第20話 逆転劇
グレイヴ孤児院の裏手にある人気のない草原で3人の子供が何かをしている。
アスモが2人の弟子を指導する事になってから2週間が経過していた―
「そうじゃ、もっと集中して魔力を安定させんか!先ほども言ったようにイメージが大事じゃぞ!体の中心に集めた魔力を指先に集めるようにイメージするのじゃ」
「はい!集中してイメージ……――「火炎弾」!!」
マルスが心を落ち着かせ呪文を詠唱した。すると魔法が発動し、マルスの右の手のひらの上に直径10センチ程の小さな火の玉が浮かび上がっている。
「や、やった―!出来た!「火炎弾」が発動したぞ、やったー!」
マルスは成功した事に興奮し、はしゃぎ回っている。
「馬鹿者、その程度ではしゃぎ回ってどうする」
「だって、たったの2週間で下位とはいえ攻撃魔法が使えるようになったんだぞ!普通は魔法学校で基礎から何か月もかけて習わないといけないのにこんな短期間で出来るなんて、やっぱり師匠はすげーな!」
「妾からすれば2週間もかけてその程度じゃ、まあ、お主は魔法よりも近接戦闘向きじゃからほとんどを体術の訓練に使っているとはいえ、戦闘において魔法は必ず必要になって来るからのう」
「わかってるって、あ、わかってます、はい!」
「もう良い、中途半端な敬語使う位ならいつも通りに戻せ」
「そうか?じゃあ、ちゃんと理解しているよ。だからこうして体術の訓練以外にも魔法を教えてもらってるじゃないか」
弟子としてマルスには体術の訓練と基礎体力を重点的に鍛えるように指導している。魔法も2週間と言う期間を考えれば人間としては才能があると言ってもいいのだが、アスモからすれば出来て当然の話の為、マルスが何故喜んでいるのか理解が出来ないのだ。
「アーちゃんししょー!クレアも出来たよ!」
クレアが嬉しそうにアスモに声をかける。
「うむ、マルスよ本来ならばあれ位は出来てもらわないと実戦では役に立たんぞ」
アスモはクレアを指差しマルスに話しかける。
「いや、流石にあれは無理だよ。クレアは一体何者なんだ?」
マルスはクレアの方を見て呆然としている。クレアは両手を頭上に掲げて「火炎弾」を発動させている。その大きさはマルスのものとは比べものにならないほど大きな直径50センチ以上はあるであろう火の玉が浮いていた。
「クレアはダークエルフの上に純血種じゃからの、身体能力もそうじゃが特に魔法に関しては人間では太刀打ちできまい。取り敢えずは二人共、「火炎弾」をそこの岩にぶつけてみよ」
「おう!!」
「はーい!」
マルスとクレアは10メートル程先にある岩に向かって発動させた「火炎弾」を投げつけた。
マルスの魔法はスピードに乗り勢い良く岩に当たり直撃した箇所を焦がし数十センチの亀裂を入れた。
そしてクレアの魔法はスピードはマルスに劣るものの、その威力は直撃した岩を焼き焦がし、衝撃により2メートル程の岩は砕け散った。
「ホントにクレアの魔法はスゲーな。俺のとは比べものにもならないぞ」
マルスはクレアの才能に感心している。
「ありがとう。でもマルス兄ちゃんの方が魔法のスピードが全然速いよ」
「まあ、俺の方が小さいからその分スピードがあるんだろうな」
「それは違うぞ、速度は大きさによるものでは無くレベルや経験などによって変わってくるのじゃ。今のは単純にマルスのレベルがクレアよりも上じゃから速かっただけの事じゃ」
「確かに俺のレベルは2週間で5から6に上がったけど、クレアは確か今は2か」
「違うよ、昨日レベル3になったよ」
「まじか!怪物退治で経験値稼いだわけでもないのに、たったの2週間でレベル1から3になるって凄い事だぞ!」
「まあ、マルスは妾との組手、クレアも魔法の訓練で頑張っておったからの、それでもまだまだ弱すぎる位じゃ」
「うーん、師匠基準で考えてもなあ、ゼフォン兄ちゃんより強いんだもんな」
「アーちゃんししょー、クレア頑張った?」
「うむ、ちゃんと努力はしておるな。偉いぞ」
「えへへ、やった―!アーちゃんに褒められた!」
クレアは嬉しそうにはしゃぎ微笑んでいる。
「じゃがお主らよ、この程度で満足してはいかんぞ。「火炎弾」」
アスモが右手の人差し指を頭上に向け魔法を発動させると上空に直径5メートル以上はある巨大な炎の塊が浮かんでいる。
「…な、何だこれ?もしかしてこれが高位魔法とか言うやつか?しかも詠唱無しかよ…」
「これが高位魔法なの?やっぱりアーちゃん凄い!!」
その光景にマルスは驚愕しクレアは尊敬のまなざしをアスモに向ける。
「全然違うぞ、これはただの「火炎弾」じゃ、先程も言ったように使用者のレベルと経験などによって威力もスピードも変わってくると言ったはずじゃ、訓練次第でここまでとは言わんが、下位とは言え極めれば下手な中位や高位魔法よりも役に立つ場合があるから覚えておくとよい。下位の場合は魔力の消費に加えて無詠唱での発動もしやすいからの」
「これが「火炎弾」かよ…やっぱり師匠はスゲーな!俺もっと頑張るよ!」
「クレアも頑張ってアーちゃんししょーみたいになりたい!」
2人は尊敬のまなざしでアスモを見つめる。
「うむうむ、そうじゃ、もっと妾を尊敬して努力するのじゃ」
アスモもまんざらでは無い様だ。
「でも、魔法の才能はクレアのほうが断然上だから俺はもっと体術を頑張らないといけないな。いずれは良い武器を手に入れないといけないな」
「何を言っておる。武器など魔装があれば簡単に―あっ」
おっと、いかんいかん。確かこの世界では魔神は人類の敵であったな。
魔神のみが使える魔装の事は話す訳には行かないのう、どうやって誤魔化すかな?
「魔装?何だそれ?」
「いやいや、違うんじゃ、体術向きであっても魔法を武器の様に装備する事で強くなる事が出来ると言おうとしたのじゃ。ほれ見ておれ。はあっ!」
アスモが右拳を挙げると頭上にある「火炎弾」が拳に吸収されていき右拳が炎を纏っていく。
「これが「炎封拳」じゃ。あの岩を見ておけよ、ほれっ!」
ブンッ!とアスモが数メートル離れた巨大な岩に向けて右拳を素早くスナップさせた。すると一瞬にして炎を纏った拳圧が岩に直撃した。そして岩の中心部を溶かして抉り取り、その衝撃により巨大な岩が燃え上がり砕け散った。
「「……」」
2人共呆気にとられその光景に眼を丸くして呆然としている。
「どうじゃ、武器が無くてもこのように魔法を纏えば打撃に強い怪物にも十分対応できるじゃろ?炎以外にも氷や雷等いろいろな属性を纏わせる事が出来るのじゃ」
「…スゲー!俺頑張るから教えてくれ!いや教えて下さい!お願いします師匠!!」
「クレアも!」
「それは構わぬがマルスよ、まずは徹底的に今まで教え込んだ基礎を練習するようにな。それからクレアは体術よりも今まで通り魔法の練習をすると良い、今の所、火と風の2属性の下位魔法と下位の治癒魔法は使えるようになったがお主の努力次第では更に多くの属性を使いこなす事が出来るじゃろう。それに妾では使う事が出来ぬが成長してレベルが上がればダークエルフの純血種であるお主にはいずれ精霊魔法が使えるようになるじゃろう。わかったか2人共?」
「「はい!!」」
「では基礎練習を開始せよ。妾は横になっておるから食事の時間になったら起こすようにな。」
2人は少し離れた場所に移動し各々がアスモに教わった基礎練習を開始した。
そしてアスモはその光景を見ながら広場に寝転がって気持ち良さそうに寝息を立てていた―
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ロマリア公国王都アルアス中心部ににそびえ立つフォンテンベルグ城―
城門前には全身鎧を纏った4人の屈強な騎士が門番をしていた。
「「何者か?」」
門番達が城門前に訪れた兵士に向かって質問する。
「ゼフォン・グレイヴ少尉です。召還命令により参りました」
ゼフォンは門番に身分証を提示した。
「うむ確認した。話は聞いている、入れ。城内に案内係が待機しているのでついて行くように」
「了解しました。では失礼します」
そう言って門を通り城に向かって歩き出す。城内に入ると侍従が待機していた。
「ゼフォン・グレイヴ少尉殿ですね。謁見の場にて陛下がお待ちしております。ご案内いたしますので私についてきて下さい」
ゼフォンはこの1か月程は戦争の事後処理の為、公国内の治安回復や復興などに駆り出されていたが少し落ち着いてきたので先日の戦争による経緯の報告を行うために城に召還されていたのだ。
侍従について行くと玉座の間に通された。
そこには玉座に腰かける王の両脇に大臣や将軍たちが並んでいる。
「ゼフォン・グレイヴ少尉をお連れしました」
侍従が跪き頭を垂れて王に挨拶をした。ゼフォンも同じように跪き頭を垂れている。
「うむ、よく来た。面を上げるがよい」
玉座に腰かけているロマリア公国国王であるロマリア公フィリップ4世が声をかける。
その言葉を聞きゼフォンと侍従が頭を上げる。
「では、私はこれにて失礼いたします」
侍従がフィリップ4世に一礼し退出する。
「其方がゼフォン・グレイヴか?」
「はい、陛下。お初にお目にかかります」
「では、事前に報告は受けておるが先日のヴェノア帝国との戦争について其方の知る限りの事をこの場におる全ての者の前で今一度話すがよい」
「承知致しました。では陛下や皆様に申しあげます―――」
ゼフォンは先日の戦争について報告をした。無論、アスモ(魔神王アスモデウス)に関しては一切触れず竜王アジ・ダハーカの事を金色に輝く巨大な竜神が現れ全てを蹂躙し自分はそれを見て命からがら逃げるのがやっとだったと内容を脚色し報告した。
「―成程、金色に輝く竜神か‥確かに他の兵士の証言や我が国の鑑定士の報告と一致する。しかしそれほどの巨大な存在がどこに消えたのか所在もわからぬとは不気味な物よな。殿におった其方でもわからぬか?」
フィリップ4世は何かを考えながらゼフォンに質問した。
「申し訳ありません。逃げるのに必死でそこまで見る余裕がありませんでした」
「戦場から逃げ出すとは公国兵の風上にも置けぬ痴れ者よ、戦場で見事に散ったザウエル大将軍達将校を見習って命のある限り闘うのが兵士の務めであろうが!」
「そういえば確かこの者は「持たざる者」でしたな?」
「これだから無能者は役に立たんのだ!」
同じ様な事を大臣や将軍達が言い出しゼフォンを責める。
さっきから随分と偉そうに言っているが俺から言わせてもらえば戦場にも行かず口だけしか動かさないお前らこそ無能者ではないか。
本当ならばこの場で兵章を投げ捨てて兵士など辞めてやってもいいと思えるぐらいだ。
だが、今はまだ孤児院の皆の為に仕事を辞める訳には行かないからな。
仕方が無い、今回は我慢して聞き流すようにしておくか…
「陛下、この臆病者の無能者に罰を与えてやってはどうですか?」
「そうですぞ!この者に罰を与えねば散って行った将校たちの家族に示しがつきませんぞ!」
周りの重臣達がフィリップ4世を煽る。
「この者に罰をか?ふむ、どうしたものか―」
罰だと?ふざけるな!流石に腹が立ってきたぞ。
降格ならば仕方なく受け入れてやるが実刑などになった場合は抵抗してやる。
家族を守る為なら最悪はアスモの甘言通りにこの国を滅ぼしてやってもいい。
ゼフォンがそのような事を思い、そしてフィリップ4世が考え込んでいると玉座の間のドアが開いた。
そこには従者を従えた美形の爽やかな好青年が入ってきた。
「お待ちください陛下」
その声の主にその場に居た全ての者が注目する。
「おお、ウィリアムではないか」
「「王子!」」
フィリップ4世と重臣達が声をかけたその青年こそロマリア公国第1王位継承者でありフィリップ4世の唯一の実子であるウィリアム・フォン・ロマリアであった。
「今日のゼフォン・グレイヴ殿の召還は私も立ち会うと言っていた筈が何故私を呼ばなかったのですか?」
「ウィリアムも参加するとな?いや余は聞いておらんぞ」
「いいえ、私は宰相や将軍達に通達しておりました。」
ウィリアムのその言葉を聞き、フィリップ4世は重臣達を見る。
重臣達はばつが悪そうにその眼をそらした。
「…これはどういう事じゃ?ウィリアムが参加するとまずい事でもあるのか?」
「陛下はゼフォン・グレイヴ殿については重臣達から何も聞いていないのですか?」
「この者に関してか?此度の戦争で殿を務めた者と言う事と先程の話で無能者、つまり「持たざる者」であると言うのは聞いておる。」
「では陛下はゼフォン殿が我が公国の第3位の実力者と言う事も知らないのですか?」
「何と!公国で3位の実力者だと?そのような話聞いた事も無いぞ!」
フィリップ4世もその話に驚いているがまだ少し訝しげな表情をしている。
「―本当の話ですよ。‥陛下、いや父上は本当に何も聞いていないのですね。彼のレベルは53です。つまり彼よりレベルが高いのは我が国では本日欠席し北の国境にて待機しているシュトラウス将軍とボルス将軍のみです」
ウィリアムは少し呆れ気味に真実をフィリップ4世に説明した。
「…なんと、では今回の召還は一体?」
「呼ばれなかったとはいえ情報は察知しておりましたから最初から参加しても良かったのですが、実は今回の召還について少し不穏な動きがありましたので水晶球を使い外で様子を視ておりました。元々出席予定であった近衛騎士団団長であるシュトラウス将軍の不在と私が戦後処理の為に領地の査察に出ている隙に今回の召還を行おうとしているのが何よりの証拠です。本来ならば私も参加してゼフォン殿の功績を称え、父上より賛辞と褒美を与えて頂くようにお願いしようと思っていたのですが父上の周りに居る愚か者共は貴族ではない平民出身と言う事や無能者として彼を蔑みそして己の保身の為に貶めようとしていたのですよ!この国の英雄を!!」
ウィリアムは激高して重臣達を睨む。優しそうな好青年の表情が怒りに染まっている。
普段は見せないその表情に重臣達は怯えていた。
「英雄だと?どういう事だ?」
「では今回の戦争でのゼフォン殿の功績を私の調べた範囲で報告します。まず彼は3日間の戦闘で軽く千人以上の帝国兵を一人で斃し、しかもかの人虎のティグルを一騎打ちにて圧倒し倒したとの報告を受けております。そして竜種を投入してきた援軍10万に対しても逃げ出す事無くたった一人で向かって行き、ヒドラを一体仕留めた所を逃げる兵士が数名確認しているとの報告を受けました。そして生き残った他の将兵はこの時点で既に皆逃げ出しているのですよ。最後の一人になるまで戦場に踏み止まり、金色の竜神が出現するまで戦場で戦っていたゼフォン殿を英雄と呼ばず、そこの愚か者たちの話を鵜呑みにし、詰問し罰を与えるなど王のする事ではありませんぞ!父上!!」
ウィリアムは重臣達だけではなく今回の件についてフィリップ4世にも非があると責めた。
「なんとあの猛虎ティグルとヒドラを倒したと!それは本当か?―いや、お前が言うのなら間違いあるまい。お前の話を聞かずにゼフォン・グレイヴを裁くような事になっていたなら我が国にとって多大な損失をこうむっていたであろう」
フィリップ4世は頭を抱えゼフォンの方を見た。
「ゼフォン・グレイヴよ許してくれ。余はこの愚か者達の言葉にしか耳を傾けずにお主、いや貴公をもう少しで裁くところであった。余の不徳と此度の貴公の功績に対しどのように報いればよいか?」
「父上、彼は我が国の宝です。それ相応の地位と褒美を持って報いるべきでしょう」
「そうだな。ではゼフォン・グレイヴよそなたの階級を4階級昇進させ中佐とする。異例ではあるが帝国に多大な損害を与えた事、かの猛虎ティグルを打ち取った事、ヒドラを打ち取った事、そして最後まで戦場に残り殿を全うした事が該当する。更に褒美も金貨50枚を与えよう」
「金貨50枚!?」
ゼフォンは昇進よりも褒美に金貨がもらえる事に驚き、そして顔がほころび喜んでいる。
金貨50枚あれば孤児院の生活がどれだけ楽になるか。
この世界の貨幣は銅貨、銀貨、金貨で取引されている。
貨幣価値は銅貨100枚に対して銀貨1枚、銀貨100枚に対して金貨1枚と言ったシンプルなものである。相場として食堂での一食が大体銅貨10枚程で取引されている。
ちなみにゼフォンの給金は月に銀貨40枚程である。つまり彼の年収10年分以上の報奨金が与えられたのだ。
「何ですと!4階級の昇進など聞いた事もありませんぞ!」
「只の孤児出身の平民が中佐などとふざけている!」
「無能者の分際で生意気だ!」
重臣達が懲りずにゼフォンに対して罵声を浴びせる。
「黙れ!痴れ者共が!!」
流石のフィリップ4世も堪忍袋の緒が切れたようだ。
「近衛騎士団よこの愚か者達を速やかにこの場所より連行し別室にて待機させておけ!貴様らの処分はゼフォン・グレイヴとウィリアムとの話が終わり次第通達する。但しそれ相応の覚悟はしておけい!」
近衛騎士団が重臣達を連行しようとしていた矢先にウィリアムがある重臣に話しかけた。
「そういえばモルト将軍はかの猛虎ティグルを討伐したと言う事でかの者に懸っていた賞金を受け取っていたそうですね。おかしいな?かの者を打ち取ったのはゼフォン殿の筈ですがどういう事でしょうか?」
「なっ!それは‥その、そ、そうです!後でその者に渡そうと思っていましたのでこの話が終わり次第渡しますので、はい!そうなんです。」
モルト将軍と呼ばれる男が狼狽している。
「その必要はありません。かの者にかかっていた賞金はゼフォン殿に私が立て替えて渡しておきます。あなたの所には後で回収に私の部下を伺わせます。父上、だそうですよ。」
「この馬鹿者が!!他者の手柄を横取りした上、賞金まで懐に入れるとは恥をしれい!!近衛騎士団よ!この者を今すぐ表に連れ出し首を刎ねよ!!」
フィリップ4世は激高しモルトの処刑を言い渡した。
「へ、陛下どうかお許しを!お慈悲を!」
「そういえば貴方はゼフォン殿に罰を与えるようにと父上に進言しておりましたな。どう考えても救いようがありませんね。あとこの件で口裏を合わせた貴方の忠実な部下達も処分の対象にしておきますので先の世でもさみしくは無いでしょう。宜しいですね父上?」
「無論だ、その者達にも等しく死をくれてやれ!良いな?」
「「御意に」」
近衛騎士団達がその命に答えモルトを連行して行った―




