第12話 ステフ様のデビュタント②
~パーティー
場所は王宮での大広間。
部屋から大広間へ移動するだけなのですが、部屋までマーク様がお嬢様を迎えに来てくださいました。
マーク様も王族の礼服を着飾って普段よりも凛々しく見えます。
「っ、ステフ嬢。貴女をエスコートする大役をくれたことを感謝する」
「大袈裟よ、マーク」
そう言いながら二人はピエトロ様の部屋から大広間へと歩いて行った。
王宮の廊下の一部は絨毯の毛足が長くてヒールだと歩きにくいのですが、その辺りも王妃様でしょうか?から予め注意されているようで、マーク様は完璧にエスコートし大広間までお嬢様をエスコートしていらしました。
この後ですが…、部屋で妄想をしているような人間ではありません!
使用人としてパーティーに潜入です。ジュースを盆にのせて、待っています。
急いでお仕着せから使用人の服に着替えて、盆を持ちスタンバイ!
裏方として見守ります。
陛下に伝えたんだからマーク様、どんどんお嬢様を口説いてください!今日は口説くポイントがいっぱいありますよ?
ドレスが似合ってるとか、この会場で一番美しいとか何とでも言えますよ!・・・はっ、まさかの口ベタ?
「マークも王家の礼服を着ると王子って感じするのね~」
「いつもはどんな感じなんだよ?」
「うーん、そうねぇいいとこの坊ちゃん?かな?」
「そういうステフは今日のドレス似合ってんじゃん。でも、確かリボンがあったような…」
「あ、わかる?リボンって子供っぽいでしょ?デビュタントだもん。大人っぽく見せたいじゃない。そんなわけで、取っちゃった」
「取っちゃったってお前…」
「それで、この辺の布はそのリボンを使って私が作ったのよ?」
「うん、そのデザインいいと思う」
「本当?デザインの道もいいかなぁ?」
「そろそろ入場となります」
お嬢様方は貴族の爵位的に上だから最後の方なのよね。
お嬢様が入場すると、大広間は静まり返り、男性の視線はお嬢様に釘付けとなった。
「あの令嬢はどこの誰だ?」
「デビュタントが遅いと思うけど、ワザとか?」
「あの令嬢をエスコートしてるのって…王子じゃないのか?」
「まさか、そんなことはないだろう?」
なんかの話で盛り上がっていた。
「私は何かミスをしたのかしら?」
「うーん、違うよ。ステフが魅力的だと大広間内の男性が言ってる」
「大広間内の男性、目が腐ってるの?」
「それは俺も含まれるのか?今夜のステフは魅力的だよ。だから最初にエスコート役で光栄って話をしたじゃんか」
「ああ、そうだったの?で、デビュタントって何をすればいいの?」
「貴族間の人脈を作ったり…かなぁって何をいきなり食べ物のところに行こうとしてるの!」
「そこに食べ物があるから!」
なんだか凄そうだけど、今は違います。
「陛下への挨拶が先だよ、全く目が離せないなぁ」
やはり、食べ物なのね。「そこに山があるから登る!」みたいに言わなくてもいいじゃない? 会場の皆様がステフちゃんの容姿に釘付けだっていうのに、気にせず我が道を行くんですね…。そういう子だけど。そういう子に書いたんだけど、でもさぁ!




