45.専用武器
「さ、アリス!
君にプレゼントだ!タイプ:δ討伐記念、及び、第2位記念のね!」
「えっ!?え??今日のってそうゆうことだったんですか!?」
「こちらがご所望頂いていたものです」
私たちの前のテーブルに木箱が置かれる。
「ほらほら、アリスちゃん、開けてみな!」
隊長をチラッと見ると、促される。
「じゃ、じゃあ」
木箱を開けてみる。
中には棒状のものが布にくるまって入っている。私は恐る恐る布をめくる。
そこには、純白の鞘に銀の装飾をあしらい、持ち手も同様に白を貴重として銀の金具、鍔は少し水色より白っぽい透明感を感じさせる色をしている。
「こ、これは……」
「アリスちゃんの専用武器:銀世界!!
取り出してよく見てみてよ」
「はいっ」
箱から取り出す。
重量はいつもの汎用高周波刀と同じ感じかな!?
鞘から刀身を引き抜く。美しい波紋のついた白っぽい刀身がその姿を表す。
「きれい……」
「でしよー!?そこもこだわりなの!白っぽい感じにするのが大変だったのよー」
「室長のそのこだわりにより、予定よりも遅れた所もあります」
「なるほど…でもアリスに似合いますね。」
「さっすが、鳴ちゃん。分かってるねー」
「いい刀ですね」
「これはね、長さや重心は汎用とほぼ同じ。ただし、切れ味は別物だ。電力で高周波ブレードとしている汎用型と違い、内部に氷、いや水が少量入っている。アリスちゃん、君自身の能力で振動させるんだ。汎用よりも高い切れ味となる。」
「隊長の専用武器と同じことを私用の得意能力で出来るようにしたと!?」
隊長の専用武器:神威は隊長が電気を与えて振動を起こしている。そのおかげで汎用よりも高速振動が可能となっている。
それと同じように私自身が振動させる刀とゆうこと。
「その通りだよ!それだけじゃない、隊長のもそうなんだけどね。専用武器はね、刀身も異質なんだ」
「異質?」
「そう、この刀身は鉄では無い。タイプ:δの素材を大量に使用している。あの硬ったい甲殻をベースに創り上げてる物なんだ。アリスちゃん自身も倒す時、関節から切断してるだろ?」
「そうですね、δは甲殻が硬くて切れませんでしたが、あれをですか?」
「あのδ甲殻は鉄より扱いにくいけども、その分、薄く、硬く出来る。より切れる刀を作れるわけ。」
「なる…ほど…」
「まぁ、詳しくは省くけど、それだけ凄い素材ってことね!専用武器はそのδの素材をふんだんに使った武器なんだ。だから単独討伐した鳴ちゃんとアリスちゃんの2人しか持ってないの」
なるほど、だからオヤジも専用武器持ってないのか。
つまり…
「私が2人目…」
フヒヒ…隊長とオソロい…
「そ、δ討伐記念とか言ったけど、そもそもδ討伐しないと作れないんだよね」
「鳴ちゃんの刀なんてδ素材を2体分も使ってるんだからねー」
隊長の刀は長さ2.1mある長い太刀だ。形こそ日本刀と同じような感じだが、長さだけ異常で斬馬刀?とも言うらしい。
まぁ、そもそも製法が違うみたいなので、どれとも違う分類だろう。
「こんな凄い刀もらっていいんですか!?」
「いいのいいの!アリスちゃんのための調整もしているし、デザインだってアリスちゃん用なんだから!」
「ありがとうございます!
隊長もありがとうございます!!」
「早く慣れるように今日からはずっとこの刀を使うようにな」
「はい!」
正直、新しい武器に私は浮かれている。早く使いたくてうずうずしているくらいだ。
「しかし、鳴ちゃん。最近気になる研究結果が出ていてね。
もう4年前のタイプ:δのDNAと今回のタイプ:δのDNAが合致するんだ」
「ん?それはタイプ:αとかもそうでしたよね?」
「そう…なんだけどね、生殖器官もないから、女王が産んでいる説が有力だけど、1個体の女王だとしたら、範囲が広すぎるなぁってねー」
「確かに…
ですが、複数の女王ではないのは朗報とも捉えられますね」
「ははっ!その通りだね!悲観し過ぎても始まらないか!
でもさー、あれほどの個体がヨーロッパにも、日本にも出現したんだ」
「今後、タイプ:αみたいにタイプ:δがいつ、どこに出てもおかしくないと…
部隊の強化は急務ですね」
「そうなんだよねー。更に言えば、今、タイプ:δに対抗しうる戦力は11の頂点くらいなのがね」
「その名前、浸透してるんですか!?」
シャルルの考えた名前を研究室室長から出てきて、驚いてしまった。
「あら、知らない?案外、気にいられて広まっているんだよ。一般の人にも認知されてるし、ニュースでもそう言ってるからね」
「知らなかったです……」
友達の情報発信力が凄いことになっている。下手なこというと直ぐに全世界に広まるのだろう。
いつの間にか、彼女はとんでもない力を手に入れたのではないだろうか……
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side:ザック
早いもので俺の初出撃から半年が経過した。
最近は慣れてきて、戦闘も安定してきた。どうゆうわけか、ここ2週間で2回もバグズ共が出現している。
カイ隊長から警戒レベルを上げるよう指示があった。
ラスベガス支部は緊張感が上がっているが、バグズだけが原因ではないだろう。
本日より零番隊が訓練兼増援としてこっちに来るらしい。
零番隊と言えばエリートの中のエリートだ。適合者の憧れの部隊!
みんな零番隊を目標にしていると言っても過言では無い。
特に、最近は動画で見ているからもはやアイドル。そう、アリスさんは俺の推しである。
推しがくるのだ、俺はもう朝からずっと緊張している。
彼らは既に来ていて、カイ隊長達は先に挨拶しに行っているが、俺達残りの隊員は大会議室待機だ。
整列しているみんな緊張している様子だ。
1時30分、大会議室に零番隊が入ってきた。
みんなビシッと敬礼する。少し高い壇上に並ぶ零番隊を確認した。ものすごいオーラだ。
オペレーターのリリさんは美人で、オペレーターの中でもトップの成績らしい。アレンさんは動画で見るよりガタイがいい。アリスさんは華があり、可憐だ!さすが推し!
本物が、すぐそこにいる!
夜白隊長は…なんとゆうか……
普通に見える……
正直、そんなに強そうには見えない。でも、動画で見る零番隊隊長だよ!?そんな、夜白隊長がマイクで話始める。
「えー、ラスベガス支部の皆、私が零番隊隊長の夜白だ。これから皆には地獄を見てもらうことになる」
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