39.2人の休日
「後はー、ポップコーンの味、アリスはどれがいい?」
映画館内、チケットを無事購入し、上映時間まで少しあるため、ポップコーンを買いに来ていた。
キャラメルソースのやつだと量が少ないかなぁ、隊長と分けるならー、
「あ、このハーフ&ハーフってやつどうですか」
「いいね、同じ味だけだと飽きちゃうしな」
凄い、今、私たちはとてもカップル見たいなことをしている気がする。
私はタクシーから降りる際にリリさんから言われていた帽子を深く被っている為、今のところバレていないようだ。
「アリスさん、デートですか?」
店員さんが小声で喋ってきた。バレてた。
ま、まぁ、店員さんは正面だし、話するからしょうがない。
「な、内緒ですよ」
私は上機嫌で答える。自分でも分かるくらい、楽しい。
「ポップコーンハーフ&ハーフと、こちらゼロコーラ、ジャスミンティーになります…楽しんでください」
最後だけ小声で言われる。
「ありがとうございます」
「じゃあ、そろそろ入っておこうか」
「はい!」
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side:リリーナ
「ふーむ、まだ映画館だねー、時間的にはこの映画かな…
後1時間は出てこないね」
「じゃあ、それまで暇な感じですねー」
「よっし、アレン、一緒にそこのカフェにいこう!!」
「いいっすねー、腹減ったんでなんか食べたいっス!」
「良いぞ良いぞー、今日は奢ってやろう!」
なぜ、奢るなんて言ってしまったのか…
アレン、めっちゃ食うやん。
パンケーキってそんな量食べるっけ?そして、パンケーキの後、普通のケーキまで…3個目だよ!?
「ここのケーキ美味いっす」
「そうかぁー、それは良かったねぇ」
「隊長達どうなるんすかね!?」
「そうだね、アリスは分かるんだけど、隊長がどう思ってるかよく分かんないんだよね…
きっと悪くはないんだけどねー」
「あッ!そういえば前、隊長がアリスが可愛くなったって言ってましたよ!?」
「なぁにぃー?!?!
それは凄い情報だ!!隊長がそう言ってたんだね!?」
「う、うん、確かにそう言ってたっす」
「ほうほう!それはどんな話の流れで!?
「えっと…隊長と最近みたアニメの話してて、推しは誰かーみたいなことから…
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side:アレン
「実際、隊長モテそうッスけど誰かいないんすか?」
「それがなー、隊長って言ってもモテないんだよ。まぁ、そもそも俺は人見知りだし、仕事って割り切れば何とかなるんだけどな。アレンはその点、大丈夫そうじゃん。」
「人見知りではないっスからね!でも全然モテないんすよね。」
「他の部隊に言われる程モテないよな!」
「そんなに出会いもないっスし」
「え!?でもアレンはアリスとか学校時代の同級生いるじゃん!?」
「アリスはそうゆうのじゃないっすね、美人なのは分かるけど、タイプじゃないっスね!他の同期は零番隊に入ってから連絡取ってないんですよね」
「そうなのか!?アリス可愛いと思うけどね。最近、化粧で更に思い知ったよ。配信でも人気になるだろうな」
「隊長こそアリスとかどうなんすか?」
「お前、俺みたいなオタク陰キャ、アリスみたいな可愛い子が相手するわけないだろう!アニメに夢みちゃいけないのだよ!」
「そうなんすか!?」
「そうだぞ、上司だから普通に接してくれるだけだろう。もしくは特になんとも思っていないか。少しでも調子乗ったら、嫌われるだろうからな」
「マジっすか!?」
「おう、きっとキモイって言われちゃうぞ」
「会話の流れでアリスなら普通にいいそうッスね!なんなら俺は言われたことある気がしますもん」
「そうなのか!?俺は大ダメージを受ける自信があるぞ!」
「隊長に本気では言わないと思うっすけどね」
「どうかなぁー、気をつけないとなー」
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side:リリーナ
マジかー!?隊長の自己評価が低いパターンだったか。他の隊の子からも隊長は憧れなんだけどね。その圧倒的強さで有名な、BSFの最高戦力。高嶺の花みたいな感じになってしまってるだけなんだけなんだよなぁ。
本人からしたらモテないになるのか…
しかし、アリスのこと可愛い子って認識なのはいい感じだ!これは押せばいけるね!
今日の映画館デートで発展しないかなぁ。
「ってな感じっすね」
「なるほどねー、隊長は恋愛は苦手なんだね。ふふっ安心したよ。これで隊長がイケイケな奴だったら軽蔑してたかも!」
「まぁ隊長はあんな感じだから、いいんすけどね。俺なんて頭悪いから、隊長じゃなかったらヘマばっかりだったと思うっす」
「アレンだって頑張ってるじゃん!?アリスと並んで零番隊だよ?この若さでランキング10位なんて異例なんなよ!?」
隊長とアリスとゆう比較対象がいるから目立たないが、アレンは逸材なのだ。普通20歳でレベル7でも数年に1度の天才。ましてやランキングトップ10入りなど前代未聞だ。
そんな奴らが集まってる零番隊が異常なんだと、非適合者で、色んな部隊と話すことが多いオペレーターの私が1番実感している。
本人達の意識してる以上に君たちは特別だ。
「そうなんすけど、隊長やアリスがいるから、素直に喜びにくいっすね。昔みたいに調子にはのらない…
いや、のれないっす」
「あぁー、聞いた聞いた!!学生時代は調子のりまくりのやんちゃ小僧って!!」
「ちょっ!?そんなに言わないでくださいよ、恥ずかしい限りなんすから!」
「えー、アリスから聞いてるよー、天狗だったって!ま、同期で突出してれば調子にものるよねー」
「アメリカの同年代じゃ1番だったんで…世間を知らなかったんすよ…」
バツの悪そうにアレンが頭をかく。
きっと、アレンはアリスがいなければランキングに挑戦するまで負け知らずで進んだだろう。
例年であれば間違いなくトップだっただろうね。
でも、アリスのお陰で気遣いができるようになった、今では素直でいい子だ。
「アレンも頑張ってる。大丈夫、間違いなく強いんだから」
「え!?ほんとっすか!?」
にヒヒーと笑うアレンに優しい微笑む。
「でも、調子にのらないことだよ!」
「もちろん、大丈夫ッスよ!!任せてください!!」
力強く拳を握るアレンは、過去の天狗だった面影はなく、素直な好青年だった。
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