王都編 第6説
色々間に合ってなかった・・・
そして70人オーバーの方がブクマしてくれている・・・だと!?
ありがとうございます!
「ところでエリオンはこの国で冒険者をしているのはわかったが兄姉は何をしている方たちなんだ?」
「ん?なんだ兄さんたちのこと知らないのか?」
「生憎と世情には疎くてなぁ。田舎から出てきたもんだから王都でのこととか全然なんだ」
あれから王都を出発した俺たちは歩いて5時間ほど移動している。エリオンの話では夕方までには一つの村につくからそこで今日は泊まろうという話になった。
それで先程のように俺はこの世界のことについてはゲームでの知識しかない。設定でしかないことなどがこの世界では息づいているのだからちゃんと理解したい
そう思ってエリオンに聞くと彼は何の疑問も持たずにそうかと答えて教えてくれた。ただ、ちょっとエリオン君もっと警戒心持ったほうがいいと思う。悪い人に騙されそうで聞いた俺が少し罪悪感を覚えてしまった、
「まずこの国はゼイバス王国って言って父上のマルコス国王が国の頂点にいらっしゃる。で、長男のサンシェス兄さんは軍部に携わっている。
次男のダーヴィン兄さんは現在は国の技術開発に取り組んでいるな。この前兄さんが魔道車なるものを作ることに成功したらしい!あ、これ秘密だった・・・」
おい!?エリオン君うっかり秘密漏らしちゃってるよ!?
「まぁ、いいか。兄さんからも特に口止めされてないし。何よりシャルノさんの旦那さんだしいいだろう」
いいのか!?いや、まぁ確かに悪事に手を染めるつもりは毛頭ないけどさ!
「話が逸れたけど3男のジャイル兄さんは現在は国の医療関係に携わっているな。
ルディア姉さんは食品関係に携わってるかな。この前試食させてもらったなんだっけかな・・・薄い皮みたいなのに包んでて中が黄色くてトローってしてる甘いものがすっごくおいしかったぞ!」
たぶんだけどクレープみたいなのに生クリームかカスタードが入ってるって感じだろうか?それかシュークリーム的なものかもしれない。女の子なだけあってそのお姉さんは甘いものが好きなんだろうな
「あとメーティス兄さんはジャイル兄さんと一緒に医療関係を手伝っているかな。これが僕の兄さんと姉さんがやってることだ」
そういい終わるとエリオンは胸を張り兄や姉のことについて笑顔で話した。
「ありがとう。エリオンは家族がとても好きなんだな」
「当たり前じゃないか!父上も母上も兄さんも姉さんもこの国で暮らすみんなが俺は大好きなんだ!
だからこの前のような奴は許せなかった。改めて御礼を言わせてもらうよ。ありがとうガロン」
「いやいや、あれは結果として俺も助けに入ったけどあの行い自体はエリオンがやったことだ。それに俺は少しだけ手を貸しただけ、だからお礼なんていらないさ」
それに、むず痒いしなと小声で付け加えた。
そんな他愛のない話を交えつつついに鉱山までやってくることになった。
鉱山の近くまで行くとそこは天然の洞窟のようになっていた。
中を覗いて見るが外がまだ明るいのにも関わらずそこは黒い闇が広がっている。
入ってしまえばもう脱出不可能かのようなそんな印象を受けた。
「さて、エリオン。松明は持ってきてるか?」
「あぁ、大丈夫だ。だけど、ここまで中が暗いとは思ってもいなかったよ」
「そうだな。でもまぁ、先日発見されたばかりの鉱山だし仕方ないんじゃないか?これから人の手が入ると多少は違ってくるだろう
それよりもこの暗さだ。一応俺の方で守護の結界を張るが万が一に備えてくれ」
「俺だって冒険者だぞ?戦える!」
エリオンは対等な扱いをしてほしいのだろうことは態度を見ていればわかる。普段なら俺もそれは吝かではないがここはルーグス輝石が採れる鉱山だということを忘れてはいけない
「エリオン。君の怒りも尤もだと思う。だが、ここは調査に赴いた人たちですら逃げだす恐ろしいのが最奥にいるのを忘れたのか?
多少剣の腕が立つ程度では死んでしまう。そうしたら誰が悲しむ?エリオンが教えてくれたお兄さんやお姉さん。それにご両親だってきっと悲しむ
それだけじゃない。もし、ここで君が死んでしまったら俺だってきっと後悔する。自責の念に駆られて生涯生きていかなくてはならなくなるんだ
折角出来たこの縁を俺は消したくはない。」
俺の言葉にエリオンは他々俯いて聞いていた。すこし説教染みていたかも知れないと思い頭をカリカリと掻いてしまう。
だが、これが俺の偽りの無い気持ちだ。彼はまだ若いがそれでも自分の立場をよく理解している。それに国や民衆を思う気持ちはまだ3日という日が浅いながらも俺にすら届いてきた。
だからこそ、彼をここで死なせるわけには行かない。一応スキルとしてリヴァイヴ<蘇生>はあるし、いざとなれば蘇生ポーションも持っているから大丈夫ではあるが
それでも一度死を経験したらトラウマになる可能性もあるし命を軽んじて行動することを覚えてしまうかもしれない。
「・・・わかった。だけど!ガロンも死ぬことは許さないからな!」
俺が死ぬなんてことはこの先も無いがそれでもエリオンの気持ちは伝わってくる。大丈夫だ、俺は君を守り俺も死なないと誓おう
幾ばくかの時間が過ぎてしまったが手持ちのアイテムなどを確認して俺たちは鉱山の中へと入った。
入った瞬間に感じたのは魔物の視線と土の匂いだった。圧倒的な数の魔物の視線にエリオンは少し肩を震わせていたが意を決したのか立ち直ったようだ。
そこで俺は彼の周りに守護結界を張る。その瞬間彼の身体の回りが少し光を帯ているのがわかる。これであらゆるものからエリオンを守ってくれるはずだ。
それから数十分はたまた数時間か鉱山の中を手探りで探していく。途中で魔物などにも襲われたが特に苦戦することがなく奥へと進んで行く。
進んでいる内にわかったのは鉱山内はかなりの広さを有しているということ。
恐らくダンジョンだったゲームの時よりも広さはあるのでないだろうか。ゲームの時はマッピングスクロールというのが街で売られていてそれを使えば自動マッピングしてくれる便利アイテムがあった。
勿論、そんなものはこの世界にはないだろう。だが、一応はエリオンに聞いてみるのもいいかもしれない。
「なあエリオン、一つ聞きたいことがあるんだがいいか?」
「ん?なんだい?」
「王都とかギルドにダンジョン内部とかの地図っての売ってないか?」
しばらくエリオンはうーんと唸って思い出したのか首を縦に振った
「たしかギルドでも扱っていたと思う。地図に関しては既存のものだけになるがあるはずだ」
なるほど。帰ったら世界地図とダンジョン地図を一通り揃えるのも悪くないかもしれない。
今後の予定を立てていると漸くあってか奥に到着した。
そこは鉱山の中にも関わらず周りが照らされていて宛ら光の博覧会のようだった。
「これ一つ一つが・・・」
まるで童心に返ったかのようにエリオンはその場で輝くルーグス輝石を眺めていた。
だが、俺は周りの景色を見るよりも奥にいる無機物であるが存在感を出しているソレから目を離さずにいた。
そんな俺たちの雰囲気を悟ったのかエリオンも気持ちを入れなおす。
「上出来だ。コイツらは逃げないからな。後でじっくり鑑賞しよう」
「す、すまない」
「いや、大丈夫だ。それよりエリオンは安全な所まで下がってくれ」
「わ、わかった」
エリオンはそう応えると来た道を少し戻り岩場の影に隠れた。
「さて、ゴーレムよ一対一のサシの勝負と行こうかぁ!」
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(エリオン視点)
「さて、ゴーレムよ一対一のサシの勝負と行こうかぁ!」
そう言うや否やガロンはゴーレムへと駆け出して行った。
ゴーレムは自分に向かってくる者を確認すると敵対行動と認識したらしくゴーレムの等身に見合った拳を繰り出してガロンへと振り下ろしていた。
静止画でも見ているかのようなその光景は当たれば即死という文字が恐ろしく似合う程のものだった。
だが、そんな振り下ろされる拳は空を斬り地面へと叩きつけられる結果となった。
何が起こっているのか。目の前に見える光景に他々そういい残すことしか出来ないもので本当にガロンは人間なのかと疑いたくなった。
ゴーレムの拳を寸で避け時には手に持つ剣でゴーレムを斬りつける、その光景は宛ら演舞の練習でもしているかのようだった。
そして俺はこの時に改めて思う。この人に剣技の師事を仰ごうと。彼に教わることは恐らく高みへと登るために必要なことなのだと。
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ゴーレムとタイマン勝負をしかけてからガロンは思考する。
ゲームをしていた時に確か、このゴーレムからは上質な鉱石が採れたこととゴーレムの核は防具練成で上位素材だったはず。
そして今もゴーレムの拳を避け、斬戟、避け、斬戟の繰り返し時間を浪費している。
ガロンにHPがあったのならばこうも長引いてはいないだろう。ゴーレムから豪腕が繰り出されそれを避け斬戟を放つ。
これがどれほど精神的に来るかは想像に難しくない。普通ならば死と隣合わせの演舞。もはや狂人の域であろう。だが、彼は不死の王だ
自らのHPという概念が存在しない。そんな彼を誰が持久戦に持ち込んで勝利を呼び込むことが出来ようか。
策士、策に溺れる。まともな思考をしているなら半分にも満たない時間でガロンから距離を取り自分の持てる最大の一撃を繰り出しているかもしれないが対峙しているそれはゴーレムだ
自らの域を自力で出ることはせずに唯、そこに招かれた者を何も考えずに掃討するが役目である。思考など不要。我が拳撃は唯一無二、森羅万象遍くことなく一切の不浄を否定するのだと言わんばかりである。
故にゴーレムは突き進む。己が進む道の先は光の指すことも照らされることもない普遍の闇だったとしても。
「終わりだゴーレム」
愛剣を握り締めゴーレムへと進む。
「祖の嘆きを知れ
汝を希うものの悲しみを知れ
我が刃は幾千の代弁と知れ
奥伝其ノ壱百花」
無数の斬戟となってゴーレムに襲いかかる。正に縦横無尽
そしてゴーレムは切り裂かれ崩れ落ちる。そして俺はそれを確認してゴーレムへと向かう。目的のものを回収するために
「んー、どこだったっけかなぁ・・・たぶん心臓部のはず・・・お?あった!」
そうして取り出してみると青いビー玉サイズの核が出てきた。そしてそれを俺はすかさずアイテムボックスから瓶を取り出し中へ入れる。
よし、これでゴーレムは青い核が再生成されるまでは動かないはず。ただ、その再生成時間がわからないっていうのがあるのが怖い。
「とりあえず目的のものを回収しよう。おーい!エリオーン!もう大丈夫だから早く採って帰ろーう!」
少し離れて様子を見ていたエリオンに声をかけるとエリオンは立ち上がりこちらへ戻ってきた。
「ありがとうガロン!でも、さっきの君の剣技はすごいな!初めてみるものだった!」
子供のようにはしゃぐエリオンが子供っぽくて自然と笑顔になってしまう。素直に自分を褒めてくれるのはやはり単純に嬉しいなと思う
「さっきのは俺の技のひとつだよ。そんなことより先に鉱石を採っていこう。一応しばらくは再生成されることはないと思うけどいつされてもおかしくないからね」
その言葉を聞いてエリオンは少し冷や汗を流しながら輝石採りに戻った。
そして時間にして20分くらいだろうか見て採れるものの中で大きめの輝石を2つエリオンは袋へとしまい込んだ。
「それでいいのか?」
「おう、これで兄さんと姉さんにペンダントを作るつもりだ!」
まぁ、輝石が砕けるかはその職人さんに任せよう。ただ、若しものために保険をかけて置くかな。
若し精製できなくてそのまま渡されても困るだろうし
「さっきの鉱石でもし、職人さんたちがお手上げのようだったら俺の所に持ってきてくれ。
俺も多少ならば作製に心得があるんでな。役に立てるかもしれない」
それを聞いてエリオンはならばと俺に輝石を渡してきた。
「いいのか?若しかしたら俺が騙そうとしてるかもしれないぞ?」
「かまわんさ。それに俺も多少は人を見る目はあるつもりだ。まぁ若し、ガロンが騙そうとしてもそれはそれで見逃すさ」
「・・・まったく。為らば俺を期待してくれてるエリオンに最高の出来で渡そう」
そうして俺たちは鉱山を後にし王都に向かって歩き始め3日後、無事に俺たちは王都へと到着するのだった。
異世界さんこんにちわ~不死王だけど元人間です~ 王都編 第6説「ルーグス輝石」
次回は今週中にあげます!




