第四十章:エラの国に到着
ついに第二部の重要な舞台であるエラの国に到着しました。
果たしてアリシアは意識を取り戻せるのか。
二人と二匹が気絶したアリシアと卵を連れて、
屋敷を飛び立ってから二時間が経過した。
「もうそろそろ着く頃じゃ!」
アスタロテは遠くの明るい要塞化された街に、
目を向ける。
「余は街の手前で待機しておく」
「何かあったら呼んでくれ」
「ケイティよ」
「わかった」
「でも方法は?」
「アリシアとは……」
「魔力パスを繋げたのだが……」
「ケイティもよければ……」
「あと一人分が限界じゃ……」
「そうなんだ」
「じゃあお願いしようかな」
「私たち三人で生きていくんだし」
「魔力パスを開通するぞ……」
アスタロテは準備をし始めるが……
「あ、待って!」
「何か致命的な副作用は?」
念のために聞いておくことにした。
「深刻な副作用は無い」
「ただし……」
「繋げたときに……」
「記憶を共有するんじゃ」
「アリシアとパスを開通したときは……」
「記憶が流れ込んできて……」
「王太子を焼き殺したくなったのう……」
アスタロテは火球を放とうとする。
「そ、それは……」
「大丈夫そうね」
ケイティは一安心した。
「うむ」
「話が早くて助かる」
「それでは繋げるぞ!」
「お願いします!」
二人は魔力パスを繋げたが……
アスタロテはケイティの悲惨な過去を知り、
改めて水の精霊を憎んだ。
「あの水の精霊……」
「粒子ビームで消し飛ばして……」
「正解だったわい!!!」
グオオオオオオと雄叫びをあげる。
「お、落ち着いて!」
そう言うケイティにも、
アスタロテの過去が流れ込んできた。
神々との戦い。
そして支配者と戦うアスタロテ。
「な、何これ……」
ケイティは情報量の多さに混乱するが……
「大丈夫か?」
「ケイティ!」
アスタロテは心配して、
速度を落とし始めた。
「大丈夫……」
「落ち着いてきた……」
「良かったぞ」
「アリシアはケロッとして、」
「おったからな」
「アリシアがおかしいのよ!」
「それは大いにあり得るな!」
「さてとそろそろ着くぞ!」
巨大な要塞都市エラの国が見えてきた。
街の外周は百メートルを、
超える巨大な鉱石と魔力の壁に守られている。
「すごい……」
迫力に圧倒されるケイティであった。
「相変わらずあの賢者は……」
「過剰防衛すぎる……」
ガランドはため息をつく。
「え?」
「何あれ……」
壁の屋上には、
魔力キャノン砲が複数設置され、
威圧感を放っている。
見回りとして小型飛行船が、
複数機で巡回していく。
技術発達が異常だ。
「到着じゃ!」
「迎撃されないように……」
「町外れに着地するとしよう!」
「二人とも……」
「アリシアを頼むぞ!」
二人と一匹を丁寧に地面に降ろす。
「おうよ!」
「任せておけ!」
ガランドはもう迷っていない。
背中に護符付きの卵を背負う。
「じゃあ行ってくるね!」
「トルマリン来てくれる?」
トルマリンは頷き、
三人を乗せて走り出した。
相変わらず凄まじいパワーを持った馬である。
「要塞都市まで少しだけ離れておるな」
「入り口の門番は無視しろ……」
ガランドは何かを思い出したように話し出す。
「え?」
「あれって……」
ケイティはよくわからず、
戸惑っていたが……
要塞都市エラの国の入り口が見えてくる。
そこに立っていたのは……
巨大な二足歩行のカブトムシだった……
この門番の巨大なカブトムシは何者なのか。
悪い奴ではなさそうだが……
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