42.第2位ランキング戦
side:シャルル
「え?誰か夜白隊長が1位って言いましたっけ!?」
「あっ!誰も言ってないから、みんな勘違いしてるんだ!」
なるほど、そうゆうことですか。夜白隊長が強いのは見れば分かりますからね。
「皆さん、お伝えしておきましょう。夜白隊長はランキングに載っていませんよ」
〈???〉
〈なんで!?〉
「なんで?って思うよねー。気持ちはわかるよー」
「確かにそうですよね、でも皆さんも理由はわかるでしょ?皆さんが1位だと思うくらい、圧倒的に強いんです。
強いて言えば…第0位ですかね。」
んー、もう少しカッコよく、映える感じがいいなぁ……
「リリさん、マリーさん、なんかいい言い方ありますかね!?」
「む、難しいな」
マリーさんは真面目だからねー。
「んー、第0位……零番隊隊長……
00とか!?」
「っ!??リリさんは神ですか!?それしかありません!!決定です!」
〈隊長強過ぎる問題〉
〈0位零番隊の隊長だもんね〉
〈00〜〉
〈00いいね〉
「皆さんの反応も上々ですよ!
あっ!?話している間にそろそろ試合が始まりそうですね。リリさんはこの試合どうなると思いますか?」
「そうだね、アリスもかなり強くなってる思うんだ。ただねー、やっぱり炎タイプは氷タイプ相手に効果バツグンなんだよね。」
「やっぱり、威力2倍なんですか?」
「そうなんだよ、あれは正しいんだよ」
「2倍とか、なんの事を言っているんだ!?」
「「え!?」」
ま、まさか……
「マリーさん、ポ〇モン知らないんですか!?」
「さ、さすがに知ってるわよ…ピ〇チュウとか!」
あ、浅いわけね。常識なのかと思ってました……
「で、でも、マリーさんも氷対炎の相性はなんとなくわかりますよね!?」
「まぁ、ポ〇モンは詳しくないけど、相性は分かるわ。簡単に言えば、氷は溶けちゃうわよね……つまり、アリスさんはグエン隊長相手だと、不利な得意系統だわ」
「そこが壁になると私は思うねー。零番隊としてはアリスに頑張ってもらいたいけどね。」
_______________
私とグエンさんは15mくらい離れて対峙する。
「最終確認です。審判である私の判断で続行不能と判断した場合、または、3カウントダウンで負けとします。
両者、準備はいいですね!?」
審判の隊長から声がかかり、頷く。
「では!第2位ランキング戦!始め!!」
掛け声と共に、氷弾を打ち出す。
私は打ち出した氷弾と共に走り出す。ほんの少しだけ遅れて斬り掛かる算段だ。氷弾を剣で弾くのなら対処は遅れるはずだ。
しかし、グエンさんはこっち向けて火柱を打ってきた。判断が早く的確だ。
私の氷弾を飲み込みながら炎が向かってくる。
直ぐに左へステップして、躱す。
グエンさんはその場からこちらに両手をかざす。さっきよりも細い炎をビームのように2本飛ばしてくる。
まだグエンさんとの距離がある。刀のリーチは届かない。距離をキープして戦うつもりなのだろう、私としてはグエンさんレベルの炎系統相手には距離をつめたい所。
だ、が、
ターボライターをより長くしたような細く伸びる。まるでビームのように火炎を飛ばしてくる。ステップしながら躱すが、距離が縮まらない。
ビーム状の火炎が何発も打たれ連射される。
同時に3発は撃てるのだろうか!?
それにしても連射速度が早すぎる。
〈やばっ!〉
〈あれ炎なんだよな?ビームやん〉
〈着弾したとこめっちゃ焦げてる〉
〈あの連射を躱してるアリスちゃんすげー〉
身体能力だけではいずれ捕まるか……
タメが必要だな。
一旦、バックステップで距離を開ける。15m程の、最初と同様の距離となった。
先程、のビーム火炎の射程は10数mかな、それ以上は太い火炎にならなければ、射程が伸びない。連射性能も落ちるようだ。
この距離なら躱した上で、タメを作れる。
_______________
side:グエン
おいおい、あの連射でかすりもしなかった。
最初は当たり所が悪ければマズイとも思ったが、もはや、加減なんて出来る状況じゃない!?
あの速度を見る限り、間合いに入られれば分が悪い。身体能力は既に越されているだろう。
一旦、距離を取ったか。
射程を見切られたようだな。やるな。
だが、火力を上げればそこも届くぞ。
炎を先程より太くして打ち出す。
アリスは横に躱すが、さっきより、余裕が生まれたか。氷を生成して打ち出してくる。
最初と同様に火炎で飲み込み焼却する。
アリスの手元に新たに氷が生成される。
先程より、タメが大きい。氷の質を上げるつもりか?
ならば、こちらも火炎の温度を上げるだけだ。
「っ!?」
空が急に暗くなった気がした。
ここは室内だから照明なはず、雲はない。
嫌な気配がして一瞬見上げると、氷塊が落下してきた所だった。
「くっ!」
アリスに向かって出そうとしていた火炎を上方の氷塊へぶつけ、落下速度を低下させる。そのまま私も氷塊の下から逃れるが、先程作っていた氷弾が飛んできたため、剣で弾くが、体勢を崩されてしまった。
すると、アリスの刀がもう目の前に来ていた。
剣を使ってガードする。
そのまま、剣戟となり近接戦闘に移行となった。
しかし、剣戟の打ち合いは徐々に押される。やはり近接を続けるのはマズイな。
俺の周りに足元から炎を発生させ、火柱を上げる。
アリスが引いた瞬間に反対の炎を消してバックステップ、距離を再び稼ぐ。
っ!?
「逃がしません!」
アリスの前面にひし形のバリア状の氷が貼られている。いくら何でもこの火柱はその程度で突破出来るものではないはず!?
……なるほど。
「溶けた傍から生成し直して...」
内側からどんどん氷が造られているなら、炎をガード出来るな。理屈は分かるがそれが出来るのはアリスの腕前があってこそだろう。
さすがだな。
「だが!!」
バックステップしながら、直接火炎を当て続ければ持たないだろう。
ドンッ!っ!?
後ろに氷の壁が造られていて、下がり切れない。
距離が詰められる。
「はぁあ!」
アリスの横なぎがくる。
「まだだ!」
剣で弾き、剣に炎を纏わせる。
アリスと鍔迫り合いをすれば、氷で絡め取られるため、剣には炎を常に纏わせなければならない。
近接戦闘が不利だろうと、簡単にやられはしない。こちらにも長らく張り合ってきた意地があるのだよ!
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