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勇者VS魔王



「女騎士さん、

めちゃくちゃべっぴんさんですね〜」


「そうだな。まぁまぁだな。」


「な!?何をおっしゃいますか勇者様!」


勇者2人に容姿を褒められたローズマリーは

あわてふためきながらも理由を説明する。


「聖地にあるスライムカプセルという

美容エステがありましてですね......もし私の

容姿がよく見えるならそれのおかげなのです。」


「なるほど。噂のエステとやらか......」


「スカーレットなんて剣がなければ

ただのブサイクな変態だからね。

そのエステで頭の中も治療してもらったら?」


「ナミ!お前こそその口の減らない首から上を

分断して見た目をスッキリさせてやろうか!」


「......ぎゃ!すぐ怒る!

剣聖ヒステリックに名前変えてもらったら?

にしし♪」


「ナミ〜!!」


勇者2人をワンダーリゾートまで

案内しているのはローズマリー副隊長。


「勇者様にはぜひ最強のダンジョンに

挑戦してもらいたいところです。

我々も騎士団総出で挑んで第6層クリアは

できませんでしたから......」


「なんと?あのマッカーサー総隊長が

勝てないのか?」


剣聖はマッカーサーのことを知っている。


「精霊様にはとてもじゃありませんが

太刀打ちできませんね......」


「......すごいな?それは

私でも勝てそうにないぞ?」


(シュガー、精霊てそんな強いの?)

(精霊なんてピンキリじゃからのう。

話によるとここの精霊は大地の精霊と

大気の精霊という四大精霊のうちの

2人がおるらしい。それが本当なら

たしかに規模が全然ちがうのう)

(精霊の中でも最上位の精霊なのね

あとの四大精霊って?)

(火と水じゃ。)

(ふーん......なるほど。

シュガーは聖獣だけど精霊とは全然ちがうの?)

(吾輩は神界の使いじゃの。お前らのイメージで

わかりやすくいうなら天使に近いのかもな)

(ぷぷ!猫のくせに?ルミナスに怒られるよ)

(ルミナスはスキルが天使なだけじや!

吾輩の方が、高貴な存在ぞ!!)

(ただの食いしん坊猫じゃん!)

(ナミ!愚弄は許さんぞ!!)


「にゃー!」


聖獣バステト様と勇者ナミ様が

仲良くくっついている姿は癒されるな......。


ローズマリーからは猫を愛でているようにしか

見えていない。


「見えました!あれがワンダーリゾートです!」


「ようこそ勇者様っつって美味しいご飯

出してくれるかな?にしし♪」


ナミはすでにお腹がすいてきて

都合のいい妄想をしていた。


「聖女もルチアもおるのだろう?

そんなたいそうなもてなしなどいらないがな?」


「えー!美味しいご飯食べたい〜!」


「ほんとお前は食べてばかりだな......」


「にしし♪」


そんなゆるゆるモードだった

ナミとスカーレット。


しかし......!!


まさかの事態が起こる......。






「あれ?進めない?」


先を行くローズマリーに

ついていけなくなった。


ローズマリーだけ街へ入っていく。


「む!?」


(結界じゃ!)


「え!結界!?ローズマリーさんは

入ったのに私らは拒否!!??」


スカーレットが身構える。

「おいおい、この雰囲気?

歓迎されていないぞ?」


(シュガー?)

(......おお)

(どうしたの!?)

(......嘘じゃろ)

(え?)


「やぁこんにちわ♪勇者さん♪」


街の手前で現れたのは

青い髪のロングツインテールの

可愛いらしい女の子。


その両脇には緑の髪のメイドと

金髪ポニーテールの妖精。


さらに



「ちょっと邪魔やさかい

眠ってもらいましたえ......

堪忍な副隊長はん......」


意識を失ったローズマリーを抱えた

黒髪着物のお姉さん。


(シュガー!?これは!?)

(しまったな......

先にマーキングしとくんじゃったのう......

すでに結界で囲まれとる。

これは逃げられんぞ)


「なんの真似だ?お前らが精霊か?」

スカーレットが剣を構える。


「嫌だなぁ?剣聖さん♪

ルーのこと忘れちゃったの?

あんなに熱く戦ったのに♪」


「!!??」


「油断してたとはいえ、

剣聖さんに斬られた傷が治るのに

5年もかかっちゃったのに......

忘れられるなんて寂しいなぁ♪」


「は......?」

「ウソ......まさか」

(ナミ......間違いない......

5年前に倒したはずの魔王じゃ!)


「魔王!!」


「まさか......生きていたのか......!」


「ルーの正体はレイスという霊体の魔物。

そもそも斬られたくらいじゃ死なない。

剣聖スキルで深手は負ったから

動けなかったけどね。

だからあの後起きてたことも全部見てる」


「え、まさか私が暴走してたのとかも見てる?」


「もちろん♪」


「勇者なんて呼ばれてるけど

ナミちゃんもルーと同じだもんね♪」


ナミがあのあと魔王化したこともバレてる。


「同じ元魔王だと?何が言いたい!?」


スカーレットが剣を構える。


「勝てると思ってるの?剣をおさめな?」


まわりにいるのが.精霊が具現化した姿か。

とんでもなく強い......


まずいな......結界を越えて

シュガーの転移で逃げれるか?


ごくり......



そこへーーー


一触即発の空気を破る声。


「こらこらこら!ルーちゃん!やめなさい!」


「メグミ〜だってぇ〜」


「争いはご法度です!」


「勇者だけなら多分ルーのことに

気づかないだろうから

大丈夫だと思ったんだけどさ〜

聖獣連れてきてるんだもん。

聖獣にはバレちゃうじゃん〜」


ルーちゃんの言う通り。

ナミとスカーレットだけなら

ルーちゃんの正体には気づかなかった。

しかし聖獣シュガーには気づかれてしまった。


「うちの者が威嚇してしまってすいません。

勇者のお2人様。私がこのワンダーランドの

ダンジョンマスター、メグミです」


「まさか......魔王の上がいる......!?」


「街に入る前に勇者様にはどうしても

お話をしておかないといけないと

思いまして......」


(シュガー!どうしよ!)

(......いや、まて、あのダンジョンマスターは

敵意がない。話し合いをしたいようじゃ)

(わかった......)

「スカーレット!剣をおさめて!

シュガーが大丈夫って言ってる!!」


「......はぁ......はぁ......わかった......」


おさめるというよりもはや降伏に近い。

それほどの圧倒的な強さと圧力。




ダンジョンマスターからのお願い。


「感謝します。勇者様。聖獣様。

このワンダーリゾートのモットーは

人と精霊と魔物の共存です。

私も精霊扱いされていますが実際は魔物。

私の体からはスライムやゴブリンといった

魔物を生み出しています。

ルーちゃんもご存知の通りレイスという

霊体の魔物であり、元魔王です。

横にいるのがルーちゃんの精霊たち。


私はこのルーちゃんとダンジョンを

運営してきましたがこれまでに1人たりとも

死者を出していません。

光魔法の使い手としての私の責務だと

思っています。

ルーちゃんがあなた達と同じ元勇者候補であり、

前教会を恨んで魔王になった経緯は

知っていますね?

ナミさんも短時間とはいえ、魔王になっている。

つまり前教会が崩壊した以上、

ルーちゃんももう人を襲う理由はないので

私と一緒にここで平和に暮らしています。


なので、ルーちゃんが元魔王であることは

この街、この国、世界にも、

もう知られたくはないのです。

ルーちゃんは私のやり方に賛同して改心し、

今では平和を誓ってくれています。


魔王だということは一切口外しないで

ほしいのです......」


「なるほど......言いたいことは

わかりました......実際今私たちに

拒否権はない。この話をのめないなら

ナミが魔王化したこともバラすし

今この場で私たちを処分することになる。

そういうことですね......」


「強引な言い方をすればそうなります......」


(シュガー!)

(向こうの条件をのむしかないぞ?)

「スカーレット......これはもう......」

「うう......」


スカーレットも苦渋の表情。



そこへ



「ナミさん、スカーレット......大丈夫です」

「ナミちゃん〜大丈夫だよ!」


え!


「マリベル!ルチア!」


「信用して大丈夫です。

私が聖地認定するほどなのですから」


「うちもこの人たち見てきたけど

保証するよ〜信用してあげて〜」


「マリベルとルチアまで......」


「聖女はもちろん、

ルチアの商売人としての

人を見る目は間違いない。

わかった。信用しよう......」


条件をのんだスカーレット。


「勇者様ありがとうございます!」


すぐに納得できる話ではない。


しかし、聖女やルチアを信用させ、

魔王すらも従えている

このダンジョンマスターに関しては

一目置く価値は十分あると

勇者達は感じた。



「ではでは改めて」


「歓迎します勇者様」












ようこそ!ワンダーリゾートへ♪














読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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