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融合



キキの体から

光り輝く玉が出てきた。


「ヒヒヒ......出ました......これです」


「......ありがとうキキ。あなたのこれまでの

苦労も優しさも必ず私が引き継いでみせます」


メグミはキキから融合のスキルを引き継いだ!


これで譲渡完了ですね!


「どう?メグミ?」


「ふむ。なんとなく使い方は理解できたけど

お試し練習するには重いスキルなのよね......

ぶっつけ本番でもかまわないけれど

どちらかと言うとそのシンシアさんと

適合する精霊をどう見つけるかだね......」


「なるほど......ちょっとルーの方で

精霊は探すとしてやっぱり

シンシアさん呼ぶべきだね......」


「そうだね〜

シュガーに頼りっぱなしで申し訳ないけど

シンシアさんをワンダーランドへ転移

お願いしましょう」


「ああ。構わんぞ。」

ひゅんっ!


そういうとシュガーはそのまま転移で

エルデシュタインへ帰ってしまった。


「エルデシュタインから勇者2人にルチアさんと

さらにシンシアさんまでお借りして

主さんに怒られないかしら?」


「シンシアを救うためにしてるのに

怒るはずがありません。」

と、スカーレット。


「エルデシュタインで今取り組んでる事業が

あって、それで忙しいのですけど

もう完成間近なので多分問題ないかと?」


「へえ?ナミちゃんがまた何か提案したの?」


「ふふふ。よくぞ聞いてくれました......

実はエルデシュタイン領から魔法都市を通って

王都まで繋がる【列車】を作っているのです」


「列車!へえ!すごい!」


「私は提案だけで実際作ってるのは

ドワーフや魔法使いさんですけどね〜」


「魔道具の応用なのね?」


「ですです......それの開通の時は

顔は出したいですけどね〜」


「黒猫列車?」


「あ、名前はまだ決まってないんですけど

黒猫も候補です♪」


「名前はデスペラード列車にしてもいいぞ?

かかっ!」


髪の毛ボサボサの寝起き満載の教祖が現れる。


「アビゲイル様おはようございます」

「教祖様おはようございます〜」


「デスペラード列車は却下です♡」

「かかっ!」


あれから教祖様もずっと

ワンダーリゾートに入り浸ってしまっている。


「あ、アビゲイル様、日が落ちる頃には

シンシアさん来てもらいますので」


「おお、そうか、その融合というのは

上手くいけそうなのか?」


「正直、やってみないとなんとも......

ぶっつけ本番ですし......」


「なんの精霊と融合するかも決まってません」


「かかっ!昔見た恋のキューピットの

精霊とくっつけてみろ面白そうじゃ!」


「そんなのいたんですか......♪」

「......絶対テキトー言ってますよね?」

「あなたの眷属の話でしょうに......」

「シンシアはヴィオラの従者じゃ。

妾は血を与えたにすぎんわ。かかっ!」


「シンシアさんとお話をして決めますね」


「精霊なんてほんとにあらゆる精霊がいます。

まさに草木1本ずつから

人の精神に宿るもの

四大精霊まで

ピンキリですからね〜」




そして日が暮れて

ついにシンシアがワンダーランドへ

やってきた。


「こんばんわ!勇者シンシア様初めまして

ワンダーランドの主メグミです」


「シンシアでございます。

どうぞよろしくお願いします」


噂の吸血鬼の勇者シンシアは

とんでもないムキムキマッチョお姉さん。

バッシュやバーディーと仲良くなれそうだな?


「1晩かけてカウンセリングをして

適合しそうな精霊を選びます。

明日の朝に日が昇った時に

成功か否かがわかることになります」


「かしこまりました。」


スラカプに入ってもらい、

ルーちゃんのローレライと

テラの鑑定スキルで状況把握。

あとはメグミがひたすら

カウンセリングで話をする。



「ルーちゃんのことはもう問題ありませんか?」


「ええ。

アビゲイルもスカーレットも

黙認しているのであれば

私からどうこうはございません」


「感謝します」


「むしろうちのバカ勇者2人と駄猫がすでに

ご迷惑をかけているのではないかと

心配でございます」


「ふふふ♪とても良くしてくださっていますよ」


「正直なところ、昼間に動けないこと以外に

不自由はございません。

怪我しても勝手に治りますし

吸血鬼の体はとても強くメリットもあります。

おそらくうちのナミが

ご無理を言ったのではありませんか?」


「そうですね。彼女だけはどうしても

貴女にしてしまったことを後悔し続けています。

シンシアさんの中ではもう解決していて

納得している現状なのかもしれません。


ただ、こう考えてみてください。


貴女が命に変えても守った人達が

貴女のその思いと同じだけ

貴女を救いたいと願っている。


貴女がお日様の元を歩けるようになれば

エルデシュタイン家の人全員が喜びます。


それが今回の融合を決断する理由には

なりえませんか?」


「......。なるほど。

噂には聞きましたが......

教会の聖地認定された

光魔法のダンジョンマスターですか......。


納得しました。

メグミ様。貴女に委ねましょう」


「ありがとうございます!」


メグミを信用してくれたシンシア。


「どれだけ上手くいっても何かしらの

不適合はほぼ出るとは思います。

ただそれもスライムカプセルで

緩和できるところと確信しています。

全てを知る者と呼ばれる大海の精霊からも

問題ないとお墨付きを頂いていますので」


「ええ。わかりました。お願いします」







そして




ーーー翌朝




朝日を浴びる吸血鬼シンシア。



「......大丈夫のようです」


「うまくいきましたね......成功です!」


「メグミ様。感謝いたします......」


「......はい!」


シンシアに抱きつく

ナミとスカーレット。


ナミがこれでもかというほど泣きわめいている。


なんだかんだ憎まれ口を叩くスカーレットも

涙をこらえることはできなかった。


優しく2人を抱き抱えるシンシア。


「心配をかけましたねナミ。ありがとう......」







結果、シンシアと、融合したのは


四季を彩る精霊の中で


夏の精霊と呼ばれる精霊。


「この精霊の名はマリーゴールド。

夏を呼ぶ精霊で夏に咲く花の名前。

このマリーゴールドには

色や種類によりたくさんの花言葉があり

その花言葉は


【勇者】

【予言】

【逆境を乗り越え生きる】

【変わらぬ愛】

【絶望の中の希望】


まさに、あなたにぴったりの精霊です」


「メグミ様ありがとうございます......」




「これからは勇者

"シンシア・マリーゴールド"と

お名乗りくださいませ。」




吸血鬼と夏の精霊が融合した


最強の勇者が


ここに誕生したーーー







読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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