045話 皇族との晩餐
この作品を選んで、お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字があると思いますが、出来れば誤字報告して頂ければ幸いです。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れを含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
ルアンが晩御飯の時間だからとセレステアの部屋から出て行くと、セイピア皇妃も外を見てだいぶ暗くなったのでセレステアをもう一度抱きしめた。
「セレステア、ゼノン君のお陰でこれからは何時でも会える様になったわ、また伺わせて貰うから元気でいてね」
「はい、お母様、私はゼノン様と子作りに励んでいますから、近いうちに初孫をお見せできると思いますわ」
「あら、すかっりゼノン君の虜になっているのね」
「はい、お母様は聞いたからかしら私は7番目の妻なのよ、レティアが2番目だけど、でも皆さん素敵で凄く楽しく過ごせているの流石は女神様が選んだ方達だと感心してるの、でもね私もその中に入れたことを誇らしく思っているよ」
「そう、セレスが幸せなら私は嬉しいわよ、それじゃ、またね」
「うん、私も偶に部屋にお邪魔に行くね」
「そうね、遊びに来なさい。失礼するわ」
セイピアは元きなセレステアを見て安心して部屋に戻った。
「セレスまたね」
エリザはセレステアに一言つげでセイピア皇妃の部屋に戻った。
「でも、本当にこの魔道具は便利ね、これもゼノン君が作ったの」
「はい、そうです」
「うふふ、セイピア皇妃様、ゼノン君は大賢者ゼノス様の生まれ変わりなのよ、そして女神様の加護持ちなの、さっき行った所は大賢者ゼノス様が魔境イフラインの大森林の最深部に創った聖域なのよ」
「そうなの、さっきセレスが言ってたのは、そう言う事なのね、セレスが幸せそうだったから何も言わなかったけど」
「それにさっきドレスを作ってくれたルアン様は神獣なのよ、アラクネスなのよ、見た目は綺麗な女性だけどね」
「えっ、そうなの、少し人離れした感じはしたけど、だからなのね、あんなに糸を自在に出せたのね」
「また私にドレスを作ってくれるかしら、良いわよね、このドレスは素敵だわ」
「そうよね、私は毎月1着ドレスをゼノン君の商会の仕事の報酬で作って貰ってるけどね、偶に頼んで別枠作ってもらってる事もあるけどね」
それから暫くはルアンの作るドレスの素晴らしさを語り合い、それで思い出してエリザ夫人が化粧水と香水の詰合せの贈り物セイピア皇妃に手渡していたた。
その後にゼノンはエリザ夫人と皇族の晩餐に参加する事になり、そこでセレステアの兄である皇太子レディアスに会い挨拶を簡単にした。
「初めまして、ゼノン・イフライン・エドバンスです」
「あぁ、俺は皇太子のレディアスだ宜しくな」
「あら、レディアスは暫らく見ないうちに随分とそっけなくなったのね」
エリザは甥でもある皇太子レディアスに鋭い眼光で睨みつけ冷たく言い放つ。
「べ、別にそんな事はないですよ伯母上」
「ところで婚約者とは上手く付き合っているの、まさかと思うけど蔑ろに何かしてないでしょうね」
エリザはセレステアからそれなりに情報を得て、その確認の上で尋ねている。
「べ、別にそんな事はないです」
「同様しているところを見ると怪しいわね、皇太子だからと言って必ずしも皇帝に慣れるとは限らないのよ、仮に貴方から一方的に婚約破棄をしたのなら、皇位継承権を持つ身として貴方の皇位に就くことに反対するわよ」
「伯母上はまさかセレステアを皇位に押すと言う事てすか」
「えぇ、今の貴方のままだったらね、セレスは女神の加護に護られた存在なの、そして女神の加護を持つ子を身籠ったら、周囲はどちらを押すかしらね」
「あの、皇帝陛下、先ほどの小型冷蔵庫はどちらに置きますか」
ゼノンは雰囲気が怪しくなったので場の雰囲気を変える為に話題を逸らす。
「オッ、さっきのか、そうだな、あっ、あそこが良いな」
皇帝オディアスは皇位に関しては悩ましく思っているので、先ずは話題を逸らしたくてゼノンの振りに乗る事した。
「あそこですね、分かりました」
ゼノンは席から立ち指定された壁の角に小型魔導冷蔵庫を置き、先ほど栓を開けたワインを小型魔導冷蔵庫から取り出して皇帝オディアスの前に置く。
皇帝オディアスは傍で待機している給仕に目配せをしてグラスを持ってこさせって、その場の雰囲気の流れを一旦断ち切る。
「うっん、レディアス、セレスは戦闘レベルが70だそうだ。職種に魔槍師が増えたとのことだ。レディアスは如何なんだ。もう少し自分の置かれている立場を考えて行動する事だな」
「えっ、セレステアが戦闘レベル70!まさか女神の加護に護られているとは君が女神の加護の持ち主なのか」
皇太子レディアスはまさかとゼノンを睨みつける。
「アハハ・・・・・」
ゼノンは苦笑してから無言のまま、真っ直ぐとレディアスと視線を合わせて見つめる。
「黙ってないで何か言え」
「そうですか俺は貴方の事は何も知らない。ただ皇太子の立場に胡坐をかき努力を怠り研鑽をせずにいたら、いずれは皇太子の座から転落するでしょう、それは周り所為ではなく、殿下自身の問題です」
ゼノンは皇太子レディアスを圧を掛けた視線を送り暫らく見つめる。
「セレステアは帝国に帰りたくない。俺と一生この聖域で暮らしたいと言ってます。だからセレステアの意思を貴方に邪魔して欲しくない。俺の言いたい事はそれだけです」
「うっ、それは・・セレステアはそう言っているのか」
「はい、だから帝国の話はセレステアからは一切しません。仮に帝国の話題がでると『もう帝国には帰りたくない』と、それだけです」
「そうよ、レディアス、セレスったら到着したその日の夜中にゼノン君を呼び付けて、会って直ぐよ本当に物凄い気迫で初対面のゼノン君に有無も言わせない勢いで、ごり押しで婚姻申請書に差し出してサインをさせたのよ、うふふ・・」
エリザ夫人はその時の事を思い出して笑いだす。
「その時のゼノン君の反応が笑えるくらい脂汗を掻いて、最初にレティアに視線を向けて助けを求めたら、レティアも流石に下を向いてね、それで次に私と夫に目を泳がせながら助けを求めてきたの、今でも思い出すと笑えるのよね、ふうう・・」
「母上、そんな笑わないで下さい。呼びだされて時に何となく予感はしたけど会って行き成りですよ、もう如何しよかと思って、もうあの時のセレステアは本当に怖かったですよ、まだ業火深紅のフォーライズの方がマシなくらいです」
「あら業火深紅のフォーライズ?あの神話に出てくる神龍ことよね、まさかゼノン君は見た事があるの」
「えぇ、この間棲み処に行って鱗を貰って来ました。前世の時に一戦交えまして引き分けでその時に盟友に契りを交わしました。棲み処は秘密ですけど溶解炉の材料に適していると思いまして、高熱を発ししかも強固で丈夫で長持ちですから」
「あ~、どうやって高熱を出しているのか不思議だったけど、神話の神龍の鱗を使ったのね納得したわ、セレステアの魔槍は神龍白銀のアーバラインの鱗で造ったのよね」
「はい、前世のゼノスの時に盟友にです。生まれ変わったので挨拶に行きました。その時に鱗を貰うのを忘れたので、もう1度棲み処に行って鱗を貰いました。錬金術で使うのには最高の素材ですよ」
「うふふ、もうゼノン君のする事には大概な事ではもう驚かなくなったわ、本当に一家に1人ゼノン君が居ると助かるわ、頼もしい婿様だわ」
エリザ夫人は皇族の前で自慢の婿であるゼノンの事を褒め讃える。
エリザ夫人とゼノンの会話を聞いていた皇帝オディオスとセイピア皇妃と皇太子レディアスの3人は驚き過ぎて声が出ず本当なのかと思い、もし本当の事ならセレステアは飛んでもない相手に嫁いだことに気付く。
「でも本当に凄いわね、ゼノン君が部屋に設置してくれたあの魔道具もそうだけど、あのルアン様が神獣アラクネスだと聞いて驚いたけど、何だか本当に凄い人にセレスは嫁いだのね」
セイピア皇妃はゼノンの事を本当に女神様の加護を持った凄い人だと認めた。
「えっ、セイピアはまさかセレスに会いに行ったのか」
「えぇ、さっき会いに行きましたわ、とても幸せそうでした。今着ているドレスはルアン様が即興で作ってくれたのよ」
「私にはセレスは会ってくれないのか」
「そうね、夏期のお休みまではね、ところでレディアス母として最後の警告です。貴方が夢中になっている女の影の報告書を読みなさい。それでも口だけの真実の愛に縋るのでしたら私は貴方と絶縁します」
「それは私もセイピアと同じだ。果たして皇籍から廃嫡されたお前を真実の愛とやらで支えてくれるのか見物だな、良く考えて判断をする事だな、それでは晩餐を始めよ」
皇帝オディアスの一言で晩餐の料理が給仕によって配膳されている間に、皇太子レディアスは皇帝と皇妃である父と母から最後通告を受けこのままでは廃嫡されると、初めて自分の立場が窮地に在ると理解した。
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