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夢渡の女帝  作者: monoll
第4章 希望を夢見た宙の記憶
182/189

断片11-2「No.Ⅻ:The Hanged Man(Reversed)」

 「強すぎる個性は、時に毒となる」。この導入に、私は些かの疑問を投げかけたい。


 見え透いた真理(・・)とやらを求める為、研究には多くの素体サンプルが必要だ。

 故に多くの実験では再現性を求め、不必要な知恵(・・)を植え付けないようにしている。そして、現れた異物どくを早期に排除する仕組みも整えているだろう。


 温室で大事に育てられた個性ニンゲンには、外敵から身を守る確かな術は教えられない。

 必要最低限の知識だけで暮らせるよう調整するのだから、懐疑心ぎもんを持たれても工程タスクが増えるだけ。…実に合理的な考え方だ。


 それでも、綺麗に整列され、番号で管理された中で育てられた個性ニンゲンたちの中には、定められた枠からはみ出す異物どくが現れる。

 指示が読めない者、意図して無視する者、枠の隙を見つけて掻い潜ろうとする者。厄介者の種類は枚挙まいきょいとまがないだろう。


 私はこれらを咎める者ではない。むしろ称賛し、受け入れる者である。

 与えられた知識だけで最大限の努力をしている者たちを、どうして爪弾つまはじきにできようか。


 正常値から外れた個性ニンゲンが、わざわざ名乗り出てくれているのだから。「毒」の一言で片付けるには勿体ないではないか。

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