19話
次回はナイトメア作戦のF-15vsフランカー。南北日本のマルセイユ対決を描きたいと思ってます。
(ハルトマンよりマルセイユのほうが凄いと言う説もありますよね?)
19話 暁前の海に舞う異形の翼
10月1日暁前
悪夢作戦発令の直前、日本海に展開する北日本空母苫小牧から数十機のYak-141フリースタイルと呼ばれる艦載機が上空へと舞い上がった。
この機体は先代のYak-38と同じく真ん中に機体の中央部に巨大なファンを持っているが、後ろの推進装置にも偏向機能がついており機体の中央部が極端に重そうに見えるが、推進力では遥かに勝っており、亜音速のフォージーとことなり音速の1.5倍の速度で空を舞い、MiG-29に匹敵する6発の各種対空誘導弾とレーダーを搭載し、極めてハイレベルな戦闘能力を有する。」
多数のYak-141は高度7500で一子乱れぬ編隊を組み、秋田県へと向かうのであった。
一方、それを捉えた海上自衛隊の軽航空護衛艦である大鳳からデルタ翼の艦載機がスキーのジャンプ台に似た甲板から上空へと舞い上がった。
その機体の名は雷雲もしくはシュペル・バルザック2000と呼ばれる日仏共同開発の次世代艦上戦闘機だ。同機は垂直離着陸能力を持ち、なおかつF-16Cと同格の搭載力やある程度の速度を求められ、戦闘能力もそれに匹敵する無茶ぶりを要求されるも、空力適正などを仏技術陣が研究し、機体を設計して軽量化素材を日本で開発、日仏技術陣の苦心と努力で高い推進力の主エンジン垂直用エンジンが生まれたのである。
閑話休題。雷雲隊も空へ舞い上がると偶然なのかこちらも高度7500mに集結したのである。
雷雲隊第2中隊1号機
「嫌な予感がするな……………」
そう後部座席の射撃管制員の川瀬信平中尉が呟くと俺、武村義也大尉は「だがレーダーには例のYak-141以外の反応は無いだろ?」と続くと彼も「その通りですが…………」と言おうとした次の瞬間、『スノークラウドより上空へ展開中の全友軍機へ告ぐ。これよりナイトメア作戦を開始する、各自交戦準備を開始せよ!』とE-3AWACSから通信が入る。
それを聞いた俺は「………フェニックス1了解!………お前ら準備は良いな?」と言うと俺の率いるフェニックス中隊の仲間は次々に『了解』と続く。
無論、俺自身も愛機のマスターアームキーを入れ、攻撃態勢に入った。
Yak-141フリースタイル。どんな機体なのか気になるな…………
俺はそう思いつつもミサイル発射ボタンへ指を翳す。
「…………フェニックス1フォックス1!」
俺がそう叫ぶと同時に1発のAIM-120B空対空誘導弾が翼下のランチャーから離れ、明るくなりきらない空を照らすのであった。
そして1分もしないうちにこっちの放った音速の3倍近いスピードで飛翔するAIM-120BとYak-141の放ったR-77がすれ違い、互いの方角へと向かう。
お互いにミサイルの射程距離限界近い距離で放っているので命中こそしなかったが威嚇には充分だった。
「各機、第2波攻撃用意!」
俺がそう命じるとすぐに第2波ミサイル攻撃が実施され、次のAIM-120が目標へ放たれる。
相手も同様にこちらへ向けてR-77ミサイルを放った。
数分後、こちらのミサイルが見事に敵へ命中したかと思うとあちらのミサイルもこちらの飛行隊に属する2機に命中し、撃墜されたとの報告が入る。
「敵さんもただじゃ帰してくれそうになさそうだな……………」
俺はそう呟くとレーダーを格闘戦モードへ切り替えて格闘戦の準備を始める。
射撃管制装置はコックピットの左上部に位置するタッチパネルに撃ち尽くしたAMRAAMのラックに変わって赤外線誘導弾のラックと20mm機銃に接続された事を表示すると、俺は搭載が始まったばかりの赤外線追尾装置の情報を右上部のディスプレイに表示し、左上部のディスプレイに計器類を表示させて中央のタッチパネルにレーダー情報を示す様にした。
3秒後、お互いに視程内に入るが、俺はすぐに攻撃に入らず、機体を急旋回させて状況観察を始める。すると俺にとある敵機が食い付いき、追い掛けて来たのである。
(…………しめた!)
俺はそう思うと機体を斜めにして旋回させると食い付いてきた敵機の後へ占位したのである。
「フェニックス1フォックス2!」と叫ぶと翼下の90式空対空誘導弾が敵機へ向かい、暫くすると90式AAMはに見事に目標だった敵機に炸裂し、その敵機は砕け散ったのである。だがこちらもさっきの2機に加えて3機撃墜されており、敵も既に被撃墜数が5機に達していたがどちらも空戦を継続。
最終的にこちらは俺含む3機、対する向こう側は2機を残して全て蒼空へと散ったのである。
こうして史上初のV/STOL機同士の空戦は幕を閉じた。




