13
エレオノーラが王宮からの呼出状を受け取ったのは、それから十日ほど経った頃だった。封筒には王宮法務局と財務監査局の連名が記されており、伯爵家の管理権限と正式な抗議申立てについて説明するため、指定された日時に出頭するよう求められていた。
「まあ、ようやくですのね!」夫人は書簡を読み終えると、満足げに微笑んだ。
「やっぱり、わたくしがきちんと抗議したから、王宮も動かざるを得なくなったのだわ。最初から素直に対応してくだされば、こんなに面倒なことにはならなかったのに」
「まことに、奥様のおっしゃるとおりでございます」
「それにしても、法務局まで同席なさるなんて、随分と大げさね。長官が謝罪なされば、それで済むお話でしょうに。もっとも、わたくしほどの者に失礼なことをしたのだから、それなりの手続きが必要なのかもしれませんわね」
グレゴールは何度も頷いたが、書簡には謝罪について一言も記されていなかった。むしろ、夫人が申し立てた内容について事実関係を確認し、伯爵家の今後の管理体制を説明するための面談であることが明記されている。
しかし、夫人は既に自分の解釈で納得してしまっていた。
「そうだわ。せっかく王宮へ伺うのだから、少し華やかな装いにしなくてはね。あまり地味では、かえって失礼でしょう? セレスティーヌ様にもお会いするかもしれませんし」
「王妃陛下もご同席なさるのでございましょうか」
「当然でしょう。わたくしがこれほど困っているのよ。昔からの友人を放っておくような方ではありませんもの。きっと、直接お詫びをなさりたいのでしょうね」
エレオノーラは嬉しそうに笑い、衣装部屋へ向かった。
***
ところが、王宮へ出向く当日の朝、夫人はまたしても侍女を叱責することになった。選んだドレスの胸元に小さな染みがあり、裾にも皺が残っていたのである。
「何ですの、これは! わたくしが今日着ると申し上げていたでしょう? どうしてきちんと手入れをしておかなかったの!」
「申し訳ございません、奥様。昨日お選びになったドレスは、こちらではなく……」
「まあ、言い訳するおつもり? わたくしが間違えたとでもおっしゃりたいのかしら」
「いえ、そのようなことは……」
「でしたら、黙って直しなさい。まったく、最近の使用人は何一つまともにできないのね。わたくしが若い頃は、もっと気の利く者ばかりだったのに」
侍女は頭を下げ、急いで別のドレスを用意した。
しかし、夫人はその色が気に入らないと言い出し、結局、最初のドレスを着ることになった。
「まあ、仕方ありませんわね。わたくしが着れば、多少の不備など目立ちませんもの。何しろ、昔から美貌には恵まれておりますから」
エレオノーラは鏡の前で満足そうに微笑んだが、侍女は何も言わなかった。実際には、染みも皺も目立っていたものの、それを指摘すれば再び叱責されることは目に見えていたからである。
***
王宮へ到着したエレオノーラは、案内された部屋を見て少し不満そうな顔をした。そこは華やかな応接間ではなく、法務局の会議室だった。大きな机を囲むように椅子が並べられ、既に数名の官吏が書類を用意して待っている。
「まあ、こちらでお話しするの? わたくし、王妃陛下にお会いするものだと思っておりましたのに」
案内役の官吏は丁寧に一礼した。
「本日は、王宮法務局および財務監査局による正式な説明と確認の場でございます。王妃陛下のご同席は予定されておりません」
「……そうなの?」夫人は不満げに眉をひそめた。
「まあ、セレスティーヌ様もお忙しいのでしょうけれど、わたくしがわざわざ足を運んだというのに、少し失礼ではありませんこと?」
官吏は何も答えず、用意された席へ案内した。
会議室には、オスカー・レインフォード長官とフィリップのほか、法務局の高官、爵位継承を担当する官吏たちが揃っていた。さらに、少し離れた席にはアルベルト伯爵も座っていた。
エレオノーラは夫の姿を見つけた途端、顔を輝かせた。
「まあ、旦那様!」夫人は周囲の視線も気にせず、嬉しそうに近づいた。
「お久しぶりですこと! わたくし、ずっとお会いしたかったのよ。お手紙はお読みになって? エリオットのことも、王宮の方々の失礼な態度も、きちんとご説明したでしょう?」
アルベルトは静かに立ち上がり、礼をした。
「エレオノーラ。手紙は受け取ったよ」
「まあ、そんなに他人行儀になさらなくてもよろしいのに。わたくしたち夫婦でしょう? それに、今日はあなたもわたくしを助けるためにいらしてくださったのでしょう?」
アルベルトはすぐには答えなかった。以前と変わらない妻の様子を見て、何かを諦めたように小さく息を吐いた。
「今日は、伯爵家の今後について正式な説明を受けるために来たんだ。君にも、きちんと話を聞いてほしい」
「もちろんですわ。でも、そんなに心配なさらなくても大丈夫よ。わたくしがきちんと抗議したのだから、王宮も間違いを認めるはずですもの」
エレオノーラは満足げに微笑み、夫の隣へ座ろうとしたが、案内役の官吏から別の席を勧められた。
「伯爵夫人、恐れ入りますが、こちらのお席へお願いいたします」
「まあ、どうして? わたくしたちは夫婦なのよ」
「本日は、それぞれのお立場からご説明を伺うため、席を分けております」
「……そう。随分と堅苦しいのね」
夫人は不満そうにしながらも、指定された席へ腰を下ろした。グレゴールもその後ろに控え、何が始まるのか分からないまま、落ち着かない様子で周囲を見回している。全員が着席すると、法務局の高官が静かに口を開いた。
「本日は、ヴァレンシュタイン伯爵家の管理権限および爵位継承に関する審査状況について、ご説明いたします。また、伯爵夫人から提出された正式な抗議申立てについても、事実関係を確認させていただきます」
「ええ、もちろんですわ。わたくしも、ようやくお話ができて安心しておりますの。何しろ、長官には随分と失礼なことをされましたから」
エレオノーラは得意げにオスカーへ視線を向けたが、長官は表情を変えず、手元の書類を確認していた。
「まず、伯爵家の財務状況についてですが、現在の管理体制では、領地の維持に必要な支出を確保することが困難であると判断されております」
「まあ、またお金のお話? そのために王宮から事務官を派遣してくださったのでしょう。でしたら、もう解決したのではなくて?」
「いいえ。調査の結果、管理体制そのものに重大な問題があることが確認されました。改善のために必要な資料の提出や支出の見直しについても、十分な協力が得られておりません」
「そんなことありませんわ! わたくし、必要なことはすべてお任せすると申し上げましたもの。それなのに、あなた方がいつまで経っても仕事を終わらせないのでしょう?」
法務局の高官は、夫人の言葉が終わるのを待ってから、静かに続けた。
「王宮財務監査局は、伯爵家の私的な会計業務を代行するために派遣されたわけではございません。領民の生活を守り、領地の財政再建を支援するために調査を行っております」
「そんなことは分かっておりますわ。ですから、早く再建してくださればよろしいでしょう?」
「そのためには、現在の管理権限を持つ方々の協力が必要なのです」
「まあ、またわたくしのせいになさるの? 本当に、皆さま責任を押し付けるのがお好きなのね。わたくしがどれほど忙しくしているか、少しも理解していらっしゃらないのだわ」
エレオノーラは深いため息をついたが、誰も同意しなかった。いつもならグレゴールがすかさず相槌を打つところだったが、さすがに王宮の高官たちを前にしては、口を挟む勇気がないらしい。
「次に、爵位継承についてご説明いたします」
法務局の高官は新たな書類を取り出した。
「現当主であるアルベルト伯爵は、領地管理から退く意思を正式に示されております。また、嫡男エリオット殿は、既に爵位継承権を放棄されており、王国側でもその手続きが完了しております」
「まあ、またそのお話?」夫人は呆れたように首を振った。
「わたくし、何度も申し上げているでしょう。エリオットは隣国で勉強しているのよ。少しばかり若気の至りで変なことをしたのかもしれないけれど、母親であるわたくしがきちんと話せば、すぐに戻ってくるはずですわ」
「エリオット殿からは、帰国の意思がないことについても正式な回答をいただいております」
「そんなもの、あの子の本心ではありませんわ! きっと、あちらの商家の者たちが何か吹き込んだのよ。わたくしの息子が、平民の娘などと結婚するはずありませんもの!」
エレオノーラは声を荒らげたが、法務局の高官は淡々と説明を続けた。
「婚姻は正式に成立しており、身分変更についても法的な問題はございません。したがって、現在のヴァレンシュタイン伯爵家には、直系の継承資格者が存在しないことになります」
「……だから、何ですの?」
「継承規定に従い、傍系親族への爵位継承について審査を進めております」
「傍系親族ですって? そんなこと、わたくしは認めませんわ!」夫人は勢いよく立ち上がった。
「わたくしはヴァレンシュタイン伯爵夫人なのよ! この家を守ってきたのはわたくしですわ。旦那様がいらっしゃらない間も、使用人たちを指導し、屋敷を維持してきたのよ。それなのに、どこの誰とも分からない親戚に爵位を渡すなんて、あまりにも失礼ではありませんこと!」
「伯爵夫人、どうかお座りください」
「いいえ、座りませんわ! わたくしがどれほど苦労してきたか、皆さまには分からないのでしょう。わたくしほど優秀な者が、どうしてこんな扱いを受けなければならないのかしら!」
そのとき、それまで黙っていたアルベルトが静かに口を開いた。
「エレオノーラ。もうやめてくれ」
夫人は驚いたように振り返った。「まあ、旦那様。あなたまで、わたくしを責めるおつもり?」
「責めているわけではない。ただ、今日は大切な話をするために集まっているんだ。最後まで説明を聞いてほしい」
「わたくしは、きちんと聞いておりますわ! それなのに、皆さまがわたくしの言うことを理解してくださらないのよ」
アルベルトはしばらく妻を見つめていたが、やがて静かに首を振った。
「君は昔からそうだったね。自分の考えと違うことを言われると、相手が間違っていると思ってしまう。何度説明しても、聞いてもらえなかった」
「まあ、何をおっしゃるの? わたくしほど人の話をよく聞く者はいませんわよ」
「……そうか」アルベルトはそれ以上、言い争おうとはしなかった。
「ただ、これだけは伝えておきたい。私はもう、王都の屋敷へ戻るつもりはない。君との婚姻についても、正式に解消したいと考えている」
エレオノーラは一瞬、言葉を失った。「……何ですって?」
「以前から何度も伝えてきたことだが、私の意思は変わらない。これ以上、夫婦として暮らすことはできないんだ」
「そんな……そんなはずありませんわ!」夫人は声を震わせた。
「旦那様、どうしてそんな酷いことをおっしゃるの? わたくしたち、あんなに仲がよかったではありませんの。先日だって、一緒に乗馬を楽しんだでしょう?」
アルベルトは困惑したように眉を寄せた。「……乗馬?」
「ええ、そうよ。あなたがどうしてもとおっしゃるから、わたくしもお付き合いして差し上げたのよ。日差しが強かったから、日傘を差して大変だったけれど」
会議室に、奇妙な沈黙が落ちた。
アルベルトはしばらく妻を見つめていたが、やがて静かに答えた。
「私は、君と乗馬に出かけた覚えはないよ。そもそも、ここ数年、王都へ戻っていないのだから」
「まあ!」エレオノーラは顔を赤くした。
「そんなこと、今ここでおっしゃらなくてもよろしいでしょう! わたくしがどれほど恥ずかしい思いをするか、お分かりにならないの?」
「君が言い出したことだろう」
「だからといって、わたくしに恥をかかせる必要はありませんわ! 昔からあなたはそうなのよ。わたくしが少し困っていても、助けてくださらないのだから!」
アルベルトは何も言わなかった。何を答えても、妻は自分が傷つけられたという話に変えてしまう。それを何年も繰り返してきた末に、彼は屋敷を離れることを選んだのである。
法務局の高官は、夫婦の会話が途切れたところで、静かに説明を再開した。
「伯爵夫人、婚姻関係については別途、正式な審査が進められております。本日は、その結果を決定する場ではございません。ただし、アルベルト伯爵が領地管理から退く意思を示されていること、直系の継承資格者がいないことを踏まえ、王宮としては新たな管理体制への移行を進める方針です」
「そんなこと、わたくしは認めませんわ!」
「ご意見は記録いたします。しかし、爵位継承は王国の法と継承規定に従って判断されるものであり、伯爵夫人のご同意だけで決まるものではございません」
「まあ、何て失礼な!」エレオノーラは怒りに震えた。
「わたくしがどれほどこの家に尽くしてきたか、皆さま何もご存じないのね。わたくしがいなくなったら、この屋敷がどうなると思っていらっしゃるの? 使用人たちだって、困ってしまうに決まっておりますわ!」
その言葉に、フィリップは一瞬だけ目を伏せた。調査の過程で、使用人たちから聞き取った内容が頭をよぎったのである。給与の遅延、度重なる叱責、突然変更される指示、そして、退職を申し出た者への執拗な非難。夫人がいなくなれば困るという声は、少なくとも彼が話を聞いた使用人たちからは、一度も上がっていなかった。
「伯爵夫人、使用人の方々については、未払い給与の支払いと今後の雇用を優先して調整しております。新たな管理体制へ移行する場合も、必要な人員については継続雇用を検討する方針です」
「まあ、勝手なことを! 使用人たちはわたくしが雇ってあげた者たちなのよ。わたくしの許可もなく、そんなことを決めるなんて!」
「雇用については、現在の契約と法令に従って対応いたします」
「本当に、何を申し上げても通じないのね。わたくしが優秀すぎるから、皆さま理解できないのでしょうけれど、少しは努力していただきたいものだわ!」
エレオノーラはそう言って、椅子へ腰を下ろした。
その後も説明は続いたが、夫人はほとんど聞いていなかった。自分がどれほど不当に扱われているか、王妃に直接訴えなければならないという考えで頭がいっぱいだったのである。
やがて、法務局の高官が最後の書類を取り出した。
「本日の説明は以上となります。なお、爵位継承に関する審査は最終段階に入っており、王家の承認が得られ次第、新たな管理体制へ移行する予定です。その際には、伯爵邸の居住者および使用人の処遇についても、正式に通知いたします」
「……居住者の処遇?」エレオノーラは、そこで初めて顔を上げた。
「それは、どういう意味ですの?」
「現在の伯爵邸は、爵位に付随する管理財産として扱われております。新当主への移行が正式に決定した場合、屋敷の管理権限も新当主へ移ることになります」
「まあ、そんなことは分かっておりますわ。でも、わたくしは伯爵夫人なのよ。もちろん、今までどおり暮らせるのでしょう?」
法務局の高官は、少しだけ言葉を選んだ。
「その点についても、今後の審査結果と新当主の判断に基づいて決定されます」
「……何ですって?」
夫人は不思議そうに首を傾げた。
「わたくしが、あの屋敷に住めなくなるかもしれないとおっしゃるの?」
「現時点では、正式な決定は出ておりません。ただし、管理権限の移行に伴い、居住についても見直しが必要となる可能性がございます」
エレオノーラはしばらく黙っていたが、やがて小さく笑い出した。
「まあ、嫌だわ。そんなこと、あるはずありませんでしょう。わたくしはヴァレンシュタイン伯爵夫人なのよ。あの屋敷は、わたくしが長年守ってきた場所ですもの。誰かが勝手に追い出すなんて、できるはずありませんわ」
法務局の高官は、それ以上何も言わなかった。既に必要な説明は済ませており、夫人の発言も正式な記録に残されている。あとは審査の結果に従って手続きを進めるだけだった。
会議が終わると、エレオノーラはアルベルトへ駆け寄った。
「旦那様、今日のお話は随分と失礼でしたわね。でも、心配なさらなくても大丈夫よ。わたくしが王妃陛下にお話しすれば、きっと何とかしてくださるわ」
アルベルトは静かに妻を見つめた。「エレオノーラ。もう、そういうことはやめてくれないか」
「まあ、どうして?」
「君が王妃陛下とどのような関係だと思っているのかは知らないが、王国の法を個人的な関係で曲げてもらうことなどできない。今回のことは、正式な手続きに従って進めるべきだ」
「まあ! あなたまで、わたくしを馬鹿にするの?」
「そうではないよ。ただ、現実を見てほしいんだ」
「現実ですって? わたくしほど現実的な人間もいませんわよ。あなたは昔から、わたくしの考えを理解してくださらなかったものね」
アルベルトは小さく息を吐いた。「……そうかもしれないね」それだけ言うと、妻へ一礼し、会議室を後にした。
エレオノーラはその背中を見送りながら、不満げに扇を握りしめた。
「本当に、旦那様ったら。昔から少し気が弱いところがおありなのよね。わたくしがしっかりしていなければ、何も決められないのだから」
グレゴールは、いつものように頷いた。
しかし、その日、アルベルトが妻へ向けた最後の表情を見ていたフィリップには、伯爵が再び王都の屋敷へ戻ることはないだろうと思えた。
そして、エレオノーラが自分の立場を理解するより先に、王宮では爵位継承に関する最終審査が進められていた。新たな継承候補者であるアレクシス・フォン・ヴァレンシュタインは、既に領地の再建計画を提出しており、使用人の雇用継続と未払い給与の支払いについても、具体的な方針を示していた。王宮としても、領民の生活を守るためには、できる限り早く新体制へ移行する必要があると判断していたのである。
もっとも、エレオノーラはそのようなことを知る由もなかった。
王宮からの帰り道、馬車の中で夫人はグレゴールに向かって、今日の会議がどれほど失礼だったかを延々と語り続けていた。
「本当に、皆さま嫉妬深くて困ってしまうわ。わたくしが少しばかり優秀だからといって、あんなに意地悪なさらなくてもよろしいでしょうに。王妃陛下も、きっとわたくしのことを気にしていらっしゃるのね。昔からそうだったもの」
「まことに、奥様のおっしゃるとおりでございます」
「でも、わたくしは負けませんわよ。どれほど意地悪をされても、最後には正しい者が勝つものですもの」
夫人は満足げに微笑み、窓の外へ目を向けた。
王都の街並みは、いつもと変わらず華やかだった。馬車が伯爵邸へ近づくにつれ、エレオノーラの機嫌も少しずつよくなっていった。
屋敷へ戻れば、いつもの使用人たちが迎えてくれる。自分の部屋も、衣装も、宝石も、すべてこれまでどおりそこにあるのだから。
彼女はまだ、何も失っていないと思っていた。
しかし、王宮の会議室では既に、伯爵家の管理権限を移すための書類が整えられつつあった。
新当主の承認が下りれば、エレオノーラが当然のように暮らしてきた屋敷は、もはや彼女の意思だけで使える場所ではなくなる。
その日が、思っていたよりも早く訪れることを、夫人はまだ知らなかった。
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