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ダンス本番


「どうした、マリー」

「うん。シャルを探してるの」

「シャルロット嬢も招待されていたな。

ガルシア公爵は先程挨拶をしたから、もういるはずだけどな」


キョロキョロと探していると、

「あっ!お庭だ。……お兄様といる」

「どれ?なんだか仲睦まじく見えるな」

「………………うん」

「なんだ?その間は」

「この前ね、ぱ、お父様にお兄様が婚約するなら私が反対するような相手じゃないって言われたのを思い出したの」

「…………なる程」


「この前フランとケンカして、フランなんて嫌いって言って飛び出しちゃったの、それから気まずくて話もしてないんだけどね、私に求婚の話があるのをよく思ってないみたいで、お父様にお話ししたら、反抗期だって言ってたけど、お兄様が誰かと婚約するってなったら、やっぱりお兄様を取られちゃう!って思ったの」


「そんなもんなのか?俺には正直わからない」


「だってお兄様は私に優しくしてくれていたのをこれから、婚約者の人に向けることになるもん」

涙を浮かべてそう伝える


「俺がいるじゃないか。それでは足りないか?」

「だって分かんないもん」

「フランソワも同じ気持ちなんだろ?分かってるじゃないか」

「お兄様を取られちゃう」

「お前はシャルロット嬢の事が嫌いなのか?」

「ううん。好き」

「じゃあ、ユーリーとシャルロット嬢の事を応援してやればいいだろう」

「………うん」

「お前には俺がいるから大丈夫だ。」

「何?それ?」

「求婚だろ?」

「(仮)だもん」

「(仮)でもなんでも婚約するからな」

「落ち着いて考えたら(仮)でもダメなような気がしてきた」

「もう撤回はできんぞ。護衛の一人に陛下に伝えるように言っておいたからな!もう伝わってるんじゃないか?」

ニヤリと笑う……

「仕事が早いタイプなんですね」

「どう言う意味だ?」

「前はよく邸に来てたから、王子って暇なのかと思ってたから」

「なる程な………今度説明するよ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あっ!殿下、マリー」


「……シャル!とお兄様」


アラン様に腕で小突かれて

「応援するんだろ?」

小声で言われる

「うん」


「ユーリー誕生日おめでとう」

「ありがとうございます、アラン殿下」

「二人で庭の散策か?」

「えぇ。先日はシャルロットの邸のバラ園を見させてもらったので、今日はうちの邸のバラ園をと思い案内していました」

「そうだったのか。しかし主役なんだからそろそろ戻った方が良さそうだぞ?」

「そうですね、シャルロット戻ろうか?」

「はいユーリー様」

あとでね!と手を振るシャル


ばいばいと手を振るマリー


「出来るじゃないか!」

「うん。結構頑張った」

苦笑いするアラン

「その調子だ!」



「ローズマリア」


誰?と振り向くと

ガブリエル伯爵と息子のシモーヌがやってきた。


ギラギラ親子だ!お母様の御実家だけど苦手なのよねぇ。どうしよう。


「殿下ご機嫌麗しゅうございます」


「あぁガブリエル伯爵、久しぶりですね」

「息子のシモーヌです。ローズマリアの従兄弟に当たります」

「そうだったのか。マリーの母上のご実家か」

「はい。私はローズマリアの母の兄にあたります。殿下少しシモーヌとローズマリアを話しさせてやってくれませんか?」

「悪いがそれは出来ない。従兄弟とは言えパートナーを男と二人にさせるわけにはいかん、戻るぞマリー」

「えっ?あ、ハイ」

ペコリと頭を下げてその場を去る



「アラン様といるとお話を断れるのね!」

「そうだな、便利な男だと思っていいぞ」

「凄いわ!!」

「だろ?」

「アラン様のこと、全然知らなかったけど今日はお話して新たな一面を見られて驚きました」

「……もちろん良い一面だよな?」

「うん。」

「そうかなら、良い」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


邸の中に入るとお父様に呼ばれた。

「私が邪魔なら席を外すが?」とアラン

「いえ、一緒に聞いていただけますか?」

ガルシア公爵も同席するとの事


「ユーリウスとシャルロット嬢の婚約を陛下に願おうと思っております」とリオネル


「そうか!それはめでたいな」


「アラン殿下、うちの娘は殿下の婚約者候補に選ばれていた事もあり、殿下にもお伝えしなくてはと思いまして、この場を設けさせていただきました」とガルシア公爵


「気にするな!先ほどの様子から相思相愛なのだろう?」


「えぇ。そのようですね」


「私からも父上に言っておくから、話を進めると良い」


「「ありがとうございます」」


「マリー、ユーリウスの婚約者がシャルロット嬢になるよ、良い?」


「うん。良いよ」

アラン様の腕をギュッと掴む


「ありがとう、ローズマリア嬢」

と公爵に言われる


「お兄様もシャルも大好きだから、幸せになってほしいです」

と伝える


「シャルロットが喜ぶよ」

と頭を撫でられた


「さて、とそろそろダンスが始まるね、マリーアラン殿下と踊っておいで?」


「パパ、じゃないお父様と踊らないの?」


「先ずはパートナーと踊るんだよ。私はアラン殿下の次だな」


「うん!」


「ではレディ、私とダンスを踊っていただけますか?」

と笑顔で誘われる

「ハイ!」


♪~~~~♪~~~~♪


「なんだ!マリー上手いじゃないか!」


「特訓しましたから!アラン様もお上手ですね!」


「あぁ、王子だからな」

と笑いながら言う


…………そうよ。王子様とはダンスが上手いものなのよ。

前世の王子様(推し)もダンスを踊っていたわ。

前世の王子さま(推し)は歌って踊って二時間半私たちを楽しませてくれたわね。

職業王子も自称(他称)王子も レッスンはするでしょうし、やってる事って変わらないのね……努力する人は報われるのね……


「マリーどうした?」

「いえ、考え事を…」

「ほぅ余裕だな、もう一曲踊るか?」

「えぇ。喜んで」

ニヤリと笑うアラン

そして二曲を踊った後お父様の元へと行くと


「二曲連続で踊ったの?アラン殿下」

とお父様


「あぁ、そう言う事だな」

してやったり顔のアラン


「はぁー。分かりましたよ、明日陛下に会いに行きますよ。」


「お願いします」と頭を下げるアラン様


「どうしたの?」と首を傾げるマリー


「マリーは知らないの?二曲同じ人とダンスを続けて踊れるのは、婚約者か夫婦だけなんだよ?」


「あっ!!忘れてた!!!」


「皆んなに見られちゃったね。もう周知の事実になったよ……」


「まぁ、遅かれ早かれ知られるのだから、良いじゃないか」

小声でポツリと悪いと言っている


「そうですけど、先に伝えてくれても良かったと思いますけどね、まぁ面白かったんで許しますよ」

苦笑いのリオネル


ガルシア公爵が

「めでたい事が続くんだ、良いじゃないか」

と言った


「そうですね」とリオネル


顔を青くするマリーがいた

外堀から埋められちゃった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【パパの独り言】

アラン殿下、上手くやったみたいだな。

マリーを嫁に出すまでは一緒にいられるから、それまでは甘やかして育てよう。

この前までは私の事が一番好きだと言っていたのにな………。

しかし、ユーリウスの婚約も反対しなかったところを見ると、マリーの心のケアもしてくれたんだろう。

意外とやるな、王子様は…見直したよ。


あとの問題はフランソワ……か。

頭が痛くなるな。

アルファポリスさんで、連載をしています。完結しております

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