!

違う意味で怖!

ドゥフ!ドゥフ!」


貴様!ガタガタ!

わー!シンシアさん!

わーわー!


「物理的に麦わら帽子とサングラスで

防いでるように見えていますが

実際は関係ないのですよ。

マリーゴールドが具現化しているだけで......

まぁ不適合の一種にあたると思いますので

スラカプでゆっくりリハビリしていきましょう」


「よかったな?光魔法使いがいて?

死にかけても助けてくれるぞ?」

「アヒャヒャ!痛い痛い......アヒャヒャ!」

シンシアにボコボコに殴られている

スカーレットは止まらず笑い転げ続けている。


何かしらの不適合が出るとは踏んでいたが

麦わら帽子とサングラス付きになるとは......

しかし他に大きな不適合も無さそうなので

多分マシな結果なんだと思う。


あとは、ナミと、スカーレットと共に

ゆっくりと不適合部分を

ニュースラカプで治療するのだが

これは焦らずリハビリ感覚で

ゆっくりやっていくことになった。


教祖や勇者たちも連日の宴に参加して

ワンダーリゾートは

また前にも増して賑やかになっていた。







メグミにはもうひとつ仕事が出来ていた。


「ナミちゃん。こんな言葉を知っているかい?」


「どうしたのメグミさん?」


「深淵をのぞく時、

深淵もまたこちらをのぞいているのだよ」


「な、なんか聞いた事あります......?」


「逆もまた然り。

深淵からこちらを覗いているのならば

こちらも深淵を覗けるのだよ」


「ということは......?」


「ほら!見えてるんでしょアビス!

応答しなさい〜!」


モニタールームに置かれた大きな水槽。

それをアビスとのリモートの

映像配信用にしたのだ。


「もう、なんデスか。

ちと今お気に入りの

貴族婦人のドロドロ浮気現場を

観ているので忙しいのデス......」


「おお〜これが噂のネット廃人ですか!」


同じ元日本人三人衆としてリモートを通じて

やり取りができるようになったのだ。


「第7層ワンダーシーについての意見交換を

ぜひ、ナミちゃんとアビスに

参加して欲しいのよ〜♪」


「ワンダーシー!なるほどね!」


ナミも新しい階層に協力してくれるようだ。



ワンダーランドと

ワンダーリゾートは

今日も絶好調。

ワンダーシーに向けて開発中♪




だが......そんな幸せな聖地にまた


来訪者がやってくる......!








⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆




某の名は聖獣シリウス。

支配の犬神とよばれており

創造主女神セレスティア様に仕える

女神の使いである。

元相方の猫が好き勝手しておるので

久しぶりに某は人間界にやってきた。


某の能力は【奴隷支配】

人間や魔物を

意のままに操ることができる。

何やら自然の摂理に反した存在が

いるということで某の出番なのである。


四大精霊すらも従えている者がいるとのこと。


四大精霊はそもそも

女神セレスティア様の作ったものぞ。

まったく......下界の者ごときが

何を調子に乗っておるのか......。






さて、噂の街へ到着した。


さっさと操って処分してやろう。


バチバチバチ......!!!


ギャアアア!!


某を襲う雷。


街に入ろうとしたら何かに襲われた。


イタタタ......!

何じゃこれは?

結界か......!


聖獣を弾く結界とは......!

くそっ!

なかなかの手練がおるようじゃ。


痛い。

雷の精霊が結界とセットになっておる。


バチバチバチ!!!


ギャアアア!!!


だ、ダメだ

全く街へ入れん......!!


ど、どうしよう......








「ん?なんだこいつ?

犬の姿の魔物が街へ入ろうとしてるな?」


「ルーちゃんどうしたの大丈夫?」


「うん。いや、諦めたみたい。大丈夫」


「はーい」






とぼとぼと帰る聖獣シリウス。


なんだあの結界。

聞いてないぞあんなものあるなんて。

無理無理。

無理でしたって言って許してもらおう。


ん?


冒険者か?


街へ向かっているな?


......。


そうだ。


これだ。







「ローズマリー様!

ヒーリングワンダースパ楽しみですわ♪」


「子爵令嬢殿。なかなかたどり着くのは

困難な最強ダンジョンででございます。

しかし私が必ずお護りすると約束しましょう。」


「きゃー!ローズマリー様素敵♡」


やってきたのは

護衛部隊を率いる

ローズマリー副隊長。



あの人間の戦士がちょうど良さそうじゃな......

支配ドミニオン


「さぁ、見えましたよ子爵令嬢殿。

あれが聖地ワンダーリゾートでござ......イマス」


「たのしみですわ♪」





ククク......


街に入れないなら


先に操ってから

中に侵入させればいいのじゃ。


ククク......。


見ておれ。


女神に、仇なす不届き者めが。








操られたローズマリー副隊長......!






ワンダーリゾートに迫る危機......!





創造主女神セレスティアとの



最終対決が



ついに始まる......!!








読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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