第11話 ステフ様のデビュタント①
「お嬢様!今度参加するパーティーで着用するドレスが届きましたよ!エスコート役のマーク様からですね」
「そのパーティー、ピエトロで参加したらダメかなぁ?」
何て発言!そんなことしてピエトロ様が毒牙にかかったらどうするのですか?タナー侯爵家の一巻の終わりです!
「さすがは王子ですね。いい生地を使用していますし、デザインも最新のものじゃないのかな?」
「税金の無駄遣いだよ~」
お嬢様のような容姿を着飾るのは容易なことではないのです。服が本人に負けてもいけませんし、服に負けてもいけません。その丁度良い具合でいいドレスだと私は思うのですが?
「もっとさぁ、この辺の無駄を省いて……」
ああ、お嬢様がドレスについているリボンなんかを外してしまいました。
「リボンって子供っぽくない?デビュタントって「私は成人になりました~」って世間にアピールするためのものでしょ?リボンはないでしょ」
お嬢様は外したリボンをほどいてテープ状にし、タスキのようにしてしまいました。所々を縫い付け肩からタスキのようなテープ状の元リボンを外すと、新たなデザインのものが出来上がっていました。
「どう?こっちの方が良くない?」
忘れていました。お嬢様はどの方面でも万能で有能令嬢なのでした。
「さすがはお嬢様です。こちらの方が流線形と照明のあたり方での見え方が変わってよいかと思います」
それだけじゃないんですけど、新たにデザインの方面に手を出さないように敢えて何も言わないでおきましょう。
~パーティー当日
お嬢様はピエトロ様の部屋に泊まったという体でピエトロ様の部屋にいたのですが…。
パーティーまでに磨き上げる!という王宮侍女たちがこぞってピエトロ様の部屋にやってきてお嬢様を磨き上げようとしました。
多くても10人で十分なので、くじ引きで侍女達を選びました。
「きゃ~、当たった~!このために1週間毎晩祈り続けたもの!」
修道女のようですね……。
「は、はずれ……。この世には神も仏もいないのですね」
そこまで絶望?
というように一喜一憂している理由は、普段は入ることが出来ないピエトロ様の部屋に入ることが出来る!ということだろう。肝心の本人(ピエトロ様)はステフ様として侍女達に磨き上げられています。
「うわーっ!初めまして。お顔を初めて拝見しましたけれど、お美しいのですね。儚さと凛とした芯の強さが同居した美しさと言いますか……」
「可愛らしさと美しさの同居?」
「とにかく目の保養になりますわ~‼」
そうでしょう?新たな扉を開かないように注意してくださいね?
そんなコメントの中完成したお嬢様は『The 女神降臨‼』という感じで、見慣れている私すらも新たな扉を開きそうになります。
マーク様に送られたドレスもお似合いで、ポイントポイントにマーク様の瞳の色を入れているのですか?
ドレスも、コルセットを結構きつく締めるタイプのようで…。お嬢様の食い意地防止でしょうか?
くじ引きで侍女を決める…。ピエトロ人気凄いな。1週間祈って当たった人と、この世に神も仏もいないと言った人。二人を発言というか行動に矛盾が…。
ステフちゃんコルセットがきつめって、食い意地防止なの?女神を締めつけてるの??




