↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/45

2

チャイムの音が鳴って、出てきたのは目当ての人物ではなかった。

巡よりは背が低く、黒い前髪が目にかかるくらいまで伸びていて、真っ黒のジャージを来た男だった。

「あ……」

わたしは思わず声を漏らす。

「巡に何か用ですか?」

男はそう言った。

「あ、あのっ、巡さんに借りたものを返したくて」

動揺しつつ、わたしは返す。

すると男はしばらく沈黙し、「上がっていいよ」と言ってわたしを部屋へ招き入れた。

部屋の中は以前に来た時よりも片付いていて、思っていたよりも広かったことに気づく。ただソファの上に昨日の服のまま寝ている巡を発見して、わたしはぎょっとした。

「えっちょ、巡くんだいじょぶ!?」

巡に近寄って肩を揺さぶると、その腕の中の熊のぬいぐるみに気がつく。

「ええ……」

「何返しに来たんですか」

男が聞くと、わたしは「昨日ハンカチ借りて」と返す。

「ついでに部屋片付けるの手伝ってください」

「ええっ!」

男の思わぬ提案に、わたしは声をあげる。

巡が何か寝言を言ったのが聞こえたが、意識はないみたいだ。

ため息を吐いて、わたしは聞いた。

「あの、あなたは巡さんとどういった関係で……?」

男は少しの沈黙の後、「友だちです」と答えた。

わたしは何と名乗ろうか迷ったが、まだ巡との関係には名前がないので、何も言わないでおいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。