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44.勝利記念

控え室で汗を拭いたあと、シャルルが配信している部屋へと向かう。


中に入ると、既にグエンさんがおり、インタビューを受けていた。


「お、噂をすればアリスちゃんも来たようですね」


促されるまま椅子に座る。


「アリスちゃんはグエン隊長と戦ってみてどうでしたか?」


「やはり、気が抜けない相手でしたね。集中力を維持していないとあの火炎ビームは避けれませんでした」


「アリスちゃん、あの火炎ビームは【赫灼線(かくしゃくせん)】って言うらしいよ!」


「え!?そうなんですか?」

私は思わず、グエンさんをみる。


「本当だよ、こんなに知られていないとは思わなかったけどね」


「アレンは火炎ビームって呼んでましたよ?」


「アレンにはまだ教えていなかったんだよね。夜白隊長に教わって出来るようになったみたいだから」


〈元祖火炎ビームはアレンか〉

〈アレン君、息子なのに知らず〉

〈隊長の教えに技名は入っていないご様子〉



たしかに私たちは零番隊になって2年、ずっと隊長に教わってるからな。

私たちが18歳で零番隊が結成される少し前から、隊長に訓練を受けている。


「だからですか。すいません、火炎ビームで覚えてました」


「いいのいいの、話してなかったんだし。それにもう、アリスには越えられたからね」


「今回は勝ちましたが、また同じ手が通じるとは思えません」

今度やれば氷刀も警戒されているだろう。グエンさん相手に奇襲的な使い方が何度も通じるとは思わない。


「最後の氷刀は効いたよ。【氷華】の大量展開や氷刀が出来るからこそ、私は負けた。実力で勝ち取ったんだ。

君が第2位だ」


グエンさんに言われ、私は改めて勝ちを実感した。


「ありがとうございます。この順位に恥じぬよう精進します」


「ああ、うかうかしてると私がまた第2位になるからな」


「大丈夫ですよ!アリスは今度、第1位を目指して特訓ですから!!」


「ちょっ!?リリさん?」


「違わないでしょ?」

そう言われるとそうだから、言い返せない。ズルいよ。

「そうですけど…」


「むくれても、事実だもーん。」


「配信で言わなくても…」


〈むくれてるアリスちゃん可愛ええ〉

〈これは推せる〉

〈スパチャだー!!〉


「アリスちゃんは人気ですねー!そんなアリスちゃんファンに朗報です。皆さんお待ちかね、零番隊密着映像もアップされますのでぜひとも見てくださいね!

そろそろお時間ですので、生配信はここまでとなります。

それでは皆さん、また次回の動画でお会いしましょう!バイバイ!!」


私も手を振る。多分あのカメラであってるはず。


「はい、今、停止しました。お疲れ様でした」


「「「お疲れ様でした」」」


「アリスちゃんもグエンさんも戦闘後なのに、すぐ来て頂いてありがとうございます。ゆっくり休んでください。」


「大丈夫だよ、最後一撃は夜白隊長が防いでくれたしね」


「勝った私の方が消耗しているようで、まだまだです」


「ははっ、【氷華】を3つ同時だからね。しかし、凄いな3つとはね!焦ったよ!」


「私たち一般人からみたら、どっちも凄すぎました」

適合者じゃなければ、アニメや漫画の世界みたいなことが起きてるだろうからね。


「これは他の適合者たちも訓練に力が入るだろうね!凄い見応えだったし!」


「それも目的の1つであったからね、それは成功したかな」

グエンさんとマリーさんはそれじゃと言いながら、部屋を後にする。


「じゃあ、私達も戻りますか!帰ったらアリスの祝勝会かな!」


「私も行きたいです!!」

シャルルが元気よく手を挙げる。


「もちろん、みんなで行くよー!!ほら、アリスも」

肩を組まれて連れ出される。

嫌な気はしない。

「私、ピザが食べたいです!」


「よーし、隊長たちも呼んで、パーティだー!」

「「はい!」」





______________




私が第2位になって、1ヶ月が経過した。

まだ、バグズクラフトの出現は落ち着いている。


今日は隊長から呼ばれて、一緒に研究室へ連れられてきている。バグズクラフトの研究から、適合者についての研究、果ては対バグズ武器の製造など、バグズ関連の直接戦闘以外の全てをになっているのが、研究室だ。


そんな研究室の最上階、室長室に置かれた、応接用の少し高そうな長椅子に私と隊長は座っている。


「いやー、形にするのが大変だったんだよ」


この部屋の主、向かい側の椅子に座っている、研究室室長のユ・へジュンさんが説明してくれる。

黒髪ショートカットにスカートタイプのスーツに黒タイツ。研究職であることが分かる白衣を上から羽織っているユ・へジュンさんはどう見ても仕事の出来る見た目をしている。

その通り、仕事が出来るため、34歳にして室長となっている。従来の適合検査の精度を上げて、結果、適合手術の成功率の上昇に繋がった。それ以外にも色々と開発している凄い人だ。


「あなたにしては時間がかかりましたもんね」


「ははっ!それは私の評価が高いっていう褒め言葉かな?」


「当たり前じゃないですか!へジュンさんなら何でも作れるでしょ?」


「ふーん、まぁ、そうだけどねー!」

満更じゃないご様子の室長。


コンコンッ

「失礼します」

「お、きたねー!」

副室長の楠木 翔さんが細長い木箱を持って入ってきた。

楠木さんは50代のおじさんで、白髪が混じっているが知的な感じの落ち着いた雰囲気の人だ。正直、あまり話したことはないが。


「さ、アリス!

君にプレゼントだ!タイプ:δ討伐記念、及び、第2位記念のね!」


隊長が木箱をみてそう言った。

ご覧いただきありがとうございます。


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